【雨滅びオフベスト8】フリーザー入り飛行統一【ORASトリプル】

2024年3月16日

はじめに

令和になってトリプルバトルを始めた、令和トリプル勢のHOPEです。
トリプルバトルではタイプ統一パーティをそれなりに使っており、トリプルフリーにて18タイプ全種のタイプ統一パーティを使った経験があります。

この度、30人規模のトリプルバトルのオフ大会「みなとみらいで雨滅びオフ」にて、タイプ統一パーティでベスト8（予選ブロック内5戦5勝の1位抜け、決勝リーグ1回戦敗退）と好成績を残すことができたので、トリプルバトルのタイプ統一パーティの参考例として寄稿させていただきました。

なお、当記事はオフレポではなくあくまで構築記事となります。オフレポが読みたい方は、X(旧Twitter)で #雨滅びオフ　で検索するとたくさんの方のオフレポを見つけられますのでぜひどうぞ。とても楽しかったです。

パーティ作成経緯

せっかくのトリプルバトルのオフ大会、自分らしいパーティを使おうとタイプ統一パーティを使うことは確定していました。~~というかタイプ非統一パーティの動かし方がわかりません。~~
どのタイプを使おうかと考えていたところ、今回のオフ会の名前「みなとみらいで雨滅びオフ」が目に留まりました。

トリプルバトル勢はノリのいい方が多く、雨滅びオフという名前を見て「せっかくだから雨滅びパーティを使うぜ！」という方と「雨滅びオフ会で晴れパ使うのって面白くないか？」という方がそれなりに出ると予想できます。
そこで、雨にも晴れにもある程度強く戦えるタイプがないか考えました。
水タイプの多い雨パに強く出られるタイプといえば？

もちろん電気タイプ……ではなく、フリーズドライを覚えた氷タイプです。電気タイプは水技を等倍で受けてしまう上、トリプルの雨パで代表的な並びであるニョロトノ・ルンパッパ・キングドラの内2匹には電気技が等倍なのでそこまで有利に立ち回れません。次点で草タイプですが、冷凍ビームで弱点を突かれる点で優先度が落ちます。

ただ、氷タイプも草タイプも晴れパに強くありません。日本晴れ持ちチェリム入りの晴れギフトパーティなどに当たるとなすすべなく負けてもおかしくないでしょう。

フリーズドライを覚えているポケモンが使え、晴れパ（とくにメガリザＹやチェリムなど）にも強く出られる都合のいいタイプなんて……

ありました。

個別解説

雨にも晴れにもある程度強く出られることを意識した、全体的に高性能なポケモンが集った飛行タイプ統一パーティ。フリーザーではなくサンダーを採用したパーティを過去使ったことがあり、そちらはトリプルフリーにて10戦して7勝できています（ポケモンの調整は違いますが）。その経験のおかげで、構築バレを恐れ試運転なしでオフ大会に臨んだものの問題なく扱えました。本当は構築バレしようが試運転した方がいいです。

今回は対雨パ性能を考慮してフリーザーを採用し、飛行統一の苦手なランドロスに強いプレッシャーをかけられるようにしました。

※個別解説のみ文体が変わります。

リザードン

調整意図：Ｃぶっぱ、メガ後で控えめニョロトノの雨下熱湯耐え

範囲アタッカー兼対雨天候要員兼メガ枠。
対雨パを意識して耐久に振ったことで、A-1意地ランドロスのWダメ雪崩も確定耐え。
相手が初手にランドロスを出しまくるが、フリーザーが行動を抑止している。加えてこちらもランドロスで威嚇を入れることで、やや強引にでも熱風を打ちアドバンテージを得る。
ソーラービームもラプラスやトリトドンへの打点として活躍し、晴れ下の命中100％技として安定感もあった。それでいて相手の岩技は避けまくっていた豪運の持ち主。
めざめるパワー地面のおかげで、熱風を受けに来るヒードランにとても強く出られる。そのせいで、クレセリアにスキルスワップされていた浮遊ヒードランにもうっかりめざめるパワーを打ってしまった。決勝リーグ戦での敗着手だったのでいまだに悔やんでいる。

ランドロス

調整意図：こだわりメガネニンフィアのハイパーボイス2耐え、最速バンギラス抜き、残りＡ端数Ｂ

チョッキランドの扱いがよくわかっていなかったが、リザYと組ませて晴らすことで実質水耐性を持ち、その耐久力を活かしてサイクル戦もやりやすくなることがわかった。~~タイプ統一パーティでサイクル戦…？~~臆病メガカメの最大Ｗダメ潮吹きが晴れ下なら半分も減らない耐久を誇る。
蜻蛉返りは威嚇の再発動を狙うとともに滅びメタを意識して採用。ただ滅びパに遭遇しなかった。
馬鹿力は叩き落とすと悩んだが、メガガルーラやバンドリへの打点として採用。ただメガガルーラにもバンドリにも遭遇しなかった。

フリーザー

調整意図：Ｃぶっぱ、準速ランド抜き、Ｈ16n-1端数ＢＤ（陽気ランドのＷダメ岩雪崩確定耐え）

雨滅びオフに現れると思われた雨対策要員兼ランドを全力で押さえつけるポケモン。
ルンパグドラへの安定した打点とランドへの打点の強さだけでなく、フリーフォールによる妨害性能からサンダーではなくフリーザーを採用。
スカーフフリーフォールで追い風をしそうなクロバットを止めたり、ギルガルドを止めた次のターンに晴れ熱風を打ち込んでワイガもキンシもさせずに粉砕したりと縦横無尽に飛び回って活躍していた。吹雪は受けに来るヒードラン意識のめざめるパワー地面と悩んだが、リザードンに覚えさせていることや交代読みしてめざ地で拘るのはさすがにリスキーなことなどから、それならば受けられても他のポケモンへの打点となるよう吹雪を採用。ちゃんと活躍した。
初手に出てくる相手のランドとのＳ関係が威嚇とプレッシャーの発動順で即バレするが、それに気付いた相手がランドを引いてくるのに合わせてこちらもフリーザーを交換する動きが強かった。特性の発動順を見逃さない相手ほどよく刺さる。

クロバット

調整意図：最速アロー抜き、H16n-1、残りA

飛行統一の2大S掌握要員の1匹。
猫騙しに怯まず追い風や挑発を放ち、受けに出てきたポケモンを前歯で削り、ちょっと残ったポケモンをブレバで狩っていく。搭載したい技が多すぎて技枠に悩むが、構築上苦手な相手を削れる技があると便利なので怒りの前歯を覚えさせた。よく外す。
最速アロー抜きなのは、意地鉢巻きブレバは耐えるがこちらのリザＹの晴れに便乗した陽気鉢巻きフレドラが耐えられないので念のため。
一般的な構築ではクロバとアローは役割が似ており両採用することは少ないが、自作の飛行統一では基本両採用される。怯み無効と優先度+1は別ポケモン。

ファイアロー

調整意図：Aぶっぱ、最速エルフーン抜き、残りH

飛行統一の2大S掌握要員のもう1匹で、実は対雨要員の1匹でもある。
初手にフリーザーとともに投げてルンパの猫騙しを誘い、相手がトノルンパクレッフィなら横取り、トノルンパグドラならキッスに引きつつ次のターン攻めに出る予定だったが遭遇しなかった。
対エルテラドーでエルフーンと対面できた際、ファスガを無視して攻撃しながらランドロスと交代できるようフレドラではなく蜻蛉返りを採用。以前この調整を面倒がってやらなかったために飛行統一でエルテラドーにボコボコにされたことがあるため、ちゃんと育成し直した。

トゲキッス

調整意図：準速バンギ抜き、意地鉢巻きバンギWダメ雪崩耐え、意地メガガル捨て身耐え、控えめ珠ドランラスカ耐え、残りＣ

対エルテラドー要員としての採用だが、飛行統一で重いバンドリマンダにランドと合わせて若干睨みを効かせる仕事もする。
マジックコートは有名なので逆に切ろうとしたものの、温存されて終盤に出てきたスカーフドーブルが厄介と結局搭載された。
耐久を厚めに振ったことで下がった火力を強運ピントで補強することを思い至り、特性は天の恵みではなく強運。大会でもマジシャ急所でしっかり削ってくれたため、わりと正解だったと思う。
なお、強運ピントに思い至ったのがオフ会前日だったので急遽育成された。これで育成済みトゲキッスが4匹目となる。

選出

追い風して上から攻撃するというシンプルな勝ち筋のため、S操作要員以外は相手に合わせて選出や立ち回りを臨機応変に変えます。なお、実際には戦えていない構築もあるので机上論を含みます。

・ドーブル入り（ガルーラドーブル、エルテラドーなど）

ダクホをケアしつつS操作をする並び。

トゲキッスのマジコに加え、ファイアローやフリーザーでドーブルの行動を抑えつつ、クロバットの追い風を通していきます。エルテラドー相手は袋叩きを止めるのが最優先なので、マジコよりもこの指を使う方がいいと思います。が、結局は択勝負です。

ダクホ読みマジコ読み猫騙し読み横取り、のような読み合いも発生するため、頑張って択を当てましょう。困ったらドーブルにフリフォをすると、持ち上げられてやることがなくなったドーブルが次のターン打ってくるダクホをマジコで跳ね返せるかもしれません。

・ランドロス入り

フリーザーでランドを見据えつつクロバットがS操作する並び。残り1匹は相手次第ですが、基本はメガシンカしておくためにリザードンを中央に出すパターン。

ランドが中央に出てきた場合、特性の発動順を確認した相手視点ではランドが動かせないため、フリーザーを猫騙しで止めるかランドを交換してきます。そこを見計らってフリーザーを引いたりフリーフォールで相手のポケモンを止めたりして次のターンの攻めの準備を整えます。

Ｓ順に気付かなかった相手がランドで岩雪崩してきたとしても、全体的に耐久振りのおかげで1発ならそこまで問題ありません。念のためこちらのランドを投げておくと、威嚇を入れつつ次のターンから威嚇を食らっていないランドロスを軸に攻めることができます。

なお、オフ会では特性発動時の相手の小さなリアクション（「ん？」とか「おや？」とか）でフリーザーとのＳ順を見抜かれたかチェックして立ち回りを変えていました。いやあ、隙ですねえ。

・対雨（トノルンパグドラ）

フリーザーでルンパグドラに睨み、ファイアローがルンパを睨み、リザードンがメガシンカして天候を奪いにかかる攻めの布陣。

雨乞いされなければこの並びで普通に攻めれば有利になるが、仮に手動雨乞いが仕込まれていても、

　・キングドラが雨乞い→ルンパにアローのブレバ、ルンパグドラにフリドラが刺さり、リザＹもルンパやトノの熱湯は基本1発耐える
　・ルンパッパが雨乞い→猫騙しをしないならブレバとフリドラが刺さるため、仮にリザＹがグドラ相手に出オチしても雨エースが半壊していれば被害は少ない
　・ニョロトノが雨乞い→ルンパグドラの攻撃は晴れているため怖くなく、ルンパの猫だけではフリドラとブレバを止めきれない

と、炎タイプが2匹場にいるのにフリドラとブレバで強く出られる状態です。雨乞いされたらリザードンをトゲキッスかクロバットあたりに引きつつ、再度天候を取る準備をしながらフリーザーを酷使します。

他の立ち回りとして、リザのメガを次ターンに温存してアロー→キッスに引くことで、この指やエアスラ・マジシャと合わせて相手に負担をかけることもできるので、気分で立ち回りを変えましょう。

トノルンパクレッフィの場合は、アローが横取りしながらフリーザーのフリドラとリザＹの熱風でガンガン攻めていきます。雨乞いクレッフィは事故。

・対トリル

クロバットの挑発やフリーザーのフリーフォールで頑張ってトリルを阻止するぞ！という並び。

トリル役を倒した方が早そうなときはフリーザーではなく他アタッカーを出すことも。トリプルバトルのタイプ統一有識者界隈では、飛行統一はトリルされるとつらいことで有名なので、挑発でトリルを阻止できるとベストです。阻止が難しいなら、相手の中央に出ているだろうサポーター（猫騙し役）をフリーフォールで持ち上げ相手がトリルエースを出すタイミングを遅らせることでトリルターンを稼ぎます。

・バンドリマンダ

さすがに初手から威嚇を撒く必要があるのでランドを中央に。マンダの追い風が厳しいのでフリーザーで抑止しつつ、フリーザーを倒しにくるなら逆にランドで倒しにいくぞという姿勢を見せます。

フリーザーがドリュと対面したらＡ-1意地珠ドリュのＷダメ岩雪崩を確定耐えできるフリーザーは強引にマンダを狙い、バンギと対面したらリザがメガを温存しながらフリフォでドリュを連れ去ると次のターンでドリュを安全に処理できるので後の展開が楽になります。実はドリュとバンギ以外はそこまで怖くないので天候奪取と追い風ができれば対抗できる相手ではあるものの、油断するとＷ岩雪崩で壊滅するため油断は禁物。

総括

雨パとも晴れパとも当たりませんでした。

天候パは予選・決勝含めた6戦でユキノオー（ノオーゲッコ）と1回当たった程度で、他の対戦相手はすべてスタンパ寄りの並び、しかもメガリザもいない無天候パでした。おかしい、こんなはずでは……。リザもトノもいないのに聖剣士3匹はコンプリートする予選ブロックってなんなんだ…。

それはそれとして、戦績は予選ブロックでは5戦5勝の1位抜け、決勝リーグ1回戦敗退のベスト8でした。

雨パ・晴れパとは当たらなかったものの、ランドロスやメガカメックス、メガボーマンダ、ガメノデスなどスカーフフリーザーが強く出られる相手と多く当たり、採用した甲斐はありました。追い風＋スカーフフリーフォールが非常に強く、次のターンに守るも交代も許さず相手を押し切る動きが強かったです。相手にワイガ要員がいても上空に連れ去ってしまえば次のターンでメガリザードンYの熱風やランドロスの地震などの高火力範囲技を思う存分に打ち込むことができ、ダメージレース上非常に有利に立ち回れました。フリドラ+熱風が受けにくいことや耐久厚めに振っていて行動保証があることなどから、こちら視点で「とりあえず攻めてみる」という選択をしていい場面が多く、パーティが動かしやすかったです。今回、参加者30名という大規模なトリプルバトルのオフ大会で、タイプ統一パーティを使って決勝リーグ進出ができました。正直決勝リーグに進めるとは思っておらず、タイプ統一パーティでもトリプルバトルで戦えることを示せたと思います。配信される試合まで勝ち残れなかったのが若干心残りなので、次はより高みを目指します。~~まぁ次回以降もタイプ統一を使うとは限らないのですが…~~