グライオンとは
最近注目されることの多い地面・飛行タイプのポケモンである。
地面タイプのポケモンにはランドロスやガブリアスを始め、カバルドンやマンムー、ドリュウズまでもが存在する超激戦区。
バンギラスの永続砂と合わせて相手を定数ダメージで削り倒し、砂ダメージの通らない相手は地震と一撃で対処する「無限グライオン」と呼ばれる戦術が使われていた5世代も今は昔。
永続砂というコンボの根幹を失った無限グライオンは数を減らし最前線から一歩引いた中堅~強ポケ枠の立ち位置に長い間収まっていた。
しかし最近ではピースポーツなる番組で物議を醸しだしたり、シングルレート使用率30位に食い込むなど最前線での活躍が増えている。
P-Sportsで喰い断氏が行って物議を醸した、羽連打グライオンについての解説はこちらから。
【P-Sports】四天王喰い断、博打プレイの末路【abemaTV】 アローラ!wwwwwwwwwww 第一回目p-sportsで「どーせ喰いタン次回ではクビだろ」とか言ってた人、第三回p-sportsで私の雄姿見て頂けましたでしょうか。 さて...
今このポケモンに何が起こっているのか?
それを単体考察と言う視点から見ていこうと思う。
グライオンの使い方
このポケモンは種族値75-95-125-45-75-95と非常に無駄のないステータスを持っている。
地面受けらしく電気の一貫切りが主な仕事となるだろう。
その中ではカバルドンとは違うそこそこ早い物理受け……というポジジョンに思えるが実はこのステータスだけならほぼガブリアスの下位互換である。
HP数値の関係で耐久力だけならガブリアスの方が上。
勿論下位互換であるのはステータスだけ、グライオンの特徴となるのは粒ぞろいの技……そして特性である。
目玉は何と言っても隠れ特性のポイズンヒール。
毒状態の時にHPの8分の1を回復するこの特性は事実上状態異常の全てを無効化し、さらにHPを回復するという超壊れ性能。
消費しないラムの実と食べ残し2つを同時に持っていると言えばどれだけ優れた特性かお分かりいただけるあろうか?
先に述べた無限グライオンとは、回復量が最大HPの8分の1であることを利用してPPの許す限り身代わり(最大HPの4分の1消費)と守るを行う型のことを指す。
この2つの技の合計値はPP32であるため、PP32以下の拘りポケモン及び1~2ウェポンのポケモン全てを封殺しうる応用力の高さも有している。
またどうしてもこの特性がどうしても印象強くなるのを利用して、初手に威嚇を受け付けない殴れるステロ展開役として起用されることもある。
今回は運用法を序盤中盤終盤と分けて紹介させてもらおう。
序盤 ステルスロック要因
配分 AS252 or HS252
特性 怪力バサミ
持ち物 気合の襷/半分回復実
技候補 ステルスロック/地震/岩石封じ/氷の牙/とんぼ返り/羽休め/挑発
初手からステルスロックを使うことを重要視したタイプである。
無限コンボを考えるとどうしても対戦相手が対策ポケモンを後発に回さなくてはならないことを利用した初手要因。
このポケモンの強みは何と言っても怪力バサミである。
実は同条件で比較した場合。威嚇で攻撃-1となった霊獣ランドロスよりもグライオンのほうが攻撃が高く、同様に蜻蛉帰りも習得する。
よって霊獣ランドロスやボーマンダに対して隙を見せにくいステルスロック要因としての採用が期待できるのだ。
この運用を狙う場合氷の牙を覚えるのがうれしい所。
挑発もあるため同じステロ要因とのミラー戦に強いことが最大の強みとなる。
また羽休めによるサイクル復帰も狙えなくも無いのが美味しい所。
欠点は素のステータスの低さ。
無理やり威嚇で多くの物理を相手にできる霊獣ランドロスと違い、どうしても初手に特化させたり役割を絞る必要性がある。
中盤 サイクル担当
配分 HD252 or HB252
特性 ポイズンヒール
持ち物 どくどくだま
技候補 地震/岩石封じ/羽休め/挑発/守る/ハサミギロチン
中盤戦に置いてサイクルに積極的に参加することを目的としたタイプ。
HDベースで配分することでギルガルドや電気受けとしての役割を全うできる。
特にめざめるパワー氷持ちの電気に対しても、一度無償降臨にさえ成功すれば、「岩石封じ→先行羽休め(飛行タイプが消えるため耐えきれる)」の流れで突破を許さない。
当然こちらも羽休めを連打し続ける状況になってしまうが、岩石封じを一度当てておけば
めざめるパワー氷を連打する電気に他のポケモンを繰り出し。
素早さの有利を生かして突破のような流れが期待できる。
イメージしやすい例としては「ギャラドス VS ボルトロス」で電気技のタイミングでグライオンを降臨。
めざめるパワー氷をHD配分で耐えながら岩石封じから羽休め連打。
ポイズンヒールの回復も併せて十分なHPを確保した所でグライオンをギャラドスに戻してめざめるパワー氷を受ける。
岩石封じの効果で素早さ関係は逆転しているためギャラドスが先手を取った攻撃でボルトロスを突破。
といった流れだろうか?
ギャラドス対策を担うボルトロスを相手は失うことになってしまうため、ギャラドスの全抜きに繋がりやすいという効果も持っている。
ちなみに著者的にはこの流れをする時に守るを選択してしまうと、相手交換時の対策が取りにくく隙を見せやすいので守る切りがお勧め。
今回ピースポで使っていたのはこの型。
この流れ以外でも岩石封じを採用しておくとリザードンやウルガモス、ミミッキュにも隙を見せにくいのでベリーグッド。
これ最初に思いついた人は天才だと思う。
岩石封じまで採用するかはともかく汎用的に多くのパーティに入るので覚えておきたい。
現在の主流型は守る採用型。特殊受けのステータスではないので守るがないと耐久が無い場合もかなり多いので自分の構築と相談してきめよう!
HDではなくHBの場合はこのめざめるパワー氷が冷凍パンチとなり繰り出し先が物理になると考えるとよい。
現行世代では格闘タイプのポケモンが弱いため現在はHDのほうが主流ではあるが覚えておいて損はない。
勘違いしないで欲しいがこのグライオンは別に無限ではない。
無限は次の項目で説明する。
終盤 詰め筋担当
配分 HS252
特性 ポイズンヒール
持ち物 どくどくだま
技候補 地震/地ならし/岩石封じ/挑発/身代わり/守る/ハサミギロチン/毒毒
無限グライオンである。
詰められると判断した場合、及び最低限サイクルを回したい時は中盤から出てくることもあるが基本的には終盤に強いポケモン。
先に述べた身代わりと守るでHPが減らないことを利用した無限型。
他のポケモンで毒菱を設置する、毒毒を巻いて置くなどして相手のポケモンを状態異常にしてから詰めを開始する。
永続天候の無い今はダメージソースを毒に頼らなければならないため、「毒」「鋼」タイプに刺さりやすい地面タイプの技は必須級。
コンボのために「みがわり」と「まもる」も外せないため技の自由度が非常に低いポケモンでもある。
……が、残り1つの技で対処法が大きく変わってくることもあるのでどうせ技3つ実質見えてるし余裕余裕という訳にはならない。
単体では機能しにくいポケモンではあるし、嵌められないように心掛けている人も多いと思うが、
地ならし岩石封じがあることで攻撃ターンによる回復→次のターン守るによる回復。
ここで身代わり分のHPを確保し素早さ低下を利用した先行身代わりで、飛躍的に嵌め範囲を広げることも可能なので相手をするときには「忘れてた!」ということは無いようにしたい。
使う側としては咆えるや吹き飛ばしに弱いため自分のポケモンの残数を速やかにグライオン1匹にする技術が求められる場合もある。
グライオン全般に言えることだがギロチンで最低勝率補償3割あるのが心強い。
奇襲 役割破壊特化
配分 AS252
特性 怪力バサミ
持ち物 各種Z
技候補 地震/剣舞/岩石封じ/氷の牙/炎の牙/雷の牙/バトンタッチ
完全に当たったら事故だが個人的には何度かマッチングした記憶が強いので乗せておく。
剣舞雷の牙Zはギリギリレヒレが消し飛ばない程度。
ダメージとしては正直微妙もいい所なのだが突然打たれると心が折れかねない生命体。
終わりに
以上がグライオンの単体考察と言う名の型紹介である。
グライオン!?なんで流行ってるの!?と思う人も多かったと思うので今回は紹介の記事を書かせてもらった。
嘗て悪名を馳せた無限グライオンのイメージが強いかと思うが、現在身代わり採用型は55%。
依然として高い数値ではあるが既にその半数が無限ではない、ステロタイプだったりサイクル重視タイプとなっている。
是非とも皆さんも無限だけではない、様々な使い方でパーティに合わせて運用できるグライオンについて理解を深め
そして対戦に生かしましょう!
余談
タイプ一致の燕返しではなく翼で打つが真面目に採用されるケースのある数少ないポケモン。
翼で打つは必中効果もなく採用理由が無いように思えるが、翼で打つのPPは素の状態で35.
翼で打つがあると身代わり守るのPP涸らしスイクンにまず間違いなく勝てるという強みを持つ。
通常技ではなく遺伝技なので忘れず遺伝させておくと役に立つ時があるかもしれない。
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コメント
コメント一覧 (2件)
p-sportsで喰い断のグライのHPを満タンにしてリザと対面しようとしたプレイイング(違ってたらすいません)が「無限グライで遅延行為」って言われてたけど、そもそもあのグライは無限グライじゃないってことか…
その話は置いておいて、奇襲グライってたまに受けルでやられるとまじできつい
奇襲グライの技候補に高速移動って入りませんか?
その場合、役割破壊というよりはバトン要因に近いかもしれませんが。