【WCS2019ムーンルール】もしもジガルデを耕せたら




目次

はじめに

今回、初めてAPPDATE様に寄稿させていただきました。アインズと申します。
GSルールで「耕す」構築を思いついたので記事を書かせて頂きました。
今はもう既にウルトラルールなのにムーンルールの構築の記事なのは気にしないでください。文章を書くのに時間がかかる質なので気付いたらルールが変わっていました。

「たがやす」とは

ポケモンに存在する技は世代ごとに増えており、
全部で675種存在します(ウルトラサン・ウルトラムーン時点)。
その中でも「たがやす」という技に注目したのが今回の構築です。

この技の効果は、「敵味方関係なく接地している草タイプのポケモン全員の攻撃と特攻をそれぞれ1段階ずつ上昇させる」というものです。
この技の使用者が草タイプで接地しているなら強化対象になれますが、同時に相手に接地している草タイプがいると相手も強化してしまうことになります。
また、守るやワイドガード、トリックガード、悪戯心のポケモンが使った場合にファストガードすらも貫通して強化するという、守る状態貫通技の1つです。

この技の初出である第6世代での技モーションは非常に衝撃的で、
この技モーションが気に入ったからこの技を研究した、という方々がいるほどです。

その方々に倣い、この記事内では「たがやす」を使えるポケモンを「農家」、

「たがやす」の強化対象となるポケモンを「作物」と表記します。

構築作成経緯

ある日、私の友人はこう言いました。
「ジガルデって、作物だよね」

作物であるならば、農場を整備しなければなりません。
禁止級の、伝説の作物であれば、
精一杯丁寧に手入れをすれば、きっとそれに応えてくれるでしょう。

ジガルデという作物を耕す為に、全力を尽くせ。

この記事がタガヤシストにとって、何か得られる物であれば幸いです。

※タガヤシストとは、技たがやすの愛好家のこと。たがやすの説明で紹介した、研究した方々のことでもある。

パーティ

カプ・ブルル

持ち物:ウイのみ
特性:グラスメイカー
性格:ゆうかん
努力値:H236 A252 D20
実数値:175-200-135-x-118-72
技:ウッドホーン/ばかぢから/たがやす/まもる
備考:素早さ個体値0

主役その1。耕せる草タイプなので農家系作物。そして農場づくりのプロ。

他の農家と異なる点として、特性グラスメイカーによって場に出るだけでグラスフィールドを設置できます。

保護色をグラスフィールド下で使用すると草タイプになるので、この効果を活かしてジガルデを作物にしつつ、耕します。

ジガルデ

持ち物:たべのこし
特性:スワームチェンジ
性格:いじっぱり
努力値:H188 A244 B4 D20 S54
実数値:207-166-142-x-118-122
スワームチェンジ後実数値:315-166-142-x-118-112
技:サウザンアロー/しんそく/ほごしょく/まもる

主役その2。スワームチェンジ時の種族値で考慮すれば現存するポケモンの中でアルセウスの次に種族値の高い、作物の素質を秘めたポケモンである事はあまりにも有名。
保護色を用いることで、味方のカプ・ブルルの展開したグラスフィールドに対応して草タイプに変化します。

ちなみに相手にカプがいる場合はサイコフィールド(エスパータイプ)、エレキフィールド(でんきタイプ)、ミストフィールド(フェアリータイプ)になる場合があります。
作物はくさタイプだけですから、注意しましょう。

詳細は後述しますが、フォルムチェンジ発生時はタイプが元に戻る(厳密には少し違う)という点をしっかり覚えておきましょう。

ルナアーラ

持ち物:ルナアーラZ
特性:ファントムガード
性格:れいせい
努力値:H244C252D12
実数値:243-x-109-207-129-91
技:シャドーレイ/サイコキネシス/トリックルーム/まもる
備考:素早さ個体値0

このルールにおいて非常に重要な通りの良い固有Zを持つ上に、特性の効果でとにかく硬く、素早さ操作手段を持つ伝説ポケモン。

ルナアーラZは雑に撃つ場面も多く、ミラー対面時は何も考えずに撃ち放つ状態でした。(特防特化ルナアーラであってもファントムガード込みで余裕の確定1発)

通りはいいですが、火力がいいとは言い難いため扱いは少々難しい気はしました。

リオル

持ち物:きあいのタスキ
特性:いたずらごころ
性格:ようき
努力値:A6 B252 S252
実数値:115-91-92-x-60-123
技:このゆびとまれ/がんせきふうじ/いやなおと/まもる

ルナアーラのトリックルーム補助要員。味方の行動を補助するために犠牲になることが役割です。
ガオガエンを筆頭にトゲデマル、ドーブルなどの猫騙しを引き寄せます。

選出率は9割以上で、ルナアーラのファントムガードを護る事に貢献しました。

特にルナアーラ先発ミラーだとルナアーラZを呼び寄せることも多かったです。

カプ・コケコ

持ち物:いのちのたま
特性:エレキメイカー
性格:ひかえめ
努力値:C252 D6 S252
実数値:145-x-105-161-96-182
技:10まんボルト/マジカルシャイン/くさむすび/まもる

いると強そう枠、その1。
催眠耐性と素早さは偉いのではないかと思いましたが、予想通りでした。

ただし、マジカルシャインは本当に火力がないなと痛感しました。

基本的に耕す選出の場合は出さない枠なので、出番はほぼありませんでした。

何戦かリオルの代わりとして催眠耐性枠としては繰り出しましたが、そこまで活躍はしなかった気がします。というか周りで殴る方が強かったです。

ツンデツンデ

持ち物:シュカのみ
特性:ビーストブースト
性格:さみしがり
努力値:H244 A252 D12
実数値:167-201-201-x-123-18
技:ジャイロボール/いわなだれ/トリックルーム/まもる
備考:防御個体値16-17 素早さ個体値0 攻撃ブースト個体

いると強そう枠その2。
ゼルネアスを絶対許さない枠という位置付けです。

相手にどこまで威圧できているかは不明ですが。
耕す選出の場合は確実に出さない枠です。

その為選出率は0ですが、耕さない場合も考慮するならそれなりには強いのではないかと思います。

選出と立ち回り

普通に勝つ気があるなら幾らでもパターンが増やせますが、
今回は耕したいのでそれ以外の分岐パターンを一切考慮しないものとします。

別に耕せなくていいから勝ちたいと言う人はコケコとかツンデを上手く活かせば、後述の私の勝率は優に上回れるのではないかと思います。

基本選出

先発がルナアーラリオル
控えにカプ・ブルルジガルデです。

リオルの枠だけは相手に合わせて変更する枠になりますが、トリックルームの展開の安定性を考えるとほぼ固定だと思います。
私自身もこの選出を崩したのは25戦中1戦だけでした。

基本的に立ち回りはワンパターンであり、

  1. ルナアーラのトリックルームをリオルのサポート込みで展開した後、
  2. 倒れたリオルの代わり、もしくはリオルを交代させジガルデ投げ。
  3. ジガルデに保護色を指示しながら、ルナアーラをカプ・ブルルに交代。

この時点で作物のジガルデが成立します。
後はトリックルームのターン中に出来るだけ耕して育てます。

例外として、目の前にルナアーラがいる場合は守らなさそうな場合に限り、ルナアーラZで撃ち抜きに行きましょう。
私が試した限りでは確定1発っぽい気がします。

この構築を使う上での注意点

基本的にこの仕様と向き合ったことがある人が少ないのか、たまに知らない方もいる仕様ですが、
保護色によるタイプ変化は、フォルムチェンジによって再定義されます。(cf.ギルガルドへのみずびたし)

ポワルンの天気屋をイメージするとわかりやすいのですが、条件が成立しフォルムが変化する場合は、
変化後のフォルムのステータスを参照し、そのステータスに書き換えるという処理です。
この書き換えられるステータスにはタイプも当然含まれます。

今回の構築では、ジガルデが保護色で草タイプになっても、
スワームチェンジが発動すればスワームチェンジ後のジガルデのタイプである「地面・ドラゴン」タイプに再度書き換えられます。

この仕様を生かし、一度草タイプに変更してジガルデを耕した後、
スワームチェンジによるタイプリセットで元のタイプに戻し、
すごくつよいサウザンアローで全てを破壊するのが構築のコンセプトでした。

総括

他の構築で多少遊んだ後だったので1487からのスタート。

INCも終わって、色違いの農家系作物カプ・ブルルが配信された以上、友人の一言である「ジガルデは作物」と真剣に向き合うなら今だと思い構築を作成しました。

最終的な戦績を先に書くと、25戦8勝17敗、勝率32%という結果でした。
個人的には予想以上に強かったと感じています。

問題点としては

  • 根本的にガオガエンが辛い点、
  • スワームチェンジという特性の扱いにくさ、
  • 保護色を使う以上スワームチェンジが発動しないとサウザンアローがタイプ不一致のため火力がかなり下がる点

などがありました。

そもそもガオガエンに弱点を突かれるポケモンだらけになる上に、ガオガエンに対して打点を持つポケモンと言えるのが
スワームチェンジ後のジガルデのみなのが最大の構築の問題点だったと思います。
ランキング1位のポケモンが重いのは重大な問題でしたね。気付きませんでした。

特にスワームチェンジという特性の扱いにくさはかなり重大な問題であり、
保護色したターンにそのままスワームチェンジが発動してしまったり、
ギリギリ体力が半分まで削られず次のターンに落とされてしまうということがありました。

私の主観で言えばオーラブレイクの個体を準備し、特性を書き換える方が強いのではないかと感じることもありました。

一番面白かったのはグラスフィールドと残飯の回復で体力が半分を超え、スワームチェンジ発動に失敗した瞬間でした。

ただし耕した後のグラスフィールド残飯でモリモリ回復していく上に、
無差別射撃サウザンアローで相手を削り倒していく姿は信頼できるものがあり、成立できるなら弱くはないとも感じました。
その成立させる事に関しての難易度が問題な訳ですが。

ウルトラサン・ウルトラムーン時点では、自力で作物になれる伝説のポケモンはジガルデのみです。
さあ、貴方も素敵なタガヤシストライフを満喫しませんか?

この記事を通して、少しでも「たがやす」に興味を持っていただけたなら幸いです。
ここまでの長文、お読み頂きありがとうございました。

QRレンタルチーム

https://3ds.pokemon-gl.com/rentalteam/usum/BT-4DA4-9048

動画

https://www.nicovideo.jp/watch/sm34934488

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この記事を書いた人

ギミックパーティやコンボパーティやオーレ地方が好きです。
ガラクタ構築を昨日も今日も、きっと明日も創ります。

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