はじめに
先日、委員会リターンズオフという第五世代シングルバトルのオフに参加してきました。
シングルは殆ど経験が無かったのもあり散々な結果(2勝5敗)だったのですが、フリータイムで対戦できればいいなと思い、ダブルバトルの構築をいくつか用意していたので、そのうちの一つを紹介したいと思います。
五世代ダブルってどんな環境?
現行の七世代との大きな違いをいくつかご紹介します。
・特性による天候変化が永続
キングドラは永遠に素早さ二倍+超火力!ガブリアスは砂が吹いているだけで永遠に勝ち筋を残し続ける!よくこんなゲームやってたな。
・ジュエルの存在
今はノーマルジュエルしかありませんが、五世代当時はすべてのタイプにジュエルが存在し、補正も1.5倍でした。今で言うZ技のようなもの(適応される技を相手に当てた時点で消費されるのでタイミングは選べない、守るは貫通しない、命中率は元の技のままといった差異はいくつかある)ですね。パーティ全員が使えます。持ち物に困ったらとりあえずジュエル持っておけば間違いが無い。本当によくこんなゲームやってたな。
・電気タイプに電磁波が通る上に素早さは1/2ではなく1/4。命中率も100。
ボルトロスが地面タイプ以外全員に問答無用で優先度+1からの電磁波を入れてきます。しかも当時の電磁波は命中率が100であり、素早さの減衰が半減ではなく1/4でした。まじでよくこんなゲームやってたな。
他にも色々とありますが、今回のパーティ紹介において事前に確認しておきたいのが上記の3点です。
今回紹介する構築は上記のクソ要素間違えました五世代らしい要素が沢山入った構築です。
パーティ作成経緯
BWからBW2環境に変わった当時、やはりおっさん達が霊獣フォルムを手に入れたことがポケモントレーナー達に一番大きな衝撃を与えたのですが、同時におっさん達は夢も手に入れました。(当時は隠れ特性のことを夢特性と呼びました)
そしてトルネロスの夢特性はまけんき。
ダブルバトルではパーティ内に威嚇を一匹は採用するのが基本となっており、前BW環境では物理に寄った構築というのは扱いづらさがありました。
しかし、この夢特性トルネロスを組み合わせることによって新たに環境の上位に入り込める物理主体のパーティもあるのではないかと思ったのが構築をきっかけです。
当時のダブルバトルの環境は特殊打点の方が高いダメージ効率を出しやすく、それに伴ってパーティ内の耐久数値も特殊に寄りやすかったのです。
物理打点に対する耐久を威嚇で補う構築が多いならば、威嚇を上手くいなして物理打点を通していけるような構築を作れれば強いに違いない!
パーティ
※過去世代の構築の為、QRチームの画像が使えないので迫真の手書き。※
※注目ポイントは「かみくだく」が「かみけごく」に見えるところです。※
相性の良い構築を考えたときに、すぐ思いついたのがバンギガブとの組み合わせ。
バンギガブは軸となる二体が物理技を主力としており、威嚇がとにかく辛い構築です。そこにトルネロスを組み合わせることで威嚇に対する回答としました。
単純な対応範囲での相性を見てもトルネロスはバンギガブの二体が苦手とする格闘や草タイプに圧倒的に強く、トルネロスの苦手とする電気、氷、岩はバンギガブで殆どが対処可能です。
トルネロスを使う上で問題となってくるのが、持ち物によって縛り関係をひっくり返されやすいことです。
主にラティオスと霊獣ランドロスなのですが、この二体は配分や持ち物によっては耐えられて返り討ちにされたり(ラティアスと同程度の耐久値を再現した男の娘ラティオス)、上からストーンエッジで倒されてしまったり(スカーフランドロス)します。
これを考慮して立ち回るのは流石に厳しいし、まともに動けないと感じたので、こういった倒され方をした際に、そこを起点にアドバンテージを取っていけるポケモンということで身代わりガブリアスと剣舞ハッサムを採用しています。
個別解説
バンギラス
持ち物:こだわりスカーフ
特性:すなおこし
性格:ようき
努力値:100-148-4-0-4-252
実数値:188-173-131-*-121-124
技:かみくだく/いわなだれ/けたぐり/れいとうパンチ
五世代では存在してはいけなかったレベルのオーバーパワーポケモン。今でこそメガシンカの数値にやられて当時ほど目立っていませんが、ぶっ壊れた数値を持っています。
今回は速度を重視したこだわりスカーフを持たせました。
ラティオスを縛ったり、ヒードランに先制でけたぐりを入れられたり、雨パに対して天候を取ったあと先手を取れる、といったところが主な採用目的です。
勿論、速度が上がることでいわなだれのバリューも上がります。
これによってガブリアスで身代わりを残したり、ハッサムがつるぎのまいを使う隙を作りやすくなっています。
ガブリアス
持ち物:たべのこし
特性:すながくれ
性格:ようき
努力値:164-92-0-0-0-252
実数値:204-162-115-*-105-169
技:じしん/ドラゴンクロー/みがわり/まもる
砂下のガブリアスは、自身よりも遅いポケモンに対して圧倒的な強さを誇ります。
みがわりを残せばしつこく守るを挟みつつ砂ダメと回避の試行回数を稼いで、相手パーティを削っていけます。
最後にこのガブリアスを相手の低速ポケモンの対面にして仁王立ちエンドを目指す立ち回りもできますね。
配分に関しては、当時ラッキーを単差ししたような感じのスタンが台頭してきていたのもあり、みがわりが地球投げを耐えることができるHP204。
ここまで振ると、モロバレルのギガドレイン、メタグロスのバレットパンチといった小技ではみがわりが割れません。
攻撃面も砂ダメ+ドラゴンクローでラティオスを倒せたり、メタグロスをじしんで高乱数二発で倒せる最低限のラインは保っています。
トルネロス
持ち物:ひこうのジュエル
特性:まけんき
性格:ようき
努力値:4-252-0-0-0-252
実数値:155-167-90-*-100-179
技:アクロバット/ばかぢから/とんぼがえり/まもる
まずジュエルアクロバットについて解説しておくと、ジュエルは技を使う前に発動判定があったので、ジュエルによる補正+持ち物無しアクロバットの形になって超火力を出せます。
威嚇に対する回答として採用された夢特性トルネロス。
まけんきという特性を持つことで、ジュエルアクロバットによる縛りを威嚇で解除されることがなくなり、単純なアタッカーとしての扱いやすさも格段に上がっています。
とんぼがえりの枠はかなり自由枠で、便利な炎打点を持てる熱風。トルネロス単体での立ち回りの選択肢が増える身代わりあたりも強いと思います。
Wロトム
持ち物:でんきのジュエル
特性:ふゆう
性格:ひかえめ
努力値:228-0-4-200-0-76
実数値:154-*-128-165-127-116
技:10まんボルト/ハイドロポンプ/めざめるパワー(くさ)/まもる
上記の三体ではニョロトノ、スイクン、トリトドンといった高耐久の水タイプの突破が面倒です。水への耐性も確保しておきたいため、ウォッシュロトムを採用しました。
でんきのジュエルは水タイプを処理できるだけでなく、一般的な配分のメタグロスを半分以上削れたりと、汎用性が高いです。
技はメインウェポンの二種に加えて、トリトドンに対してワンサイドに強くなれるめざめるパワー(くさ)で決まり。
耐久は雨パに出していけるように、キングドラのいのちのたまりゅうせいぐんを耐えられる程度まで確保してあります。
クレセリア
持ち物:ラムのみ
特性:ふゆう
性格:ひかえめ
努力値:12-0-0-248-0-248
実数値:197-*-140-138-150-136
技:サイコキネシス/れいとうビーム/めざめるパワー(ほのお)/でんじは
痒いところに手が届くラムクレセリア。
格闘の受け先になってもらったり、電磁波による素早さ操作をしてもらったり、状態異常を受けてもらったりと、色々やらせたいことをやらせるための型となっています。
めざめるパワー炎を持つことで広い範囲を削ることができるようになり、とにかく腐りにくく、選出もしやすいので扱いやすさが抜群です。
状態異常受けを任せている以上、キノガッサに先手を取られるのはありえないので素早さには振り切っています。
ハッサム
持ち物:オッカのみ
特性:テクニシャン
性格:いじっぱり
努力値:236-156-0-*-116-0
実数値:175-187-120-*-115-80
技:むしくい/バレットパンチ/つるぎのまい/まもる
ちょっと変わったオッカのみつるぎのまい持ちです。
隙を見て積んでいければ強力な勝ち筋になり、オッカのみを持つことで簡単には処理されません。
オッカのみはクレセリアやラティオスのような役割対象にめざめるパワーによる不意打ちを受けなくなり、非常に扱いやすいです。
ただし、流石に高威力の一致炎技は耐えることができないので注意が必要です。
苦手なトリックルーム入りのパーティにも出していきたいので、素早さが最遅クレセリアー1である80になるように個体値で調整。
特殊耐久をある程度まで上げるという意図もあり、ウォッシュロトムのこだわりメガネハイドロポンプまで耐えることができるようになっています。
選出
基本選出
:
先発:バンギラス トルネロス
後発:ガブリアス 何か
基本的な選出の形です。バンギトルネの火力を押し付けて、中盤以降はガブリアスの身代わりを軸に戦っていきます。
対雨パ
:
先発:クレセリア Wロトム
後発:バンギラス 何か
ニョロトノキングドラに対して比較的安全に動けるこの二体を先発に、後発へ天候を取り返すためのバンギラスで構えます。
対霰パ
:
先発:クレセリア Wロトムorハッサム
後発:バンギラス Wロトムorハッサム
対霰はほぼこの4対で決まりです。シャンデラが居る場合は初手Wロトム、それ以外ではハッサムにすることが多かったと思います。スイクンが居る場合はWロトムをしっかりぶつけられるように大事にしたいです。
対トリパ
:
先発:バンギラス ガブリアス
後発:ハッサム 何か
正直なところ、かなり苦手な相手です。始動時に岩雪崩による妨害や、ガブリアスの身代わりを残すことを狙い、5ターンしのぎ切ってから縛り返すことを目標に動きます。型が多すぎるので一概には言えませんが、スイッチトリパに対しても似たような選出、立ち回りをすることが多かったです。
総括
BW2時代にはかなり長いこと使っていたパーティで、思い入れも深いので、このような形で紹介させて頂きました。
5世代→6世代は特にゲームとしての変化が大きかったので、久しぶりにやるとまったく違う感覚で楽しいです。
Wi-Fiのサービスが終了してしまっているので中々対戦する機会は恵まれませんが、時々オフ会等が催されています。
この記事で五世代対戦に興味を持っていただけた方が一人でも居れば嬉しいです。
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コメント
コメント一覧 (4件)
6世代以前は威張るもヤバかったですよね
うーんこのクソゲー(でも好き♡)
相手のパーティにボルトロスが居ないだけで安心すら覚えた五世代。
思い出補正なんでしょうけど、それでも楽しかったですよね。
れいとうパンチがれいとうビームに見えるのも注目ポイントかな?
申し訳ございません修正しました!!