はじめに
こんにちは。ユークリ(@glalie20000)と申します。前回の構築記事を閲覧して頂いた方はありがとうございました。
今回は、グラードン+チェリム軸の構築を使用してINC Marchにて最終71位(36勝9敗-レート1846)を達成することができました。
少し古い構築ではありますが、チェリム構築の考察が深まる事を祈って記事を寄稿させて頂きます。
構築経緯
以前(禁止伝説1体環境の頃)からグラードン+化身ボルトロス+チェリム+αという構築は使っており、その時点で「ここにザシアンを採用できたらなぁ~」と考えていました。
そんな中でまさかの禁止伝説2体環境が爆誕。速攻でグラードン+化身ボルトロス+チェリム+ザシアンの並びを組み、この4体が苦手なオーガ軸やトリル軸を残り2体で対策する事にしました。
そこで、5体目には水・電気・草に強く、以前から使っていて信頼性があるHDチョッキカミツルギ、6体目を雨とトリルに対して強く出る事ができる上に汎用性も高いスイクンを採用し、PTが完成しました。
パーティ
個別解説
化身ボルトロス
性格:ようき
努力値:H4-A252-S252
実数値:155-167-90-*-100-179
A:A+1ギフト珠ダイジェットでH330(165)-B110ランドロスが87.5%の高乱数1発
珠ダイサンダーでH322(161)-B99までのダイマックスリザードンを確定1発
ギフト珠ダイサンダーでH175-B136までのザシアンが確定1発
ダイマエースポケモン。
グラチェリが辛いガエンランドに強めのエースポケモンという事で採用。
特にランドロスのいかくでまけんきが発動した後にギフトを重ねて珠ダイジェットをする事で、ダイマランドロスを先制して高確率でワンパンできるのが偉いです。
また、珠ダイサンダーでキョダイリザードンを、ギフト珠ダイサンダーでASベースのザシアンをワンパンできるのも魅力。
まけんき+フラワーギフト+珠でダイマ霊獣ランドロスをワンパンできるポケモンと言えばガラルサンダーが居ますが、現環境における格闘・飛行のタイプ耐性が終焉を極めている(電気と飛行弱点が辛い)上に、S100族と同速となるので不採用です。
また、まけんきが無くてもギフト珠ダイサンダーでダイマイベルタルを確定1発にできるのが非常に強力でした。
後述するスカーフグラードンが地面技で拘った後に相手がダイマイベルタルを展開してきても、チェリムを後出しするだけで容易に処理する事ができるため、イージーウィンを量産することができました。
グラードン
性格:ようき
努力値:H4-A252-S252
実数値:176-202-160-*-110-156
B:A194(特化)ゴリランダーの奇跡の種GFグラススライダーが12.5%の低乱数1発
ひでり界最強のポケモン。
スカーフじならしはサポート性能が高く、ザシアンや黒馬バドレックスに先制して素早さを下げ、すかさずボルトロスで追撃することで相手の禁止伝説枠を行動させずに突破する事ができます。
また、相手のレジエレキに対してボルトロスでまもるを使いつつじならしする事で、次のターンに先制じならしを打てる状況を作れるため、ボルトロスを無傷のままレジエレキを突破できます。
これは、相手の初手が襷レジエレキ+ザシアンで裏にランドロス・ガオガエン・イベルタル等が居る事が予想される状況において非常に重要で、ボルトロスが役割対象と戦うための体力を残しながら相手のエレキザシアンを突破できるようになります。
アタッカーやスイーパーとしても非常に強力で、初手にグラードン+ボルトロスと出してからグラードンをチェリムに交換し、ギフトボルトロスで盤面を荒らして晴れが切れた後にグラードンを再展開、ギフトでADが上がった実質鉢巻きチョッキスカーフグラードンで〆…といった挙動を取る事ができます。
チェリム
性格:いじっぱり
努力値:H132-A244-B4-D12-S116
実数値:162-122-91-*-100-120
D:ギフト込みでC217アストラルビットが33.98%の乱数2発
S:大体のグラードン抜き、ジェット1回で最速111族+1
交代で出すだけで味方に鉢巻きとチョッキを装着させる凄いやつ。
グラードンを引いてチェリムを出した際、グラードン方向に飛んでくるダイジェットやきょじゅうざんを被弾する事が多く、それを耐えるために気合の襷を持たせました。
きせきのタネなどのタイプ強化系アイテムだと、相手のグラードンをワンパンできる可能性があったり、珠ダメが入った黒馬バドレックスを倒せたりして強いのですが、現環境においては強引に場に出したり動かしていかないと勝てないシーンが多く、やむを得ずきあいのタスキとなりました。
技はてだすけとソーラーブレードが確定で、残り2つはまもるとにほんばれとしました。
フラワーギフト+てだすけの倍率は脅威の2.25倍であるため、超火力を振り回して相手を破壊することができます。
まもるは最悪無くても良いかなぁとは思うのですが、ちょくちょく欲しい場面が出るため抜けませんでした。
にほんばれの枠はグラススライダーとの選択になると思います。
ザシアン
性格:いじっぱり
努力値:H252-A4-B156-D84-S12
実数値:199-210-155-*-146-170
A:H165-B110ランドロスをA+1きょじゅうざんで最低乱数以外1発
B:壁込みでA244ザシアンのA+1きょじゅうざんをほぼ2耐え(14.84%の低乱数2発)
D:C167フシギバナの1/6スリップダメ2回+130アースを最大乱数以外耐え、1/6スリップダメ+珠130アースが31.25%の乱数1発、C222カイオーガの雨雫しおふきが18.75%の乱数1発
S:最速102族+1
最強のポケモン。
グラードン+ボルトロスと入った時、ボルトが早期に倒されたとしてもギフトザシアンがすべてを切り裂いて勝てます。
Sに12しか振ってないのでかなり先制されやすいですが、あまりにも硬すぎるため、まるで問題になりませんでした。
また、ボルトロスより遅い事でダイナックル→巨獣斬の挙動ができ、それで勝てることも多かったです。
技はきょじゅうざんとまもるが確定で、残り2つはせいなるつるぎとでんこうせっかとしました。
せいなるつるぎは命中安定でガオガエンを削る事ができるのが大きく、でんこうせっかは削り残したレジエレキなどを問答無用で葬る最強技でした。
カミツルギ
性格:いじっぱり
努力値:H252-A4-B4-D244-S4
実数値:166-222-152-*-82-130
A:A1上昇120ダイスチルでH168-B135ザシアン確定1発
D:C222雫オーガの150雨ストリームを確定耐え
S:最速65族+2、S1↑で最速125族+1
ずっと使っていて非常に信頼性が高いHDチョッキカミツルギ。
基本的に雨+草+電気を破壊するために選出しました。
この構築はボルトロスが採用されているためD振りチョッキが読まれにくいらしく、セルフこの指止まれの如く相手の特殊技を吸収していました(相手は「倒せる!チャンス!」と思いながら攻撃してくるため)。
このカミツルギは無振りの3倍の特殊耐久があるため、それらの攻撃を余裕で耐えながら相手を滅ぼしてくれました。
技はリーフブレード・スマートホーン・つばめがえし・せいなるつるぎで確定。
ギガインパクトがあると技範囲が非常に広くなって嬉しいのですが、例によって技スペがありませんでした。
スイクン
性格:おくびょう
努力値:H252-B52-C4-D4-S196
実数値:207-*-142-111-136-143
B:A222ザシアンのA+1手助けじゃれつくが18.75%の乱数1発
S:準速90族+1
白馬バドレックス+カイオーガとイエッサン+カイオーガ両方に対応できる凄いやつ。
素早さを143まで伸ばす事で控えめカイオーガに先制してバークアウトできるのが偉い。
また、味方のカミツルギに先制できるのも重要なポイントで、相手がミミッキュ+ガオガエンの時に先制バークアウトで化けの皮を剥がし、カミツルギのダイスチルで追撃することでトリルを発動させずに相手の残数を削る事ができます。
仮にミミッキュがHB特化でもA-1カミツルギのダイスチルで化けの皮が剥がれたミミッキュを81.25%の高乱数1発で倒すことが可能です。
この立ち回りを確立してからミミッキュ+ガオガエン+白馬バドレックス+カイオーガに安定して勝てるようになり、類似した構築にも勝ちを重ねる事ができて良かったです。
アイテムはひかりのねんどを持たせました。
壁はリフレクターのみですが(そもそもスイクンはひかりのかべを覚えない)、トリル構築に対して8ターンの壁を貼れるのが強く、オボン等の木の実はバドレックスに対して発動しないので正解だったのかなと思います。
選出
基本選出
先発:グラードン+ボルトロス
後発:チェリム、ザシアン
もしくは
先発:ボルトロス+ザシアン
後発:チェリム、グラードン
スカーフグラードンの地ならしでボルトロスをサポートしたり、グラードンをチェリムに引いてギフトダイマボルトで暴れる選出。
稀にボルトロスをチェリムに引いてスカーフギフト断崖することもあります(この動きの際は相手のダイジェットの起点にならないよう注意)。
選出ポケモン全員ギフト適正があるため、盤面に応じて適切なギフト戦士を立てて攻撃していれば勝てます。
ソルガレオ+レイスポス(じならし)
先発:グラードン+チェリム
後発:ボルトロス、ザシアン
筆者の周りではグラチェリチャレンジと呼ばれる選出。
手助けギフト断崖でダイマソルガレオが9割くらい削れるので、そのまま裏のボルトザシアンで残りポケモンを倒して勝ち。
なお初手にソルガレオ+じならしが来なかった場合非常に辛いため、祈ることで対策していました。
対カイオーガ、雨
先発:スイクン+ザシアン
後発:カミツルギ+グラードン
対雨ではこの選出。
大体HDチョッキカミツルギが刺さりまくってるので、スイクンとザシアンで盤面を荒らしてカミツルギで後発ダイマックスをしましょう。
なお、雨が降っているからといってむやみにグラドンを後出しすると大ダメージを受けて不利になることがあります。
なので、カミツルギのパワーと耐久に任せてあえて雨のまま展開し、最終盤でグラードンを出して残った相手のポケモンを倒した方が良いです。
対ガエンミミッキュ+オーガ白バド等のトリル禁伝
先発:スイクン+カミツルギ
後発:ザシアン+グラードン
相手のミミッキュをスイクンのバークアウト+カミツルギのダイスチルで倒し、トリルを発動させずに4vs3の構図に持ち込みます。
ミミッキュを倒した後はリフレクターとダイスチルを更に重ねてガチガチ固め、ダイマ最終ターンにダイソウゲンをして回復の準備をします。
この間にトリルを貼られますが、スイクンとカミツルギが固すぎるため白馬バドレックスに対しては余裕で時間を稼ぐことができます。
また、ガオガエンはねっとう、カイオーガはリーフブレードが弱点なので、時間を稼ぎながら相手を効率よく削ることができます。
トリルが切れたら我らがザシアンのきょじゅうざんでバドレックスを倒して勝ちましょう。
苦手な相手
サンダー
気合でどうにかなる範囲ではあります。ザシアンのきょじゅうざんを連打して強引に持っていきましょう。
白バド+パルキア
現状の構成では無理なので諦めましょう(当時はあんまり居なかった)。
おわりに
今年のINCはかつてない魔境であり、予選抜けのボーダーラインがヤバい事になっていましたね。
そんな魔境のなか勝率8割を達成できたのは嬉しく思います。
とはいえ予選を抜ける事は叶わなかったので、9世代ではより良い構築と立ち回りを開発していきたいです。
そして、この記事がチェリム構築の考察に僅かにでも役に立ち、新たなチェリム使いが生まれることを祈っております。
寄稿ガイドライン
APPDATEでは皆様の記事寄稿をお待ちしております。
寄稿におけるアレコレなどをご説明しておりますのでご覧ください。
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