WCS国内予選を見て、ダブルバトルを始めたい、結果を残したいと思った方いませんか?
この記事はそんなうちの一人が実際に挑戦してみた結果、短期である程度の結果を残すに至ったことについて書かれています。
なお、この記事は恐ろしいことにダブルを初めて14日後に書かれたものである。
はじめに
ほとんどの方ははじめまして。全国ダブルの方は対戦ありがとうございました、たぶんねです。
聞いたこともない奴がなぜ、ここに記事を書いているのか、まず簡単にそのきっかけからお話しさせてもらいます。
喰い断さん(ここだと黒さん)の行なっている全国ダブル初心者教室※はご存知でしょうか。
レート1600以下の方を対象に、構築・選出・プレイングについて手ほどきをすれば全国ダブル強者になれるのか?という企画です。
私もその参加者の一人であり、一定の成績(1800)を収めることができたため、ここに記事を書くことになりました。
※すでに募集は締め切られています
コンセプト決め
・自分が強いと思う構築(自作、QRどちらでも可)で20戦やってもらう
・その20戦の勝敗及び自分の選出4匹を僕に報告して貰います
この2つを踏まえた上で最初の構築を選んでもらうこととなっています。
まず私はこの課題をクリアするためにPGLの全国ダブル使用率トップ3を潰すところから構築を決めました。
ダブルバトルは相手のポケモンが4体潰せば勝ちなのだから、トップ3にメタをはることで多くの相手に勝てると思ったからです。
要するに、
- ランドロス
- ガルーラ
- カプ・テテフ
を潰せる構築ですね。誰でも思いつく対策方法としては主に以下が挙げられます。
- 上から高火力で殴る
- 物理ではなく特殊で殴る
- サイコフィールドは書き換える
- いかくで誤魔化す
そうなると相性も鑑みて、雨パとカプ・ブルルとクチートあたりですね。こうして、ふわっとptが決まりました。
PT作成
グーグルでダブルの雨クチートについて情報収集し、パーティを作成しました。
喰い断塾の課題である20戦をこなして選出に問題がないかチェックを行うために、このPTで20戦回した結果が以下の記録です。
20戦(1480あたりスタート)
以下、選出と結果
○ カプ・ブルル/ヒードラン/クレセリア/クチート
× ニョロトノ/ルンパッパ/クレセリア/クチート
○ ニョロトノ/ルンパッパ/クレセリア/クチート
× カプ・ブルル/ヒードラン/クレセリア/クチート
○ ヒードラン/ルンパッパ/クチート/カプ・ブルル
○ ニョロトノ/ルンパッパ/クレセリア/クチート
○ ニョロトノ/ルンパッパ/カプ・ブルル/クチート
× カプ・ブルル/ヒードラン/クレセリア/クチート
○ ニョロトノ/ルンパッパ/クレセリア/クチート
○ ニョロトノ/ルンパッパ/クレセリア/クチート
○ ニョロトノ/ルンパッパ/クレセリア/クチート
○ ニョロトノ/ルンパッパ/クレセリア/クチート
× カプ・ブルル/ヒードラン/クレセリア/クチート
○ ニョロトノ/ルンパッパ/クレセリア/クチート
○ ニョロトノ/ルンパッパ/クレセリア/クチート
○ カプ・ブルル/ヒードラン/クレセリア/クチート
○ ニョロトノ/ルンパッパ/クレセリア/クチート
○ カプ・ブルル/クチート/ヒードラン/クレセリア
○ クチート/ヒードラン/クレセリア/カプ・ブルル
○ ニョロトノ/ルンパッパ/クレセリア/クチート
書いては居ませんが、ここで負けとなった試合はほぼ全て、カミツルギにヒードランを倒されていました。
ほとほと困り、対処法を聞きに行くと、紙なんだし波乗り冷ビでおちるとのこと。確かに。スカーフだと困るから水zにします。
あともう一点、気づいてしまいました。このクチート意地っ張りSVでした。
勇敢最遅に変更したのが実際のQRの内容です。
選出の安定感が半端ないのです。
私は対戦をこの企画以外でも教えることがあるのですが、ここまで安定した選出は熟練者でもそうそう見ることはできません。
熟練者でもこのような選出ができていない場合は見習うべきでしょう。
今まで1600経験が無いのは完成度の高い構築を使っていなかったからであると断定し、対戦数を重ねてよりデータを集め選出の精度を高めてもらうものとしました。
特定のパーティに勝てる選出と勝てない選出を認識し、勝てる選出のみを出し続けることで高い勝率を期待することが可能です。
レートの伸び悩みとその原因
ここから120戦ほどは、レートが1650-1550あたりで上がり下がりしていました。
雨パとガルーラ入りに勝ち、リザバナとデスラッキーに吸われる感じですね。
停滞した理由として主に考えられるのは、1日40戦のハイペースな進行による再戦の多発と、連戦で自身のコンディションを崩したことにあります。
さすがに見かねた喰いタンさんにドクターストップ(?)をかけられて、以後は1日15戦以内に留めました。
データを見ると影響は明らかです。上記のグラフで確認できる10戦区間ごとの勝ち数の推移ですが、61~140戦あたりが連戦していた時です。以降は勝率が改善していることが明らかですね。
明らかにおかしなペースで対戦をしているのでドクターストップを掛けました。
僕の手元には選出も含めた完全版のデータがありますが、そちらでは最初の20戦でできていた選出がある一定の期間毎に大崩れしていたため体調が問題だと断定しました(そちらだとさらに顕著です)。
自分の対戦続行能力の限界点の把握という意味でもデータと言うのは有力です。
そこで体力の限界を超えた対戦は行わらず、余った時間は全てデータの分析と反省に回して貰うようにお願いしました。
勝ち数の伸ばし方
ここからは、勝率の良い140-200戦区間の話です。
基本的に、毎日の試合数を抑え、自身のコンディションを毎試合後に診断して、きついと思ったら中断していました。
体温が上がっていたり、頭がぼーっとしていたら即やめ事案です。寝ましょう。
コンディションの良い時にバトルを行なっていたところ、運負けか相性負け、実力負けがメインとなり、少なくとも選出負けはほとんど見られなくなりました。
勝率が高くなれば、当然レートは伸び、1700には10日目で、1800には13日目で乗ることができました。
道筋立ててレーティングバトルを行うとこんなにも短期的に勝ち星を重ねることができるのだなぁと自分でも驚きが隠せませんでした。
……流石に達成が早すぎるとは思いますが。
内緒の技いじり
実は上のQRから140戦目以降からは技を変えていました。ヒードランのみがわりをかえんほうしゃにです。
なぜかというと、ギルガルドにワイドガードされた時が辛すぎたからです。
ワイドガード連打を許してしまうと、クチートのふいうちが通らなくなってしまい、勝ち筋がだいぶ薄くなります。
喰いタンさんの生放送にスナイプをしに行った時、視聴者にまだ200戦をしていないのにかえんほうしゃを見せるわけにはいかなかったので、ねっぷう連打という舐めプをしてしまいました。すいません。
まぁ、もとのQRでこれだけできるんだよ(技外しまくったけど立ち回りで勝った)ということを示せたので良かったと思います。褒められてたしね。
正直この記事を読んでいる方はお気づきかと思いますが、この初心者はデータをもとにかなり精度の高い考察を行っています。
教える前に自分でデータを活用してその上で自分で扱いやすいように改変を行っているため文句のつけようがありません。
ちなみに対戦内容はほぼ完璧でした。本当に現時点ではほぼ完璧なデータ活用です。
※普通は勝敗に関わらずやったらダメ。考察のノイズになります。
実際の選出
とりあえず、ここまでの戦いでわかったことと使った選出について書いておきます。
- リザバナクソ辛い!
- デスラッキーは諦めて!
VSメガリザードン
リザードン入りには基本ヒードランクチートで牽制入れつつ、クチート初手守るでとりあえず様子見します。
裏にはクレセリアとニョロトノを入れておいて場合に応じて投げます。
起きるかは知りませんが、ニョロトノのスカーフを利用して雨乞い→クチートいわなだれができると最高ですね。
エルフーンがいるなら初手クレセリアヒードランもありです。メンハなので。
VSトリックルーム
トリパにはルンパッパクレセリアから入ります。
初手猫とトリル側にどくどくで、トリル要因を引かせやすくしましょう。
なんどもトリパにトリルさせたら死ぬので、トリル始動要員は優先して倒します。裏は場合によりますね。頑張ってください。
VSエルテラ
エルテラは始動させずにトリルをしましょう。
ニョロトノルンパッパ警戒で初手にテラキが飛んでこないので、初手クレセリアクチートでいいです。
雨だと晴らされて終わりです。リザードンがいるときはヒードランを裏に。
VS雨パーティ
雨パは、ペリッパーを最優先で潰してください。水Zをきっていいです。あれがいちばんの脅威です。守るのスペースはないですが、どうせ襷なのできちんと潰しましょう。
トルネロスがいたらあれも潰してください。草打点が高いので大抵の雨要因は何とかなります。
オススメ選出はニョロトノルンパッパあるいはルンパッパカプ・ブルルです。
雨トリルはちょっと難しいんですが、クレセリアの場合はクレセリアを潰す。
ゴチルゼルの場合は他を潰すを徹底すれば多分なんとかなります。
ゴチルゼルは手助けしてくるので、何とかして置物のままアタッカーを潰しましょう。アタッカー一体なら何とかなります。
VSバンドリ
バンギラスドリュウズ(カプ・テテフ)は初手クレセリアクチートで相手のドリュウズのクチート方向へのじめんZを誘いに行きましょう。
即クチートをルンパッパに戻してトリルを貼るのがベストです。
VSガルーラスタンダード
ガルーラ系統のスタンダード構築相手の場合ですが、カプ・ブルルヒードランクレセリアクチートで全択当てサイクル戦するか、ニョロトノルンパッパカプ・ブルルクチートあるいは雨クレセリアクチートでゴリ押ししてください。
幸い雨選出エースは怒りの粉無効です。カプ・ブルルも無効です。好き放題高火力をぶつけましょう。
おいかぜ系はどうするのか。これはケースバイケースなんですが、サザンドラがいるかいないかで大きく変わってきます。
サザンドラがいるなら、あくzにあと投げで他を一体潰すくらいのつもりでクレセリアクチートトリルを通しましょう。
初手ニョロトノルンパッパからのゴリ押しで追い風枠を潰すという手もあります。相手のPT次第ですね。
最後にミロカロス入りです。雨だときつい相手なんですよね。勝気もそうですし、熱湯の威力増加も辛いです。
ですので、とりあえずカプ・ブルルでミロカロスを縛りましょう。あとは全択当てです。
他はカプ・ブルルクレセリアクチートがオススメです。かちき発動させないように注意しましょう。
選出データをどう活用するかまで教えるつもりだったのですが、完全に不要でした。
恐らく教えた3系統の構築についてもさらに対戦数を重ねていけば自力で辿り着いかと思われます。
データは正義。ここまで完璧だったので追加課題を出すことに。
QR構築を自分の構築であるものとして採用理由を後付け、構築の解析に挑戦してもらう。
本来自分の構築ではないので採用理由の後付けの難易度は非常に高い。
Youは何しにPTに?
今更ですが、各ポケモンの構築での存在意義を考えることになりました。
では、PTコンセプトを組む時の思想をベースに考えていくことにします。
カプ・ブルルがまず真っ先に、pglトップ3に割りと殴り勝てるマンとして採用された。
回復による延命が重要なので、まもるとウッドホーンは必要。耐久水を飛ばすためにウッドハンマーが必要。
与ダメが多いほど回復できるので、いじっぱり。
この時点で持ち物と技枠1が余っている。
その次に、カプ・ブルルの延命をする威嚇枠と雨枠、先に威嚇枠から考えます。
グラスフィールドの恩恵を受け雨に邪魔されない……クチートですね。打点が高いほど好いのでこの時点でいじっぱりかゆうかん。
持ち物はクチートナイト、フィールド書き換えるんだからふいうち、ないと困るまもる、リザを斃す岩雪崩。
トリル下ですら堪えてくるやたら硬いカプ・レヒレへの勝率をあげる点で、アイアンヘッド。ここは個人の趣味が分かれそう
雨枠、要はニョロトノかペリッパーですね。うちのPTに追い風はいらないのでニョロトノです。
ニョロトノの利点はペリッパーよりも速いことにあります。臆病CSでスカーフをもたせましょう。
実数値が201になったので、過激にねっとうとなみのりとれいとうビームの水タイプウエポン三銃士を入れます。
簡単に天候を奪われるので仕方ないからあまごいを入れました。
すいすい枠です。ねこだましがしたかった。はい、ルンパッパですね。
瞬間火力がないと、PTとして弱くなってしまうので、みずZを採用。威力確保のためにハイドロポンプを入れます。
当然瞬間火力のためにひかえめです。それでもある程度までは抜かないといけないのでCSです。
不思議なことにグラスフィールドが床にあるので、エナジーボールとかいう草の高打点を入れます。
ドラゴンタイプとワタッコ対策にれいとうビームを入れました。
ここまでで、わかって居ることが、クチートを活かすためのトリル要因が居ないことです。
グラスフィールドこそあれど、じめんZまで考えると地面の一貫性が高いため、浮いていてトリルが安定して貼れる、高耐久な……
そうクレセリアですね。クレセリアの仕事はトリルなのでエスパーZかメンハになりますが、ルンパにすでにZは取られたのでメンハです。
ただこいつはどう見ても、トリルしたら早退しそうな舐めた顔してます。
おきものにしないために最低限れいとうビームとサイコキネシスと高火力なHC振りに。
技が1枠あまりました。
ガルドとリザYが死ぬほど重いことに気づいたので、ヒードランを入れました。
相手側もわかっているので、めざ地が当然のごとく飛んできます。グラスフィールドで守れるのはじしんとじならしとマグニチュードだけなんですよね。
なのでH振りにでシュカのみを入れて延命します。あとはねっぷうとまもるがまず入ってきました。(噴煙は自分以外全体技なので採用できない。)
相手のヒードランが重いのでC振りだいちのちからが入りました。
グラスフィールドをもっと活用するならば、みがわりが入ります。
ただ、僕は詰め筋での命中安定と、ワイドガードへの警戒からかえんほうしゃをいれました。
この段階で、余っているのはカプ・ブルルの持ち物と技、クレセリアの技です。
見ての通り、死ぬほどナットレイが重いですね。あとキリキザンあたりが守ってきたり、ガルーラがヒードランに引くのもつらいです。
なのでかくとうZ馬鹿力が入ってきます。本当はかくとうジュエルがほしいんですけどね。
クレセリアのラスト1枠は、好みの領域にあるが、PTが全体的にトリル要因の足止めが出来ないという欠陥があります。
そのため、累積ダメを嫌った相手が引いてくれるどくどくでアドを狙いに行くことになりました。これは実際役立っています。
模範回答は下の別記事にして紹介。
まとめ
今回のまとめとしては、環境にたくさんいる相手にメタをはって、圧倒的に有利を取りに行けば、初心者でも勝率をちゃんと稼げてレートも伸びるということです。
構築力の欠如は、結果を残した方の構築を模倣するところから始めることで、障害をすべて取り除くことができます。実際に使っていく中で、自分にあうように構築の最適化をしていけばいいのです。
そうしていけば、いつかきっと1ページめに名前を載せることも出来るのでしょう。
そして、今現在私もPTの最適化をしている最中ですが、万が一にもこの構築を使う人が居ることを考えて、私視点でのこの構築の使いづらさをまとめておきます。
これは何よりも、カプ・ブルルが脆いことです。中速であるため、通常でもトリルでも、上から割りと殴られます。ですのでウッドホーンあってこその運用となるのです。
また、どく4倍は案外とつらいです。不意の毒技で負けた試合がいくつかありました。
これを解決するためには、この枠には毒技で吹き飛ばない、格闘技が打てる、味方の回復ができる、ダブル適性がある、通常下あるいはトリル下で速いなどの要素が求められます。
正直全部満たすのは無理ですが、探していくと何体か候補は見えてきます。それらを試していき、自分にあった構築を作っていこうと思います。
最適化した構築が結果を出せれば、また寄稿するかもしれません。その時はよろしくお願いします。
1800到達QRコード
火炎放射ヒードランVer
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身代わりヒードランVer
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QRレンタルチーム一覧
APPDATEで公開されたQRチーム一覧はこちらから。
レート2000超えの構築からレート1200代の闇構築まで幅広く取り揃えております。
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