はじめに
中々に強力なルカリオ入りの構築が組めたので、その経緯と構築方法を今回は書いていく。
構築の経緯としては「唐突にルカリオが使いたくなった」というただそれだけの理由で、特に深い理由もなくルカリオ入りの構築を組むことにした。
ルカリオで〇〇をしたいということもなく、ただ何故かルカリオが使いたくなったという見切り発車な理由である。
しかしこのような形で構築を組む場合、ほぼ確実に100%使いたくなったポケモンが抜けてしまうため、今回は使いたくなったポケモンが絶対に抜けない採用の仕方で組むことにした。
シーズン15はまだまだ続くので、興味がある人は是非参考にしてほしい。
ルカリオについて
ルカリオの強みは格闘・鋼タイプの打点である。
なお、素早さは90と中途半端で、耐久は70-70-70と貧弱。
はっきり言って打点以外の採用理由はない。
なので打点を生かせるように組むことになるわけだが、メガ前ルカリオの攻撃・特攻種族値はアタッカーとしては並程度で、単純な火力だけでみると他の優秀なライバルに負けてしまう。
そこで今回は特性の精神力に着目。怯まずに打点が出せるという一点に採用理由を絞った。
ただしルカリオのSは90と低いため、怯まないとしても上から叩かれて倒れてしまう恐れがある。
(例:ガルーラ+ランドロスのような並びの時、ガルーラが猫騙しをルカリオの特性が精神力だと知らずに使ったとしても、ランドロスの地面技でルカリオが倒れてしまう。)
そこで今回はそういった事故が発生せず、且つ猫騙しへの依存度が高いトリックルームのメタを行ってもらう。
猫騙しを受け付けず相手を攻撃できるということは、その攻撃で始動役を倒すことでトリックルームの対策ができると言うことである。
しかしルカリオの打点はアタッカーとしてみると並程度。当然トリックルームの始動を防ぐことはできないだろう。
そのためこの構築では「トリックルームに弱く」同時に「ルカリオとのコンビでトリックルームの始動を防げる」と言う条件を持ったポケモンや並びを探し、そこにルカリオを採用した。
パーティ
ゲンガー
持ち物:ゲンガナイト
特性:のろわれボディ→かげふみ
性格:おくびょう
努力値:0-0-4-252-0-252
実数値(メガ前):135-×-81-182-95-178
実数値(メガ後):135-×-101-222-115-200
技:シャドーボール/ヘドロばくだん/こごえるかぜ/まもる
トリックルームに弱く、ルカリオと同じく猫騙しの怯み効果を受けないポケモン。
火力も申し分なく、単体ではトリル始動を防げないが、ルカリオとのコンビネーションで相手を倒すことができるため、隣にいるポケモンがルカリオでなければならない理由にもなっている。
メガゲンガーの凍える風で皮を剥がし、ルカリオのコメットパンチを叩き込むことができるため、ミミッキュに対して強いのもうれしいところ。
この採用理由でメガゲンガーの相棒を考えると、ルカリオ同様に猫騙しの影響を受けず、ミミッキュにも手が出るトリルメタ要因としてギルガルドも挙げられる。
だが、こちらはガオガエンに対して弱くなりすぎてしまうため、インファイトでガオガエンを倒せるルカリオに軍配が上がる。
ルカリオを採用するにあたりもっとも都合がよく、同時に最高の相性を持つポケモンだと言える。
影踏みの効果でルカリオを通しやすいのが最高に偉い。
ジャラランガ
持ち物:ジャラランガZ
特性:ぼうおん
性格:ひかえめ
努力値:4-0-0-252-0-252
実数値:151-116-145-167-125-137※Aが非理想値
技:スケイルノイズ/かえんほうしゃ/インファイト/まもる
鋼タイプを持つルカリオがフェアリーと戦えるため非常に採用しやすいポケモン。
メガゲンガーの影踏みでブレイジングソウルビートの起点となるポケモンを場に残せるという意味でも非常に有力。
カプ・ブルル
持ち物:こだわりスカーフ
特性:グラスメイカー
性格:ようき
努力値:12-220-4-0-20-252
実数値:147-178-136-×-118-139
技:ウッドハンマー/ウッドホーン/ばかぢから/いわなだれ
カプ・コケコの玉フィールド10まんボルトで落ちるルカリオと、メガゲンガーとの同速対決をケアできるポケモン。
草タイプの攻撃は受けられやすいがメガゲンガーのかげふみでロックできるためこの点でも相性が良好。
威嚇と炎タイプで手がでにくいガオガエンにルカリオが強いのも良好。
ガオガエン
持ち物:とつげきチョッキ
特性:いかく
性格:いじっぱり
努力値:164-196-12-0-108-28
実数値:191-176-112-×-124-84
技:フレアドライブ/DDラリアット/とんぼがえり/ねこだまし
ジャラゲンガエンブルルと言うテンプレパーティが存在するほど相性が良いため採用。
しかし今回のパーティはテンプレ型とは違い、メガゲンガーの滅びの歌が搭載されていないため、守るを採用せずとつげきチョッキで繰り出し能力を重視しつつ、攻撃性能を伸ばした個体を採用。
トリックルームの対策はルカリオに任せているため素早さも少しだけ伸ばしている。
技構成のDDラリアットはZクレセリアやシードクレセリアに対しても安定した打点を確保するため。
ルカリオ
持ち物:こだわりハチマキ
特性:せいしんりょく
性格:ようき
努力値:4-252-0-0-0-252
実数値:146-162-90-×-90-156
技:インファイト/コメットパンチ/バレットパンチ/しんそく
ルカリオを使いたい構築だったが、絶対にルカリオを採用できる組み方で組んだので採用順序はこの位置。
精神力で猫騙しの影響を受けず、拘り鉢巻の打点でメガゲンガーと合わせてトリックルームを封じる。
初手でトリックルーム始動役が守るを使いながら、ガオガエンのフレアドライブ、ハリテヤマのインファイトが飛んできた場合は速やかに退場してもらい、ジャラランガのブレインジングソウルビートに繋げる。
ソウルビートとメガゲンガーの集中砲火でトリル始動役を突破できるため、トリラーの隣にいるガオガエンがこちらのメガゲンガーを倒したとしても、トリル無しの相手パーティ対全能力上昇ジャラランガの盤面を作れるため、通っても通らなくても有利な盤面を作ることが可能。
その他格闘技の通りが良いときはメガゲンガーでロックしながら鉢巻きインファイトを連打したり、鉢巻神速で終盤の掃討を担当する。
サンダー
持ち物:ビビリだま
特性:プレッシャー
性格:おくびょう
努力値:204-0-0-52-0-252
実数値:191-×-105-152-110-167
技:10まんボルト/ねっぷう/おいかぜ/ほえる
メガボーマンダあるいはスカーフ特殊ランドロスがカプ・コケコと並んだ場合、ジャラランガとルカリオがいるこのパーティでは非常に厳しい展開が予想されるため、対策枠としてのビビリ玉追い風サンダー。
初手でメガゲンガーと並べつつ凍える風と追い風で一気に有利な盤面を作る。
どちらかが落ちたら速やかにジャラランガに繋いでソウルビートのビートダウン選出。
ビビリ玉が発動すれば追い風を防ぐ挑発カプ・コケコに先行して素早さを操作できるだけでなく、相手のランドロスのスカーフを判別しつつ、先行をとったりと言った動きができるため非常に強力。
※ボックスのメンバーをかき集めただけなので、個々のポケモンたちの調整先は不明。
※特にガオガエンはいつもの調整先不明個体&サンダーは前回寄稿した性悪グラキュレムと言うGS構築の流用である。
選出
基本パターン
ジャラゲンガエン+ブルルorルカリオ
特に語ることはないが、滅びの動きはできないため基本的にジャラランガに全振りする。
凍える風があるためテンプレジャラランガよりも、この選出時のソウルビートの通しやすさは上。
但しそれはソウルビート以外のことはできないことを意味するので、ジャラランガを基本型以上に丁寧且つ大事に扱う必要がある。
スカーフテテフ相手に2連守るが発生しないように動いたり、スカーフ臭のするアローラキュウコンがいる場合には、絶対にルカリオを選出し鉢巻バレットで仕留めに行くことがとても重要である。
トリル選出
ゲンルカジャラ+1
猫騙しを無効にしつつトリラーを倒してジャラランガを通す。
フェアリーの枚数が多い場合にはジャラランガを諦めることもある。
ゴーストにも猫騙しが使えるガルクレセドランのトリルを苦手とするが、この場合はジャラゲンガエンブルルで。
この手のパーティを相手にするためにガオガエンはとつげきチョッキを持ち、DDラリアットを搭載している。
対トリルであってもガオガエンを絶対出すわけでもないし、吠えるがあるのでS重視のサンダーであってもまったく出さないわけでもなければ、ゲンルカでトリル始動を防げるのでスカーフブルルを出さないわけでもない。
対コケコマンダ選出
ゲンサンジャラ+1(基本ガエン以外)
ビビリ玉サンダーで素早さの有利をとってからのビートダウン。
コケコの挑発よりも先に追い風を使うことが可能で、メガゲンガーには凍える風があるので追い風の打ち合いにも有利となる。
テンプレ型のジャラゲンブルルでの眼鏡コケコのエレキネット+メガボーマンダの追い風と言う強力な選択と同じ働き。
メガシンカ枠の耐久が劣る代わりに、こちらはこの選択をしつつメガゲンガーのかげふみで交換を封じることが可能。相互互換。
またリザランドコケコ系にも出すことが多数。
ルカリオが鉢巻神速で終盤の掃討を担当するか、カプ・ブルルでジャラランガを延命しつつ火力を押しつけるかは自由。
終わりに
思い付きでルカリオを使い始めたが、非常に強力な構築が完成したと思う。
ルカリオと言うポケモンは非常にピーキーな存在で、ワンミスが即負けに繋がったり、拘りの選択を誤ると一瞬で崩壊してしまう。
しかしその分適切に使えた時の強さは素晴らしく、猫騙しの影響を受けないため一度有利になった盤面を逃がすことはとても少なかった。
またジャラゲンブルルという構築は、相手のミミッキュが中々に厳しいという弱点を持つが、ルカリオはメガゲンガーの凍える風で皮を剥がしてコメットパンチを叩き込む(鉢巻なので威嚇の上から行ける)。
あるいはルカリオが削れている場合はバレットパンチで皮を剥がし、メガゲンのシャドボやブルルのウドハンで仕留める。
これは素早さが遅く、ゴーストが弱点であるためミミッキュ本体の道連れZとシャドークローZの打ち分けに巻き込まれたり、ガオガエンを仕留められず隣で打開されやすいメタグロスやギルガルドにはできない芸当だ。
こういった本来のジャラゲンブルルの弱さを補うシナジーにもルカリオの強さを感じることができた。
最後になるがルカリオはシングルバトルでは使用率トップ30に入る強力且つ有力なエースタイプのポケモンだが、ダブルバトルでは多くいるサポーターの一匹と言う評価でしかない。
今回の構築を機会に、残り半年程度と短い期間ではあるが7世代環境においても、ルカリオと言うポケモンがダブルバトルでエースとして活躍する機会が増えることを望む。
QR
https://3ds.pokemon-gl.com/rentalteam/usum/BT-4FB8-899C
戦績まとめ
※この勝敗は本構築以外の戦績を含む
【レート】最高レート1829 PGL反映レート1823(8位 5/8 15:30更新)
【合算】73勝42敗 最高連勝8 最大連敗4
【前半期】53勝36敗 最高連勝8 最大連敗4
【最終型】20勝6敗 最高連勝7 最大連敗3
※前半期はビビリ玉サンダー採用しておらずマンダコケコが辛く、その誤魔化しのためにゲンガーに滅びの歌を搭載しており、今以上に扱いが難しかった。
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