【ポケモン剣盾】アイアンローラー採用型カビゴン軸あくびコントロール【ランクバトル最終45位/ポケモン日本一決定戦 予選58位/ダブルバトル】




目次

はじめに

本構築は私が「世界一弱いロトム」と言うランクバトルで3か月もの長期間使い続け、3シーズン連続最終2桁を達成していた先行ダイマックス型の構築が鎧の孤島からやって来てしまったあの草ゴリラのせいで無事破綻。

新たなる構築を組むことを強いられてしまったために突貫工事で組み上げたものである。

そのため細部に致命的な欠陥がいくつか存在してしまっているが、DLC追加ポケの影響で本構築は短い命を既に散らせてしまっているので許して欲しい。

許せないという人は欠陥があろうともランクバトル最終45位にポケモン日本一決定戦2020予選で最終58位であるため、実績パンチの前に沈黙するように。

前提条件

まず本構築を組む上での大前提だが「DLC直後の環境だし、DLC要素を採用した構築なら分かりやすく強い要素でも皆対応できないでしょwww」と言うノリで組んだ。

これは一見「は?馬鹿にしてるのか?」と思うかもしれないが、かつて第七世代にて「DLC等の予兆すらなく突然ガオガエンが降ってくる」という、ありえない経験を基にしている。

そう!あの時も突然降ってきたガオガエン(7世代)と言う強力なポケモンに、当時のポケモン勢は僕を含めて正直まともに対応できなかったのである。

育成が楽になったとはいえ、新たな構築を組むのにはある程度の時間を要する。

そのためこういう直前に環境を激変させる爆弾が投入された時は「使い慣れた構築にとりあえず明らかに強い新要素を採用する」ことが有効に働くのだ。

馬鹿にしているというわけでは無く、ただ事実として人間新要素は強いと分かっていても対応できないという話。

実質あの時はガオガエンだけで対応できなかったのに、隠れ御三家に加えて壊れ教え技多数と無理に決まっている(当時の潤いアシレは同系にレヒレがいたため大きな影響なし、ジュナイパーは正直察し扱いだった)。

故に僕は今世代において研究テーマとしており、以前にもシャワーズ軸で考察していた「後発ダイマックス」に物凄く雑にガオガエンに嫉妬の炎と、カビゴンのアイアンローラーと言う明らかに強い新要素を組み込んだ。

単純な完成度としてはそれ以前に組んでいた後発ダイマックスや、世界一弱いロトムよりも明らかに劣るのだが、運用時点での勝率では他構築よりも短期的ではあるが5%の向上を実現した。

構築詳細

ガオガエン


持ち物:バンジのみ
特性:いかく
性格:ずぶとい
努力値:H:244 B:252 S:12
実数値:201-×-156-100-110-82
技:しっとのほのお/バークアウト/ねこだまし/すてゼリフ
調整:HB:エースバーンのナックルや飛び膝を可能な限り耐えたいB全振り

   S:猫騙しの打ち合い想定でオーロンゲや同族抜き(大失敗)(致命的欠陥)(絶対に変えるべき)

いきなり致命的な欠陥を抱えたパーティのメインエンジン。

相手にダイナックルを打たせ、嫉妬の炎で焼き払い環境のエースバーンを全て焼くを実現したポケモン。

これだけで多くの相手にイージーウィンを成し遂げてくれたのだが、それ以上にS振りが大失敗だった。本構築は後述するパッチラゴンやトゲキッスに繋いでダイマックスして動いていくのだが……。

相手のオーロンゲやガオガエンを抜いてしまうと、後続にソウルクラッシュや捨てゼリフが刺さってしまう。なんのための捨て台詞だと言いたくなる致命的な欠陥である。

事実大会中も100害あって3利ぐらいしかない(終盤のガエン猫打ち合いでたまに貢献した)というレベルで、本構築の使用難度を存分に底上げしてくれた。

さらには嫉妬の炎のPPを増やしていなかったため、「うっぷんばらし対策に採用されたキョダイジュラルドンのキョダイゲンスイでPPを減らされて詰みかける」と言うレア過ぎる状況も発生。

構築の主役の一角在りながら圧倒的なガバガバとグダグダを披露してくれたが、それ以上に新要素の力が強く十分すぎる程に活躍してくれた。

エースバーンを強く意識した防御振りのお陰でウォーグルやキリキザンにも怯えずに初手出し、相手の負けん気を発動させてから嫉妬で焼くという、セルフ自己完結コンボが使えたのも利点。

ガオガエンの嫉妬の炎を警戒したのかダイマックスをするべきタイミングでダイマックスをしなかったシードルチャブルを、シードの能力上昇のお陰で焼くという光景も見られたため、やっぱみんな対応できてないだなぁと再認識。

再び今回のようにいきなり環境が激変することがあれば、新要素をとりあえず採用することで対応できない構築を組みたいと思った。

特攻実値が100と非常に残念なようにも思えるが、相手をお手軽に焼ける分実質的な火力はかなり高め。ガオガエンで焼いてサイクルを展開し火傷ダメージだけで地道に削っていくという場面は多く発生した。

カビゴン


持ち物:たべのこし
特性:あついしぼう
性格:わんぱく
努力値:H:164 B:252 D:92
実数値:256-130-128-×-142-31
技:からげんき/アイアンローラー/あくび/まもる
調整:HB:防御に全振りした上でドラパルトの保険ドラグーン耐え
   D:余り

選出率100%を誇る最強のポケモン。

配分は特筆することの無いドラパルト相手にも確実にあくびを押せる数値。
ガオガエンで妨害しながらカビゴンで寝かせていくのが本構築の勝ち筋。

ゴリランダーのグラスフィールドと食べ残しを組み合わせた回復量が脅威的で、
あくびをして守るだけで4分の1回復。あくびして守って相手が交換して出てきたところ守るとHP2分の1回復。

ありとあらゆる攻撃を受けて、HPを回復しまくるパーティのメイン盾として君臨した。

この運用の中核となるのがアイアンローラーで、あくびからの相手のダイサンダーやダイフェアリーに合わせて低速域からのフィールド破壊。無理矢理ダイマックスポケモンを寝かせてターンを凌ぎつつ威力130技でゴリ押し。
こちら側が展開したグラスフィールドをゴリランダーを手持ちに戻すと同時に任意タイミングで破壊。ガオガエンの捨て台詞からゴリランダー出しからグラスメイカー再展開で実質ターン延長などやりたい放題。

新要素で相手が対応できないのをいいことに最高に暴れまわってくれた。

残る1つの技は極めて置物になりやすく、その分相手の技の追加効果を受けやすく、状態異常になりやすい点を考慮してからげんきをチョイス。
置物対策としてはじわれも候補だったが、グラスフィールドは敵味方を無差別に回復させてしまう都合上、外し続けるとこちらが先に崩れる場面が多発すると想定。
そういった場面ではフィールドの恩恵を受けられないロトムを削り、そこから残数を奪っていくことが重要になると言うのも評価点。

あくびもアイアンローラーもPPを増やしていないため、よくPPが枯渇しかけていた(小声)

ゴリランダー


持ち物:とつげきチョッキ
特性:グラスメイカー
性格:いじっぱり
努力値:ボックスにいた奴だから分からない 編注H:252:B172:D84
実数値:207-159-132-×-101-105
技:ねこだまし/ウッドハンマー/はたきおとす/グラススライダー

新要素枠その3。

喰い断構築好例、本日のボックスにいた奴だから調整先が分からない枠。攻撃は性格補正に任せてBD振り分け、多分ドラパルトあたりを意識してあるんだと思う(本当か?)

グラスフィールドを展開してカビゴンとガオガエンのHPを回復し、自分で破壊してから再展開しつつ相手をじわじわと猫騙しと叩き落とすで削る削り役。また、新技であるグラススライダーを生かして終盤のスイーパーも可能なオーバースペックポケモン。

前述したフィールドの恩恵を受けられないポケモンを削るという役割では、飛行タイプ全般と草タイプらしくウォッシュ以外のロトムを誘うため噛み合せもGooD。カビゴンと合わせて削りながら相手の残数を削って後発のエースに繋ぐ。

残りの1枠はカビゴンのアイアンローラーでグラススライダーを押せない場面を考慮してウッドハンマーを採用。

またこのポケモンは「他人が新要素に対応できない中、自分が新要素に対応できれば有利に立てる」をコンセプトにしており、とつげきチョッキを持つことでワイドフォースイエッサンに有利を取れる。フィールドさえ奪ってしまえばワイドフォースは劣化サイコキネシスであるため対応しやすいというわけだ。

当然ライジングボルトもフィールドを奪って上で半減できるというのも見過ごせない。この点に関しては構築の根幹であるガオガエンがエスパー無効。パッチラゴンが電気技4分の1。

カビゴンはアイアンローラーでフィールド破壊で汎用対策と言うこともあり、前提条件である「人間は新要素に対応するのが難しい」という問題の解答を構築内に採用できたのも良い点だろう。

しかしこのポケモンも致命的にガバっていたりする。そう、相手のワイドフォースを意識するならばゴリランダーの素早さはイエッサン♀-1となる104など無振りで105よりも落とすべきだからだ。そのせいでイエッサン相手に初手に出せずに後発から無駄に負担がかかる事例が多発したのは非常に辛かった。(ゴリラカビからゴリラ交換ガエンあくびイエッサン→アイアン+ガエン捨て台詞でイエブリ系を基本的に沈黙させられるため)

トゲキッス


持ち物:ピントレンズ
特性:きょううん
性格:ひかえめ
努力値:H:44 C:252 S:212
実数値:166-×-115-189-135-127
技:エアスラッシュ/マジカルシャイン/かえんほうしゃ/まもる
調整:S:最速インテレオンをジェット1回で抜き

トゲキッスの突破力を最大限意識した配分。

隠れ特性の御三家襲来までならばもっと素早さを落とせたが、流石に襲来後にインテレオン及びエースバーンよりも落とすのは無理があるということでこの配分。

耐久が低くサポート無しで動くにはダイマックス無しでも難があるため、前述の3匹が盤面を作ってから動くことを徹底する。

しかし前述の3匹は相手のガオガエンやウインディの処理が遅く、バークアウトや捨て台詞でトゲキッスが弱体化される場面が頻発するため強運ピントでそれを貫通する。

技構成はエアスラとマジシャの基本に加え、あくびとのシナジーが良好な守るを採用。

炎技は熱風、火炎放射、大文字と候補があるが命中安定を重視しての火炎放射。
範囲攻撃である熱風はこの指持ちはあくびで寝かせてしまえば単体打点で足りるため評価点にならず、大文字は外すとあくびで寝かせたポケモンが起きるパターンがあるため敬遠した。

ドラパルトを抜くためにはダイジェットが必要であるためできる限りダイジェットを優先して押していくが、ダイフェアリーを展開するとカビゴンのアイアンローラーの弾丸を補充できるため、隙あらば積極的に展開していきたい。
特にあくび+ダイフェアリーという一見ガバガバに見えるプレイングでも、次のターンにアイアンローラーを使うとフィールド破壊で相手を寝かす奇襲に転換できる点も強力。

この構築の主戦力にして全試合の8割でダイマックスをするポケモン。

パッチラゴン


持ち物:いのちのたま
特性:はりきり
性格:ようき
努力値:H:36 A:252 S:220
実数値:170-152-110-×-90-135
技:でんげきくちばし/ドラゴンクロー/つばめがえし/まもる
調整:S:最速70族抜き 意地ギャラ抜き

相手のバタフリーや意地ギャラを意識しつつ、耐久を少しでも伸ばそうと足掻いたトゲキッスがダイマックスしない2割を担当するパッチラゴン。

陽気であるため攻撃最大を維持したが、思ったより火力過剰だった感が否めないため、もう少しAを削って耐久に回した方が良い可能性が高い。

こちらも運用はトゲキッスと同じだが、威嚇やドリュウズがいない相手への突破力は絶大。
実質的に常時急所に当てているトゲキッスと言っても過言ではない破壊力を発揮する。

技構成は相手のアーマーガアやラプラスといったトゲキッスが苦手とするポケモンへの高速遂行ができるでんげきくちばし。前衛のカビゴン、ゴリランダー、ガオガエンの物理耐久をサポートしつつ突破力が期待できるドラゴンクロー
全抜きエースとして突破力を高めるダイジェットの種兼、終盤の詰め筋となる必中技のつばめがえしと言う構成。

こちらも主力技でフィールドを展開できるため、隙あらばダイサンダーを押してカビゴンの弾丸を補給する。こちらにはパッチラゴンの火力が1.3倍になる効果もあるため、フィールドを破壊するかどうかの判断は慎重に。

ドリュウズ


持ち物:きあいのタスキ
特性:かたやぶり
性格:ようき
努力値:A:252S:252 余り:虚無
実数値:185-187-80-×-85-154
技:じしん/10まんばりき/アイアンヘッド/まもる

喰い断恒例、本日の努力値を振り切ってませんでしたテヘペロシリーズ。

技構成はよくある地面技2種ドリュウズ。

個人的には10まんばりきの評価は低いため岩雪崩を採用したかったのだが、流石にゴリランダーと並ぶことを考慮すると10まんばりきを採用するしかなかった。

選出率はパーティ内で堂々の最下位であり、型破りが役に立つ場面もほぼ存在しない(ミミッキュはガオガエンの攻撃で勝手に皮が剥がれ、ロトムは寝かしたりじわじわ削るため。

バンドリに対してやや苦戦気味だったのですなかきで採用するともう少し活躍してくれたかもしれない。

選出率が低く、特性もすなかきが正解だったなぁという感じであるため特に言及することは無い。

選出

先発:カビゴン(固定) ガオガエン(orたまにゴリランダー)
後発:トゲキッスorパッチラゴン ゴリランダー(先発ゴリラ時はガオガエン)

この1パターンのみ。
とにかく寝かしてトゲキッスとパッチラゴンを通しつつ、ゴリランダーで詰めていく。
ドリュウズはよっぽど刺さっている時に気分に出すで留める。
気合の襷を持っているからと言って妥協で出すと代替失敗する。

致命的欠陥

この構築はあくびを軸とする上に食べ残しカビゴンが常時場に居座り、ゴリランダーのグラスフィールドで全体回復。猫騙しやあくび守るを駆使する分長尺エフェクトが常時発生。

なんと1戦の平均対戦時間が約15分。

普通に戦っていても時間切れが頻発し、相手のポケモンを1体倒して判定勝ち勝利と言った場面が発生する。そのせいで1日に15戦と制限のある公式大会はともかく、ランクバトルにはとにかく時間的な適性が無い。

そのせいで今まで続けてきたメインとサブの両方での最終2桁に失敗するという悲しい事件が発生してしまった。

おわりに

やはりポケモンはとりあえず新要素を突っ込むと勝てるなぁと再認識。

特にアイアンローラーと嫉妬の炎は強いとは言っても、ゴリランダーやエースバーン、ワイドフォースほどに分かりやすい強さが無かった分、対策が甘かったらしく刺さりまくってくれた。

DLCの新ポケが来る以上本構築は残念ながらもう寿命を迎えてしまったと言わざるを得ないが、相手のダイサンダーやダイフェアリーをアイアンローラーで破壊。あくびを通して無理矢理寝かせるプレイングや、自身のフィールド破壊を常に意識する対戦は楽しい物であったため、興味のある人はぜひ使ってみて欲しい。

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この記事を書いた人

ここでは黒と名乗っていたようだが中の人は喰い断⑨。
WCS2017日本大会でベスト4となり対戦理論の紹介に説得力が増したらしい。
最も本人は自分のプレイングを一切信用していないため運要素を最重要視したゲームメイクを好む。

色々あった結果喰い断の名を明らかにした。


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