パーティ作成経緯
Youtubeでの動画投稿活動の最後を締めくくるため、
リスナーにて何を使って欲しいか?と聞いた所、「あられスタンダード」という回答があったため、あられスタンダードを組むことにした。
ちなみに読み進めば読み進むほど「何やってんだコイツ」となるだろうが、この構築はあっさりと動画投稿用の対戦を終え、レート1700にもサクっとのせた(使用時点で100位以内)の強力な構築である。
「何やってんだコイツ」と思いつつ、僕の技巧と構築の組み方を参考にしてみて欲しい。
パーティ
個別解説
ユキノオー
持ち物:こだわりスカーフ
特性:ゆきふらし
性格:おくびょう
努力値:特攻252 素早さ252 HP4
実数値:166-×-95-144-105-123
技:ふぶき/くさむすび/いわなだれ/こごえるかぜ
霰パーティの主役。
トリックルームは7世代では正直弱いと考えているため、トリックルームを前提とする運用は回避。
メガユキノオーでサイクル戦を行うということも考えたが、繰り出し時は素のユキノオーの耐久で受けなければならず、素のユキノオーの耐久は決して高くないためこちらも回避。
結果として高くない耐久を素早さで補うために拘りスカーフで素早さを補強する形で採用。
技は最高打点の吹雪と草結びに、リザードンへの役割破壊となる岩雪崩。
最低限遂行しつつ後続をサポートするための凍える風を選択。
チョッキランドロスを吹雪で倒せない等火力には不満しかないため、素ユキノオーの火力はそんなものであるという諦めと、霰を含めた耐久崩しの削り要因として運用する意識が大事である。
ブルンゲル
持ち物:ミズZ
特性:のろわれボディ
性格:おくびょう
努力値:特攻252 素早さ252 特防4
実数値:175-×-90-137-126-123
技:しおふき/シャドーボール/ギガドレイン/まもる
この構築の中核。
出すだけで相手がノオーブルン=トリックルームと誤認して、勝手にプレミしていくイージーウィン量産ポケモン。
さらに後述するクロバットと並べることで、頭の回る人は勝手にこだわりスカーフブルンゲルだと誤認する。
まぁコイツはミズZでないとD軸のガオガエンが無理になるため、スカーフブルンゲルであるわけが無いのだが……先入観は恐ろしいものである。
真面目な解説では相手のガオガエンを水Zで倒したいので特攻は全ぶっぱ。
正確は控え目にしたいのだが追い風時にスカーフ持ちのランドロスやカプ・テテフを抜けないため臆病。
守るは霰の削りダメージを調整したり、初手トリルっぽい選出をするだけで集中されるので、それを空かす目的で使う。
シャドーボールは相手がガオガエン+鋼の構えの時、ガオガエンに水Zを切っていると、HPを削られるだけでメタグロスとギルガルトを倒せなくなるので採用。
ギガドレインはこちらの場にブルンゲルを出し、ユキノオーを後発に置いておくことで、相手は「ユキノオーが出てくる前にブルンゲルを倒そう」と水タイプを出してくるのでそこを狙い打ちするために採用。
特にトリトドンはメタグロスに強いこともあり、よく選出されたのだがほぼ全部ギガドレインで吹っ飛ばした(出てこない場合は後発のユキノオーで倒せるので問題無し)。
こちらの最終着地点は後述するメガメタグロスを想定しているため、ブルンゲル段階でトリトドンを倒せると本当にGood。
クロバット
持ち物:きあいのタスキ
特性:せいしんりょく
性格:おくびょう
努力値:HP252 素早さ252 攻撃4
実数値:192-×-90-100-90-200
技:ヘドロばくだん/おいかぜ/あまごい/いかりのまえば
この構築に負けた人が浮かばれなくなってしまう、何故か攻撃に4入ったサンルールの頃から愛用している特殊型クロバット。
よく読んでいる人間は上記のユキノオーのHP4振りは何想定なのか?と疑問に思っただろうが、つまりは何も考えていないだけである。端数なんて誤差だよ誤差。
ブルンゲルと並べることで初手が「せいしんりょく」+「ゴーストタイプ」の構えとなるため、相手の猫騙しを貫通して行動可能。
そのせいでブルンゲルの時に前述したように精神力雨乞い+スカーフしおふきだと誤認されまくった。
個人的には前述のガオガエンに絶対勝てない問題に加え、精神力雨乞い+スカーフしおふきだとしたら、ありとあらゆるスカーフ持ちに勝てなくなるため、そんな構築を想定するのは本当にどうなんだ?と思いつつイージーウィンを貰いまくった。
ぶっちゃけこの相手が勝手に誤認するシナジーは想定していなかったのだが、滅茶苦茶誤認したのでしっかりと書いておく。
スカーフだとしたら本当に勝てないので。なんで刺さったんだろうか?
技構成は前述した雨乞いに加え、無難な素早さ操作の追い風、汎用削り打点の怒りの前歯にヘドロ爆弾。
ヘドロ爆弾は初手からブルンゲルと並べる都合上、カプ・ブルルを始めとしたカプ対策として採用した。
ユキノオーが着地すれば基本的にカプには勝てるのだが、ユキノオーが出てくればカプは当然逃げていくので、逃げられる前に倒すためにこの技は必須だった。
勿論察しが良くクロバットから逃げていくカプもいたのだが、そういうカプは後発からスカーフユキノオーで吹雪いたり、凍える風からメタグロスに繋いで対応できる。
カプが引く先はブルンゲルを受けられる存在……主に水タイプなので、ブルンゲルのギガドレインが刺さっているという二段構えになっているのだ。
メタグロス
持ち物:メタグロスナイト
特性:クリアボディ
性格:いじっぱり
努力値:HP220 攻撃244 素早さ44
実数値(メガ前):183-204-150-×-110-96
実数値(メガ後):183-215-170-×-130-136
技:アイアンヘッド/れいとうパンチ/アームハンマー/バレットパンチ
構築の終着点だがどういう意識のステータスなのかは俺にも分からない。
とりあえずボックスにいたメタグロスで一番攻撃力の高いメタグロスをフルアタックで採用しただけなので、本当に何もわからない。
フルアタックの理由は構築の終着点であるから。
コイツがまもるを使わなくてはならない戦況=負けなので、そういった負け試合は最初から想定していない。
技構成は主力遂行技のアイアンヘッドに加え、ブルンゲルとユキノオーがいるのにれいとうパンチをチョイス。
ここまでのステータス決定の適当さを見ていると、BPが惜しかったのではないか?と思うかもしれないが、流石にこの時期にBPを惜しむのはいくら喰い断だってありえない(1年前なら惜しんだかもしれない)。
これは相手視点ではメタグロスとライボルトがいるため、霊獣ランドロスそのものはできるだけ出したいが、場にブルンゲルかユキノオーがいるのでランドロスを切れなくなってしまうためである。
そうなってしまえば結果的に相手の霊獣ランドロスは必ず最後まで残ってしまい、こちらの着地点であるメタグロスとタイマンする事態が頻出するのは確定的に明らか。
さらに言えば最終盤面まで耐久を伸ばしていないブルンゲルとユキノオーが生き残るのか?と言うとほぼ間違いなく生き残れないので、ランドロスを倒す技と言うのは構築の終着点であるメタグロスには絶対必須である。
アームハンマーはノオーブルンではナットレイが不味い、純粋に高耐久のガルーラは倒しにくい。
序盤から出す都合上ブルンゲルは早期に落とされやすく、トリル対策で出てくるツンデツンデをワンパンできる技が必要……と言った事情から採用されている。
バレットパンチは最後の押し込み用である同時に、ユキノオーとブルンゲルの足りない火力を補う削り技。
またユキノオー対策として相手は炎を出してきやすいので、クロバットで雨乞いを展開しておけばメタグロスを炎に対して余裕で後出しできる。
といった点でもこのあられスタンダード(雨)はシナジーが生み出されている。
ならばブルン受けに出てくる水の火力を強化するのは不味いのでは?と思うかもしれないが、この点についてはブルンゲルのギガドレインが活躍する。
また水タイプ相手ならそもそもユキノオーを繰り出すよね(ゆきふらし発動)、という当たり前すぎる話もある。
自分だけ天候の恩恵を受けて相手には天候の恩恵を与えないという意味でもこのコンボは無駄が無いのである。
サザンドラ
持ち物:こだわりメガネ
特性:ふゆう
性格:おくびょう
努力値:特攻252 素早さ252 HP4
実数値:168-×-110-177-110-165
技:あくのはどう/りゅうのはどう/かえんほうしゃ/だいちのちから
実は相手のジャラランガが辛すぎるので(霰パなのに)、追い風を展開した後にジャラランガを倒すポケモン。
猫騙しと絡められたらゲームが終わってしまうので、猫騙しは使われる前にブルンゲルの水Z消し飛ばしておこう。
そのためガオガエンや耐久を伸ばしていないメガガルと組んでいるのなら問題なく勝てるのだが、雨乞い水Zでも吹っ飛んでくれないチョッキズキンは天敵となる。
サザンドラとメタグロスとの相性はこの環境末期までやっていた人なら分かっていると思うのだが、このサザングロスにノオーブルンを加えた組み合わせの相性の良さも協力。
トリックルームの択を見せるだけで相手は動けなくなるので、サザンドラの悪波動を連打する形で戦ってもよい。
但しその時は守れるポケモンがブルンゲルしかいないため、一度マウントを取られるとひっくり返せないという大問題があるので注意。
ライボルト
持ち物:ライボルトナイト
特性:ひらいしん
性格:おくびょう
努力値:特攻252 素早さ252 HP4
実数値(メガ前):146-×-80-157-79-172
実数値(メガ後):146-×-100-187-99-205
技:10まんボルト/かえんほうしゃ/あまごい/まもる
クロバット同様にブルンゲルと合わせて雨乞い水Zができるポケモン。
クロバットとの違いは避雷針による電気耐性。
初手にクロバット+ブルンゲルと出して置けば相手は後発から、ライボルトが投げられるのを警戒して電気技を打ちにくくなるのがGood!
またクロバットと合わせて素早さ低下が1段階入ってもブルンゲルよりも素早いため、1回までならブルンゲルが守っている間に、相手に凍える風を打たれたとしても雨乞い水Zを通すことが可能である。
しかしこのポケモンを見て目を引くのは防御実数値80、特防実値79であるという点だろう。
ライボルトを育成した方ならご存じかと思うが、無振りライボルトの特防実値は80である。
つまりこの個体はまず準備の時点からしてサボっている。面倒くさかったからね。シカタナイネ。
さらにサボりはこれに留まらない。特攻と素早さぶっぱなのに防御実値が80なのだ。
これは恐らく多くの人が「だからどうしたの?」と思うかもしれないが、全国のメガライボルト愛好家は震え上がっているはずだ。
何故ならばライボルトはメガシンカをして相手の霊獣ランドロスに威嚇を打ち込み、且つ防御に4振っているだけで、ダブルダメージ地震を確定耐えするからである。
それを知っているのにしないというのは何故かと言えば、レベル100にして王冠を使うのを面倒くさがったからである。
サン~ウルトラで禁止伝説を大量に育成したので、フェスコインの在庫が無くなったしまったのだ。
今剣盾直前に稼ぐのもなぁと言う結果こうなっている。
で、このサボりを何故かいたのか?APPDATEに寄稿している以上そんなものは書かなくては良いのではないか?
わざわざそんなこと書く必要ある?と思うかもしれない。
非常に残念なことにあるのである。
と言うか書かないと構築の説明が付かないのである。
皆さんは疑問に思わなかっただろうか?
何故ブルンゲルが「臆病」個体なのか。
水Zの中で代表的な控え目ルンパッパの雨ドロポンプZの火力指数は64935。
控え目ブルンゲルの雨しおふきZの火力指数は67500。
そう。ブルンゲルを雨しおふきZで採用するならば、控え目にすることでルンパッパ意識の調整を崩せる可能性があるというとんでもない強みがあるのだ。
しかしこれが臆病になると同条件の火力指数は61650.
ルンパッパの火力指数を下回ってしまうため調整崩しの効果は期待できない。
ならば何故ブルンゲルが臆病なのか……?
そう!このライボルトの耐久数値を妥協したことにより!ブルンゲルの素早さを妥協できなくなっているのである!!
ランドロスの地震をライボルトが確定耐えしない以上、スカーフランドロスを想定するポケモンをどこかに採用しなければならないのは自明の理である。
しかしこれが一概に構築が劣化しているかと言えばそういことではない。
何故ならばライボルトの耐久数値を妥協していないのであれば、ランドロスのスカーフ地震をケアする必要が無くなるため、クロバットを採用する必要なども無くなり、ブルンゲルをトリックルームで採用する形で動かす別構築になるからである。
当たり前の話だが相手のランドロスが拘りスカーフであるならば、メガライボルトで拘りを確認しながらボルトチェンジからアマルルガや鉄球ノオーを展開。
ブルンゲルが同時にトリックルームを押しておくことで、トリルターン最長の状態から吹雪潮吹き乱射な可能な盤面を作り、且つ初手ライボルトで相手のレヒレを避けると言った動きも可能になる。
こうなると今の構築とはまったく別物になっているというのがお分かりいただけることだろう。
これがこの構築でライボルトが明らかに数値でガバっているのにも関わらず、シレっと数値だけ理想値ということにして記事にできない理由である。
この構築はライボルトの準備を面倒くさがったがために、この形に落ち着いた構築なのだから……!
選出
基本選出
先発:クロバット ブルンゲル
後発:ユキノオー メタグロスorサザンドラorライボルト
基本的にブルンゲル守るからクロバット追い風。
雨乞いしおふきか雨乞い水Zを通していく。
初手から雨乞いしおふきが通りそうなら雨乞いしおふきドーン。
基本の動きを通すだけで相手が勝手に崩れるのお手軽に4縦に近い形で勝てる。
2戦目は後発のネタが割れて無いならスカーフユキノオーを通すことを意識、3戦目はサザングロスで回していこう。
また2メガ選出が必要だと思ったら躊躇してはならない。必要なときは積極的に2メガすることも重要だ。
但しこの構築は初手ブルンゲルと裏からユキノオーを投げる雨パ潰す構えに見えるのに、ぶっちゃけ雨がそんなに得意ではない(序盤の要となるブルンゲルが通しにくい)と言う弱点を抱えているため、ノオーブルンがいるから雨パにはイージーウィンできるだろ!と安易で考えると痛い目を見ることになるのでそこだけは注意。
総括
構築の経緯はギャグとしか思えないものだが、とても良い構築が最後に仕上がった。
臆病CSブルンゲル+クロバット(+ユキノオー+鋼)の形は分かり易くガオガエンを粉砕しやすく、ガオガエンのいる構築全てを粉砕できるので、是非ともガオガエンに苦しんでいる人は参考にして欲しい。
正直初手選出のクロバットとブルンゲルは「ガオガエンが辛い」と思い考察をしているならば、「100%どこかで思いつかなくてはならない」並びだと思う。
これはガオガエンが辛いと思っていたはずの人が、「強者に与えられたプール」からポケモンを選んだ結果であり、自分での考察を行っていなかったからだと僕は考える。
故にもしこの記事を読んでいる人で、ガオガエンが辛いのにブルンゲルを交えた並びを思いつかなかった。
そんな人がいるのであれば、剣盾では自分で強いポケモンを選んでみて欲しい。
誰かが強いと言ったから。
そんな理由でパーティを組んでいるようでは、一生苦手なポケモンが苦手にままになってしまうのではないかと、僕は考える。
QRチーム
https://3ds.pokemon-gl.com/rentalteam/usum/BT-4E13-A8EE
余談
QRレンタルチーム一覧
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コメント
コメント一覧 (3件)
>>ありとあらゆるスカーフ持ちに勝てなくなるため、そんな構築を想定するのは本当にどうなんだ
そもそも環境にスカーフ持ちがいないからじゃないでしょうか(ブルルと特殊ランド程度)
>>「ガオガエンが辛い」と思い考察をしているならば〜
「ガオガエンが辛い」ではなく「ガオガエンが(隣のポケモンの強力なレヒレやツルギを補助するので)辛い」なのではないでしょうか 少なくとも自分はそっちです
著者が頭に表示されなくなったけど、これ書いてるの喰い断なんだろなー、って思ってたらやはり喰い断だった
YouTubeの動画投稿活動の最後ってあったから動画投稿を辞めるのかと思ってたらこれからも続けられるようで安心しました