はじめに
P-Sportsに出させてもらうことになった時、どうやら実績のある強者枠だとしてお話をしゅふぁさんより聞かせて貰った。
そこで昔から僕を知っている人には「あのポケモン芸人になる前の喰い断だ!!!」と思って貰いたかったため、僕のシングル全盛期の代名詞といえるポケモン、サンダーを構築の軸とすることに決定。
時間がなかったため、好きなポケモン(普段から使い慣れていてダメージ感覚が完璧なポケモン)を中心にしつつサンダーを活躍させることに特化した構築を組み上げた。
……のはいいんだけど
事前に一つ断っておかなければならないことがある。
これはAPPDATEの人にもいろいろ言われたので事前にやりとりの様子を書いておこう。
ということで。
現状僕がシングルで持っている唯一の実戦級構築なので、QRの公開は勘弁して欲しい。
流石に現在の僕のメインルールがダブルである以上、シングルバトルの考察は後回しにしがちなのだが、その後回しになった状態で構築をQRで公開すると流石に色々と僕が困るのだ。
使用ポケモン
サンダー
持ち物:拘りスカーフ → デンキZ
特性:せいでんき
性格:ひかえめ
努力値:CS252 B4
実数値:165-×-106-194-115-152
技:10万ボルト/ねっぷう/めざめるパワー氷/ボルトチェンジ
技:10万ボルト/ねっぷう/めざめるパワー氷/高速移動
僕の最も信頼するマイフェイバリットポケモン。
メタグロスとかグライオン好きなのか?とか言われてたけど僕がこのパーティ内で最も信頼していたのはサンダーである。
電気技を連打し相手の交換をできない場面を作ったり、電気技で地面を誘ってグライオンの岩石封じから羽連打でゲームエンドが基本パターン。
このサンダーを使っている中でちょこちょこ見られた反応に
「不利な相手に半減を連打しているだけなのに何故か勝っている」
というのがあった。
それは当然で、このサンダーはそれを目的としたポケモンだからある。
実はこいつは6世代の厳選で非常によい個体が手に入ったため、王冠を使うのがなんかもったいないという理由だったので非理想値である。
普通に使うなら控え目CSで問題はない。臆病CSは打点不足なので控え目推奨。
最終戦のみデンキZが持ち物。
メタグロス
持ち物:メタグロスナイト
特性:クリアボディ→かたいツメ
性格:ようき
努力値:AS252 H4
実数値:156-187-150-x-110-134
メガ時:156-197-170-x-130-178
技:アイアンヘッド/かみなりパンチ/れいとうパンチ/バレットパンチ
サンダーの相棒兼エース。
メガメタグロスのアイアンヘッドは5世代の頃のメタグロスのコメットパンチとだいたい同じ火力で、昔と同じ感覚で使いやすいというのがこのポケモンを使っている理由である。
実はこのポケモンの技構成は第一戦からずっと変わっていない。
第一戦から最終戦までバレットパンチは隠し通されていた(はず)。
メガメタグロスは実際の対戦に置いても技を4つ晒した瞬間に弱くなってしまうポケモンであるため、最終戦までバレットパンチを隠し通せたのは非常に良かった。
通常のレート戦でもバレットパンチはそれで勝ち確になる、あるいはここしかないという決めの場面以外では絶対に打たない。
ミミッキュ
持ち物:ミミッキュZ
特性:ばけのかわ
性格:いじっぱり
配分:意地AB軸S119
技:じゃれつく/かげうち/つるぎのまい/のろい
シングルKPランク1位に居座り続ける、積み系統に対するストッパー。
採用しない理由がない。
こちらもメガメタグロスと同じくずっと同じ個体。
まあこいつは
呪いとミミッキュZぶっぱと剣舞の3ルートで全く処理方法が違うため
バレてても強い。
積みに対して圧倒的に強い呪いルートへの対応を狙う場合、対面性能が高いポケモンやとんぼ返りボルチェンでの処理が必要。
しかしこれに対してミミッキュZぶっぱのルートは対面性能が高い相手に対して強く、耐久が高いポケモンでミミッキュZを一度打たせる処理が要求される。
当然これに対しては剣舞ルートから入れば耐久が高いポケモンをミミッキュZでふっとばすことができるのである。
バレてても強いどころかこの3択をすべて的確に当てる必要があるので本当に強い。
配分はよくあるABミミッキュ。素早さはグライオン-1に設定されていることが多かった。
この近辺は地味に激戦区なのでグライオンとミミッキュの2匹で相互に素早さを判定し、そこで判定した素早さを利用してプレイングを決定する動きが最高に強かった。
P-Sportsでも決めてどや顔解説したかったのだが残念ながら機会は無かった。
グライオン
持ち物:どくどくだま
特性:ポイズンヒール
性格:しんちょう
配分:HDベース
技:じしん/がんせきふうじ/ハサミギロチン/はねやすめ
10万ボルトの通らない地面に対するストッパー。
実は微妙に個体が常に変更されていた子である。
素早さにミミッキュとのシナジーがあると書いたが、防御を上げるとメガリザードンXのフレドラに、特防を上げるとメガリザードンYのオーバーヒートに、それぞれ乱数が絶妙に変わってくる。
使い勝手が僅かな違いで全く変わってくるため非常に繊細な選出とプレイング、そしてステータス決定が求められる。
ここらへんが本当にギリギリのラインで色々変わってくるため、ギロチンの命中率と遂行技の岩石封じの5%外れ、その他全てを踏まえると全く最適解が出ない地獄の悪循環。
結局この構築だとどうするのがいいんですかねえ?
どうあがいてもメガリザードンXが重くなるので、まだ安定させやすくオバヒ外れ10%のボーナスがあるメガリザードンYを安定させるD振り切りが個人的な結論ではあるので参考にどうぞ。
ちなみに色々言われたが不利ギロチンは実は負け試合のハクシュウさんとの対戦以外では使っていない偉い子。
後は全部勝ちギロチンか封じ展開。なんやかんやお前がMVPだろう。
カプ・レヒレ
持ち物:カプZ
特性:ミストメイカー
配分:おくびょうHS
技:ムーンフォース/しおみず/しぜんのいかり/ちょうはつ
持ち物:こだわりメガネ
特性:ミストメイカー
配分:ひかえめHC
技:ムーンフォース/ハイドロポンプ/れいとうビーム/なみのり
持ち物:ウイのみ
特性:ミストメイカー
配分:ずぶといHB
技:ムーンフォース/ハイドロポンプ/めいそう/ちょうはつ
氷打点持ち高耐久全般へのストッパー。
実は1回も選出させてもらってないけどずっと変わっていた奴。
基本的には臆病HSなのだが、メガリザードンXやアーゴヨンを考えて控え目眼鏡になったり、メガリザードンXに耐えかねて図太いHBになったりした。
通常レート戦ではサンダーのスカーフボルトチェンジから臆病HSレヒレに繋ぐのが一つの王道パターン。
ぶっちゃけ選出できなかっただけでグライオンよりこっちの動きの方が多いし強い。
ナットレイを誘ったタイミングでカプZをどかんと叩き込むとサンダーが次サイクルから10万で拘れるためメリットしかないのだ。
リザードンX
持ち物:リザードナイトX
特性:もうか→かたいツメ
配分:ようきAS
技:フレアドライブ/ドラゴンクロー/龍の舞/羽休め
最初の方にいたが結局活躍させられなかったリザードン。
レート戦で突発的になんとなくアレめんどいからこれにしよ、みたいなクッソ雑なノリで変更できる便利屋。
パーティの基本の動きにあんまり関わってこないためレートでは気分で変更できる枠として重宝したが、P-Sportsでは残念なことに気分で活躍させることは無かった。
気分で剣舞ニトチャにしたり、雷パンチにしたり、地震を覚えさせたり、逆鱗をぶっ放したり。
ポケモン対戦あるあるの一つ「構築を弄りたくなってしまう」病が発症してしまった時に、こいつを弄って症状を抑えるといった対処が取れるのが最大の恩恵か?
お前何言ってるんだと思われそうだが、ポケモンで構築を下手に変更するというのは構築で培った経験値をゼロにするということなのだ。
こういう別に経験値も減らないがとりあえずパーティを変更した気分になれる枠というのはメンタル面で重要。
バイバニラ
持ち物:きあいのタスキ
特性:ゆきふらし
配分:おくびょうCS
技:ふぶき/こごえるかぜ/フリーズドライ/ぜったいれいど
四天王最強決定戦収録時に使っていた時のバイバニラ。
通称襷オニゴーリディフェンスフォルム。また襷ユキノオースピードフォルムともいう。
岩封シリーズはどうにもミラーになって不毛なので凍える風勢から強いのを探した結果コイツが該当。
スカーフボルトチェンジからゲッコウガに繰り出しして激流を霰で処理ったり、冷凍ビームを半分受け、ここからサンダーに戻して水技を受けてサンダーを場に残して霰で処理。
こういった激流と変幻のパーティの違いに合わせた処理ができるのがベリーGOOD。
ちなみにマイナーポケモンを使っていると好評だったが、こいつを採用した理由は
という反応が原因である。
結果的に弄っても問題ない枠となっていたリザードンを変更する形で対応。
好評だったので一安心だった。
ウルガモス
持ち物:こだわりスカーフ
特性:ほのおのからだ
配分:ひかえめCS
技:オーバーヒート/むしのさざめき/サイコキネシス/とんぼがえり
最終戦でパーティにいたウルガモス。
こいつもバイバニラと同じようにせめて見た目だけでもちょっと変更しようという抵抗によって採用されている。
最初に述べた通り強者枠として呼ばれていたが、JCSとの兼ね合いで1から構築を組む時間が無かったためアレンジで対応。
いつまでも拘りスカーフサンダーを使い続けるわけにもいかないため、拘りスカーフからデンキZに変更されたことで色々無理になった相手を誤魔化すメインエンジン枠。
構築の精度という意味では普段のスカーフサンダーではなくなった分大幅に弱体化しているが、その分をプレイングでカバーする方向で寄せているので結果的にはパーティパワーは微減程度。
実はとある大会で試運転を行った時はこいつをぶんまわして優勝した。
選出
サンダー+エース+ストッパー
このパーティは基本的には全てをサンダーに頼っている。
グライオン頼りだと思っている人が多かったが、別にグライオンには特化していない。
ほぼ全ての対戦でサンダーの10万ボルトを連打することで相手の交換を封じることからスタートしている。
そしてサンダーが通れば勝ち、サンダーが通らなければ負けの試合展開になるように設定されている。
ギロチンが印象深くなりやすいがこの構築のグライオンはチョッキランドロスに近い。
物理受けができない代わりに再生回復ができるので突破されにくく、テッカグヤ等に強いという感じ。
サンダーが拘っているためテッカグヤ+地面タイプの突破が難しいが、ポイヒ羽グライオンならばテッカグヤ+地面タイプは一部の例外を除けばこちらもまず突破されないため、ギロチンを8回中1度当てればスカーフサンダーの10万とめざ氷で打ち分けて勝ちとなる。
つまるところ10万ボルトの通らない地面に対するストッパーがグライオンと言うことである。
ミミッキュが積み系統全般、カプ・レヒレが氷打点持ち高耐久全般へのストッパーと言うとパーティの形が見えてきやすいかもしれない。
これを踏まえてみてみると、ハクシュウさんとの戦いではこれが唯一ジャロリザのせいでまったく通らなかったことが分かる。
つまり完敗案件であり、ギロチンの試行回数を稼いで3割を当てるしかなかったのだ。
正直一番悔しいのはそこまでしないといけないほど追い込まれたあの対戦である。
また例外は4戦目に出番があった2回についてはそもそもこういったことを狙ってはいない。
両方とも負けるわけにはいかない戦いだったため安定パターンを捨てて読み特化に移行。
僕と親しい人なら知っている通称曲芸(本気)モードに近いプレイングスタイルのことなのだが、これは完全に対戦前から決めてある試合展開ではなく、自分の読みが通れば勝ちというバトルスタイルのことを指す。
そんなモードあるならお前普段からそれしろよと言われそうなのだが、できるなら俺だってそうしている。
狙ってこのバトルスタイルを実現できないからこその曲芸モードなのだ。
これ安定してできるなら僕は世界を取っている。
安定させられないから勝ちきれないし、こういうプレイングスタイルはお勧めしないぞと布教している。
まったく関係のない話なので閑話休題。
サンダーを軸とした選出が基本であることが選出における重要な点である。
デンキZ時は常に読みモードみたいなものなのでエスパーになって相手の行動を読み切ろう。
そういった意味ではビエラさんとの戦いは構築の形と、バトルスタイルの親和はよかった。
終わりに
先にも述べた通り、僕の都合でQRの公開はなしとなっている。
とりあえず非常に強い構築なのは確かなので興味がある人は育成しよう!
ちなみにこの構築には先駆者様がいらっしゃるので、興味あるならば調べてみるとよいかもしれない。
先駆者様がいなければ僕はHD羽封じグライオンに辿り着くことは無かっただろう。
(ある意味一番悔しかったのはHD羽封じグライオンに自力で辿り着けなかったことかもしれない)
余談
チーム戦のほうなのだが、
「チーム戦だしいつもの構築は避けたほうがいいんじゃないか……」
「でも今から自作で強い構築を組むのは時間的に間に合わないよな……」
等と思い悩み「そうだ!」と言うことで悪童の完成済みの強い構築をレンタル。
交換して構築一式を借り、そのままレートで試運転。
十分なトライアンドエラーを繰り返して持ち込んだ。
結果は……自分の眼で見てみようね!
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