はじめに
ポケモントレーナーであれば、誰しも一度くらいは「最強」を目指すと思います。まあ目指すと言っても一瞬考えただけで即諦める人から、マジで世界大会まで駆け上がってしまう人まで様々いると思います。
…僕は前者でした。
だって、さすがにしんどいじゃないですか、一つしかない頂点目指して蹴落としあう競争をずっと続けるのって。
あと個人的に、純粋な強さを求めていくとどうしても一般的に強いとされるポケモンと戦法に偏るから、カリンさんの言葉を無下にしてる感じがしてそういうプレイスタイル自体を好きになれないなー、というのもあります。
でも、せっかくオンラインに繋いで人と対戦するんだから、何かしら相手の記憶に残したい。語り継がれる存在になってみたい。となると強さ以外でそうなるためには何をすればいいのだろう…
そして僕は閃きました。
一般的なサイクル戦とかガン無視した超耐久居座りで徹底的に意表を突けば目立つんじゃね?と。
何度殴っても立ち上がる常軌を逸した耐久力のポケモンによって相手の読みを根本から打ち砕き、気づいた時にはもう突破不可能な壁が出来上がっているという絶望を突きつける…そんなメタゲームの外側から奇襲を仕掛ける初見殺しのエンターテイメント特化な戦い方が、僕のたどり着いた答えです。
この思想の下、僕は本来アタッカーとして優秀なメジャーポケモンからガチ対戦の場では殆ど見ないマイナーポケモンまで、完全に通常の運用方法から逸脱した様々な耐久ぶっぱポケモンを考案し、全力で相手のPP切れを狙いに行くエンタメ耐久バトルを繰り返してきました。
そして繰り返しすぎた結果、僕が主に対戦していたコミュニティの住民からはksg大明神という異名で呼ばれ恐れられるようになりました。
またその様子は当時そこにいた喰い断氏に強い影響を与え、彼がTOD型の構築を考えるきっかけになったそうです。これは最近本人から聞きました。
つまり…
http://app-date.net/p-sports3/
この尺を考えない勝ち筋のせいで色々怒られた件についても
(最初は仮面ライダー鎧武の「全部私のせいだ!」を使おうと思ったのですがポケモンに関係ある画像にしました)
ポケモン紹介
というわけでそんな僕がこれまで使ってきたポケモン達の一部をご紹介します。
個別紹介であってPT構築とかではない点だけご了承ください。
シュバルゴ
持ち物:たべのこし
特性:シェルアーマー
性格:わんぱくorしんちょう
努力値:適当にHBD
技:まとわりつく/ねむる/ねごと/てっぺき
絶対に急所で崩れることの無い鉄壁の虫。炎以外の物理が出てきたらほとんど全部鉄壁積んで止められる。
火力が無いなら定数ダメージ使えばいいじゃん!という発想で攻撃手段はまとわりつく。想像以上に硬くてやっぱ他のに交代しよ…となった相手を逃がさない効果もある。
増やしたまとわりつくのPPが32もある上にいざとなれば寝言使わず素眠りで2ターン過ごせるため、相手が回復持ちで粘られても安心。
ベイリーフ
持ち物:しんかのきせき
特性:しんりょく
性格:BかDが上がるやつ
努力値:BDぶっぱ(重要)
技:やどりぎのタネ/みがわり/ねむる/かげぶんしん
輝石が使いたくなって考えた子。どうせ自分から晴らすことは無いので特性は吟味してない。
一般的にHBDを揃えるように振った方が耐久指数としては高くなりますが、こいつは基本的な回復ソースが宿木=相手とのHP差があるほど回復量が増えるので、Hに一切振らずにBDぶっぱで純粋なダメージの数値だけを抑えるようにしています。
ちなみに時間切れまでもつれ込んだ試合の最終ターンに宿木撃ったら10%引いて負けたことがあります。皆さんも気をつけましょう。
マッギョ
持ち物:アッキorタラプ
特性:せいでんき
性格:BかDが上がるやつ
努力値:適当にHBD
技:どろかけ/うらみ/ねむる/ねごと
相手の命中を下げつつねむねごうらみでPP切れを狙う型。耐久を上げる積み技が無いので木の実でなんとかする。
かげぶんしんではなくどろかけなので飛行が出てくるとしんどい反面、挑発されてもある程度粘れる。飛んでるやつに挑発された場合は…さすがに無理です。
どちらかというと見せ合いで警戒させるだけで実際には出てこないことの方が多い。
ギルガルド
持ち物:たべのこし
特性:バトルスイッチ
性格:おだやか
努力値:適当にHBD
技:シャドーボールorラスターカノン/かげぶんしん/ねむる/キングシールド
たまにはちゃんとアタッカーを使いたい!
↓
ギルガルドとかどうだろう?
↓
シールドの時は硬いけどブレードになるとさすがに脆すぎて攻めるの怖いなぁ、シールドのままで殴ったりできないかなぁ。
↓
シールドの時に積んでおいてブレード時は全部回避すればいいじゃん!
という発想で生まれた。キングシールドで物理耐久をカバーできるので性格や努力値はD寄りに。
帰省した際に親戚の子とバトルする機会があったのでこいつを初手に出したら、そのまま完封勝利を決めてしまって申し訳ない気持ちになったのもいい思い出です。当り散らしたりせず「うわーなにそれすげー!」って反応してくれる子で助かった…
スイクン(ゾロアーク映画産)
持ち物:たべのこし
特性:プレッシャー
性格:のんき固定
努力値:適当にHBD
技:ダイビング/まもる/みがわり/アクアリング
耐久あっても高速回復を持っていないことがスイクンの欠点?そこに無限化できるアクアリングという配布個体限定の技があるじゃろ。
一般的な無限ポケモンと違ってプレッシャーという超強力特性を持っているので、回復が追いつかなくなる前に相手のPP切れが現実的に狙えます。のんき固定のせいで先制身代わりが安定しないのが玉に瑕。
回復稼ぎとPP削りを同時に兼ねるダイビングは第6世代じゃないと技マシンが無いので注意。あと基本的にレーティングバトルで使えない。
クレセリア
持ち物:アッキのみ
特性:ふゆう
性格:おだやか
努力値:H76振って残りBD
技:ムーンフォース/みがわり/かげぶんしん/ねむる
物理で攻めてきた相手の前でアッキを喰らい、特殊で攻めてきた相手にはムンフォの追加効果を決める。そうやって確定数が大きくズラされて相手が混乱し始めた隙にみが分身を決めて要塞化。あとはのんびり眠って相手の自滅を待つだけというコンセプトです。
めいそう?元々充分硬いし挑発対策にもなるムンフォでよくない?特攻上がるのが無駄な感じしてなんか嫌だし。
ヤドラン
持ち物:ヤドランナイト
特性:どんかん
性格:ずぶとい
努力値:H244まで振って残りBD
技:ねっとう/みがわり/ねむる/ドわすれ
メガ後はB180のシェルアーマーという物理耐久のやべーやつ。
物理は素の数値と熱湯の火傷で足りるので、ド忘れで両受け狙い。
特性で急所を受け付けず、身代わりで一撃必殺と地球投げに耐性を持たせ、毒々には素眠りして対抗という鉄壁の布陣。それでいて対抗して積もうとする相手には、こっちだけ一方的に火傷や急所で追い詰めていける無敵要塞感が使ってて楽しいです。
プテラ
持ち物:たべのこし
特性:プレッシャー
性格:ようき
努力値:Sぶっぱ気味にしつつ4n+1と残りBD
技:そらをとぶ/まもる/みがわり/いちゃもん
ぼくのかんがえたさいきょうのポケモン。
130族の圧倒的な素早さによって、ほぼ確実に上から身代わりといちゃもんが使えるプレッシャー持ち。
地震透かしやら補助技に身代わり決めたりやらで1ターン確保できたらいちゃもんチャンス。普通はプテラの耐久でみがまもしようとすると毎回身代わりが割られてすぐ破綻しますが、いちゃもんを仕込むことによって相手が身代わりを割れる行動と割れない行動を交互に選択しなければいけない状況を強制し、割れる行動のターンだけそらをとぶことによって擬似的な守るとして運用、身代わりを維持します。
どの技も先制で使えないと性能を活かしきれないので、性格と努力値はほぼSぶっぱ。ただ限界まで振ってもコケコは50%で抜いてくる上に最悪飛んでる最中に雷落とされるので、こいつは最初から見たら逃げる前提にして100~120前後の仮想的の中から個人的に抜かれたらやべーと思うラインまで振っておくといいでしょう。
ちなみにいちゃもん状態は挑発やアンコールと違い、交代するまで永続です。交代される=身代わりが壊されず残るということなのでその時はすぐかけ直してやりますけどね。
かげぶんしんやどろかけの多用について
攻撃を回避するということは「ダメージを0に軽減する」とほぼ同義です。
つまり回避率を上げるということは、HPと防御と特防を同時に上げているのと同義です(暴論)。
もちろん確率に左右されてそのままでは安定しないので、なるべく素で両受けできて避けなくてもしばらく持ちこたえられるポケモンで使うようにしています。この辺の認識が適当だった頃はプテラを光の粉+羽休めで試してみたりしてましたが、全く安定しなくて弱かったです。
紙耐久にワンチャン与えるためではなく、元々高い耐久を総合的に底上げするための回避。これ重要。
素眠りの多用について
普通の対戦で行われるねむカゴって要するに積んだりサイクル回したりする時の試行回数をちょっと増やすための使いきりギミックで、形の違うタスキみたいなもんじゃないですか。
でも僕が使うのは根本的にコンセプトが違って、耐久ぶっぱで3回耐えられる状況を固めた上で何度も何度も使う、「永遠に相手を追い詰めるための素眠り」です。
単にHPを回復するだけなら高速再生技でもいい気がしますが、状態異常も回復できること、そして何よりこっちの消費PP1で相手にはPP3消費させられる点が優秀です。ダメージレースなんてしなくてもPPレースで勝てば相手は勝手に自滅してくれますからね。
具体的な使い方
まず先に言っておきますが、この手のポケモンだけでPT組んでも弱いです。
最低限攻撃技仕込んだりして対策してるもののちょうはつされて全員詰むようなリスクは格段に上がりますし、そもそも食べ残しの奪い合いになるのでまともにPTが組めません。
まずはごく普通なポケモンを使ったPTを用意して、その中に1~2匹を何食わぬ顔で仕込みます。そして実戦では最初普通にサイクルを回すフリをして、耐えるのに向かない相手を牽制・排除してから仕掛けます。混乱した相手のプレミに付け込んでみがわりやかげぶんしんを積む隙を見つけ出すことも重要です。
うまくハマるとこんな感じになります。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm33415473
まとめ ~超耐久のメリットとデメリット~
メリット
- 誰にも真似できない自分だけの戦い方感があって楽しい
- 配信とかで見せると予想外の試合運びにみんな笑ってくれる
- 崩そうと必死な相手に対して「お前は俺の手のひらで踊っていただけだったのさ!」系の気分になれる
- 1試合にものすごく時間がかかるので相手に精神的なプレッシャーを与えられる
- まだまだ勝ち筋大量に残ってる状況でも相手が勝手に諦めて降参してくれることが多い
デメリット
- 最強を目指しているわけではないのでガチの高レートを目指すのとかには向かない
- 同じ人と何度もやるのにも向かない
- ほどほどにしないと多分友達が減る
では本日はこの辺で。
よければ皆さんも自分だけの道を探してみてくださいね。
追伸
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