はじめに
初めまして、コロンと申します。APPDATEの一読者ですが、思い切って投稿してみました。
今回のInternational Challenge Novemberではヒトモシを使ってみたので、その紹介をさせていただきます。
構築の経緯
大会初参加のため、プレイングをあまり考えなくていい高火力ギミックパーティーを使うところからスタート。体力消耗による判断ミスは極力減らしたい。
カイオーガはかなりメタられ使いこなせなかったので、同じく高火力全体技のだんがいのつるぎを使えるグラードンを軸とした。
グラードンはそのままでは相手の伝説ポケモンを一撃で倒せないので、じゃくてんほけんを採用。発動すればだんがいのつるぎで耐久無振りのカイオーガを一撃、ゼルネアスを乱数と十分な火力になる。
能動的に使うため、味方の攻撃(めざめるパワー)を利用した起動を採用。またS操作として、相手の速いカイオーガの攻撃を受けないためトリックルームを使うことも決定。
構成は
先発
- トリル役
- ねこだまし等サポート役
後発
- じゃくてんほけんグラードン
- サブアタッカー
となる。
「だんがいのつるぎを打っていればそれでいい」状況にしたいため、草タイプが厄介に感じた。
グラードンにタイプ一致抜群を突け、地面を半減以下に抑える。ほのおのパンチで倒せるが、そのターンは隣にダメージが入らなくなってしまう。
アマージョやラランテス等遅いポケモンも多い。またモロバレルは地面等倍だが、きのこのほうし、いかりのこななどトリルターン稼ぎ枠として活躍しているため対策必須。
ここで草タイプ対策の参考にしたのがトルネオーガの組み合わせ。トルネロスはおいかぜによるS操作をしながら、同時にカイオーガの苦手な草タイプに打点を持てる。
これをこの構築に置き換えると、
「少なくともモロバレルの下はとれて、草タイプを一撃で倒せるトリル役」
が必要になる。
そこでS種族値30未満で草タイプにタイプ一致弱点をつけるトリル役を検索した結果、全ポケモンの中でヒトモシのみが該当。
ダメージ計算をしたところ、
221-145モロバレルへのヒトモシの特化晴れオーバーヒート
ダメージ: 198〜234
割合: 89.5%〜105.8%
回数: 乱数1発 (37.5%)
ねこだまし等と重ねれば倒せる火力だと判明。そのままヒトモシを採用した。
これでグラヒトモシ軸が決定。
次にサブアタッカーとして、だんがいのつるぎを無効化する飛行タイプ(≒イベルタルとホウオウ)を一撃で倒せるゼクロムを採用。
守る、ねこだまし、ワイドガードに1体で対抗できるアマージョも採用。
さらにトリルサポート役として、晴れ下で高火力アタッカーになるガオガエン、ねこだましが通らない相手(≒カプテテフやアマージョ入り)の動きも封じられるスカーフフリーフォールカプ・コケコを採用。
ここまでで物理アタッカーに5体と偏り、相手のいかくが厳しいことが予想された。ただいかくを気にしすぎて下手にシナジーを崩したほうが弱くなると判断。
ガオガエンならいかくを1度受けてもだんがいのつるぎ一撃で倒せるので、不安もあったがこれでパーティーを完成とした。
個別解説
ヒトモシ
持ち物:きあいのタスキ
特性:もらいび→ほのおのからだ
性格:れいせい
努力値:BC252 H4
実数値:126-40-107-128-66-22(D個体値12~13、S個体値0)
技:オーバーヒート/めざめるパワー氷/トリックルーム/おきみやげ
役割:トリル役
- トリックルームを成功させること
- 相手の草タイプを倒すこと
- グラードンのじゃくてんほけんを起動すること
が仕事。
トリル役兼草タイプへの打点として採用したいため、技はまずトリックルームと最高火力のオーバーヒートを採用。トリル後の晴れ下でモロバレルを想定通りに倒してくれた。
ほかにもカミツルギやソルガレオ、相手のグラードンなどに良い打点になった。2タテした試合もあった。ねこだまし無効なのでトリル役としても優秀。
めざめるパワー氷はグラードンに撃って保険を起動する。
オーバーヒートで火力が下がった後に打つとグラードンへの負担も少ない。一般ポケモンや氷4倍勢への打点にもなり、50%ジガルデの身代わりを破壊するなど活躍した。
トリックルームしてオーバーヒートしてグラードンにめざめるパワー氷すれば仕事終了なので、最後の技に退場用のおきみやげを採用。
ただ使用後はグラードンに攻撃が集中するので注意が必要。ちょうはつやまもるも候補に入る。
特性は無効タイプが増やせるもらいびを採用していたが、ほのお技を受けることは全くなく、叩き落とすなど接触技を打たれることが多かった。QRではほのおのからだに変更。
タスキを持つため耐久値は当初は気にしなかった。が、Bに振り切るとナットレイのパワーウィップを2発耐えることが判明。はたきおとすがなければ同速勝負で有利なのでBに振った。
グラードン
持ち物:じゃくてんほけん
特性:ひでり
性格:なまいき
努力値:HA252 D4
実数値:207-202-160-114-122-99(S個体値31)
技:ほのおのパンチ/だんがいのつるぎ/まもる/ロックカット
役割:エース
- だんがいのつるぎを当てること
が仕事。
だんがいのつるぎを当てたらだいたい一撃で倒せる高火力が売り。
カイオーガ相手は外すとリカバリーが難しかったが、当てれば倒せるのでイージーウィンもかなり多かった。
耐久について、じゃくてんほけん起動時に少しHPが削れるが、だんがいのつるぎで倒せば速い相手からの攻撃は受けないためあまり気にならなかった。
相手のガオガエンのフレアドライブはこちらのガオガエンのいかくで対応可能。草タイプからの攻撃はヒトモシで未然に防ぐ。
技は攻撃2種と守るのほかに、トリル終了時の切り返しのためロックカットを採用。
トリル最終ターンに相手は守ってS関係を逆転させようとすることが多く、ロックカットはこの動きに非常によく刺さった。ジオコンゼルネアスやスカーフ持ちはロックカットだけでは抜けないため注意が必要。
(実はGTS個体。アローラマーク付きで、無振り90族より遅く、不利な性格補正でなければOKとして探した。ゼルネアスへの乱数がかなり変わるので性格は攻撃上昇がベスト。)
ゼクロム
持ち物:じしゃく
特性:テラボルテージ
性格:いじっぱり
努力値:AS252 D4
実数値:175-222-140-126-121-142
技:らいげき/ドラゴンクロー/おいかぜ/まもる
役割:サブアタッカー
- イベルタルやホウオウをはじめ飛行タイプを倒すこと
- トリル最終ターンに追い風で切り返すこと
が仕事。カイオーガも倒せる。
純粋に数値が高いのでサブアタッカーに迷ったらゼクロムを選出。
最高火力のらいげき、命中安定のドラゴンクロー、S関係の切り返しに使える追い風、大事に扱う守るで技はすんなり決定。
持ち物は(タスキをヒトモシにとられたため)迷ったが、火力と耐久を両立できるじしゃくを選択。ロゼルのみ(フェアリー半減)やひかりのこな等も候補。
アマージョ
持ち物:オボンのみ
特性:じょおうのいげん
性格:ゆうかん
努力値:H244 A252 B12
実数値:178-189-120-70-118-69(S個体値0)
技:パワーウィップ/とびひざげり/フェイント/アロマセラピー
役割:サブアタッカー
- 相手のワイドガードを崩すこと
- 相手にねこだましを打たせないこと
- 相手の時間稼ぎ守るを無効化すること
- 要するにトリックルーム中にできるだけグラードンの攻撃を通すこと
が仕事。カイオーガも倒せる。
技は採用理由のフェイント、最高火力のパワーウィップ、ガオガエンを削れるとびひざげりをまず採用。
トリックルームはターン数が短いので、フェイントを優先的に使いたい。
最後にグラードンが焼けたり眠ったりしたときの対策にアロマセラピーを採用した(が、出番はなし)。相手のいかくをケアするてだすけとの選択になる。
持ち物は安定して体力を回復できるオボン。そこそこ発動した。
ガオガエン
持ち物:だっしゅつボタン
特性:いかく
性格:ゆうかん
努力値:HA252 D4
実数値:202-183-110-91-111-58(S個体値0)
技:フレアドライブ/はたきおとす/めざめるパワー水/ねこだまし
役割:トリルサポート
- ねこだましでのトリルサポート
- 速やかに退場してグラードンを展開すること
- グラードンのじゃくてんほけんを(ヒトモシに代わって)起動すること
が仕事。晴れ下では高火力サブアタッカーにもなる。
技は最高火力のフレアドライブ、通りのいい叩き落とす、グラードンにやさしく打ち込むめざめるパワー水、トリルサポートのためのねこだましで確定。
持ち物の脱出ボタンは速やかにグラードンを展開するため。初手でヒトモシと並べると、相手のうち片方はガオガエンを削ろうとしてくるので、その逆にねこだましを打つと良い。
カプ・コケコ
持ち物:こだわりスカーフ
特性:エレキメイカー
性格:ようき
努力値:A252 S252 D4
実数値:145-167-103-90-96-200 (B個体値26~ 27)
技:ワイルドボルト/フリーフォール/エレキネット/ブレイブバード
役割:トリルサポート
- ねこだまし無効相手にフリーフォールでトリルサポート
- 一度控えに戻れた場合、トリル終了後に相手を上から倒すこと
が仕事。
カイオーガやルンパッパを上から一撃で倒せる物理型を採用。
サポート手順は、
- 上からフリーフォール、ヒトモシはトリックルーム
- 行動順が最後になり無傷で生還、ヒトモシは襷で耐える
- 手持ちに戻る、脱出ガオガエンをクッションにグラードンを着地させる
- トリル終了後は上からワイルドボルト
となる。
技は採用理由のフリーフォール、最高火力のワイルドボルトを主に使用。
エレキネットは出番がなかったので、しぜんのいかり等で良かった。
(個体値がHADS31、B26~ 27というすごい個体だったので王冠は節約しました)
選出
基本選出
先発
後発
ゼクロムよりアマージョのほうが相手に刺さっているとき
先発
後発
相手にねこだまし無効特性がいるとき
先発
後発
選出があらかじめ決まっているのは大会では強い(体力を消耗しない)。
戦績
2018 International Challenge November:18勝6敗
レート最高1684 最終1668?
〇〇〇×〇〇〇〇〇×××〇〇〇〇〇×〇〇〇〇〇×
予想をはるかに超える成績で個人的には満足。欲を言えばもう少し試合数を稼ぎたかった。
感想
相手の草タイプの選出が、モロバレルとカミツルギ以外あまり無かった
晴れパにほのおタイプが2体いたためか、アマージョやナットレイは出てこなかった。ただ草タイプがいなくてもヒトモシが腐ることは少なく、オーバーヒートでの削りやじゃくてんほけん起動で十分仕事をした。モロバレルとカミツルギはしっかり倒せた。
物理アタッカーはいかくに弱い
今回苦戦した相手を挙げると、
- ねこだましといかくの両持ちを2枚選出される
- ゼルネアスの横でねこだまし持ちやいかく持ちを展開され続け、守ると合わせてトリルをしのぎ切られる
- ランドロスを選出される(いかくで火力低下、だんがいのつるぎ無効、らいげき無効)
など。
やはりガオガエン、ゼクロム、カプ・コケコのうちだれかを特殊型に変更したほうがよかった。
大会では情報アドバンテージが強い
こちらの行動を相手に読まれることはほぼなく、じゃくてんほけん起動からのだんがいのつるぎの動きはほとんど通った。
特に大会初心者は、相手に読まれにくい戦法を事前に考えておくと強いと感じた。
最後に、ここまで読んでいただきありがとうございました。この記事や構築を楽しんでいただければ幸いです。
コメント
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追記:ヒトモシの耐久努力値について
記事中ではBに振り切っていますが、少しだけHに振って(H20程度)、相手が張ったグラスフィールド下での回復量を7から8にするのもありです。
相手のA無振りガオガエンのとんぼがえり(ヒトモシが頻繁に受けた技)の被ダメージが”8~10″。回復1度でタスキが復活するかもしれません(確率は15%ほど)。
この振り方の活躍条件は非常に限定的ですが(相手のガオガエン、カプ・ブルル両選出等)、特にデメリットも無いと思います。ご参考までに。