はじめに
こんにちは。ユークリ(@glalie20000)と申します。
今回は、ダブルバトルシーズン22にて、グラードン+ズガドーン+チェリムというあまり使われない並びで最終60位を達成することができたため、チェリム構築の考察が深まる事を祈って記事を寄稿させて頂きます。
構築経緯
グラードン+エンテイ+チェリムという並びはシーズン21から良く知られた並びでした。
しかしながら、エンテイは単体打点であることによって択勝負になってしまったり、チェリムと並んでいない時の火力に不安がある等、どうしても私の肌には合いませんでした。
そこで、ねこだまし無効+素で100族を抜ける+守れる+全体技と高火力単体技持ちのズガドーンに着目。
それから相性の良さそうなポケモンを選んでいき、グラードン・ズガドーン・チェリム・ゴリランダー・ガオガエンの5体が決定。
最後の6体目はカイオーガ軸に強そうなレジエレキやカプ・レヒレなどを試しましたが、トリックルームやスカーフ+追い風、アマージョなどで簡単に崩されてしまう点が気になりました。
そこで、特性無効化によって上記の相手にも立ち回り次第で勝てるようになるガラルマタトガスを採用し、PTが完成しました。
パーティ
レンタルチームID:0000 0005 97Y8 2G
個別解説
グラードン
性格:いじっぱり
努力値:H188-A164-B4-D4-S148
実数値:199-210-161-*-111-129
A:珠ヒートスタンプでH4B4振り化身ランドロスを確定1発
A1段階下降時、フラワーギフト珠だんがいのつるぎで実数値H202-B136までのガオガエン確定1発
S:最速65族+1
日照り界最強のポケモン。
エースとしての役割は勿論、晴らす事でズガドーンとチェリムを強化するサポーターとしての一面も。
PTのポケモン全員がこのポケモンを選出すること前提で構成されているため、選出率は100%でした。
相手のガオガエンをまっとうに倒せる唯一のポケモンであり、ガオガエンを排除して他のポケモンを通せるようにするという非常に重要な役割を持っています。
したがって、威嚇込みでもフラワーギフトだんがいのつるぎで多くのガオガエンを倒せるいのちのたまで採用。
PT単位でキツい、H4B4振り化身ランドロスを珠ヒートスタンプで確定1発にできるのも嬉しい。
素早さは、準速アマージョ(S124)付近と最速ペリッパーをまとめて抜ける129まで伸ばしました。
技は、当たれば最強のだんがいのつるぎと高火力炎技のヒートスタンプ、攻撃をやり過ごせるまもるが確定。
ラストは非常に悩ましいものの、ペリッパーやギャラドスを処理しやすくなり、カイオーガに最大打点+命中安定のかみなりパンチとしました。
この枠をいわなだれにすると、ウルガモスやホウオウをワンパンできたりHBゴツメサンダーに触らずに済みます。
かわりに、ワイドガードペリッパー・オニシズクモ、ギャラドスが非常に辛くなります。
ズガドーン
性格:おくびょう
努力値:H4-C252-S252
実数値:129-*-73-203-99-174
C:晴れオーバーヒートで無振りゼルネアスやH振りグラードン、H振りランドロスをワンパンしやすいようにぶっぱ
S:最速コジョンド抜きザシアン等を抜けるように最速
エースポケモン兼誤魔化し枠。
ねっぷうやオーバーヒートで相手に大ダメージを与えてダメージレースを優位にする役割の他に、
- スカーフエンテイやムゲンダイナなど、上からグラードンを削ってくるポケモンに対してグラードンまもる+さいみんじゅつで誤魔化す
- グラードンにねこだましをしてくるガオガエンに向かってさいみんじゅつを打って後攻催眠を狙う(特にトリパに有効)
- ペリッパーやニョロトノに交換読みでさいみんじゅつを打つ
など、アタッカーに留まらない仕事をしてくれました。
有利な相手には晴れねっぷうや晴れオーバーヒート、ビーストブーストによる超火力で勝てる一方、本来であれば非常に低い勝率となってしまう相手に対しては60%で有利になれてしまうので、最終日の勝率向上に大いに役立ってくれました。
技はダメージ効率に優れるねっぷう、単体打点に優れるオーバーヒート、最強技のさいみんじゅつ、襷を保護できるまもるで決まりました。
チェリム
性格:いじっぱり
努力値:H220-A252-B12-D4-S20
実数値:173-123-92-*-99-108
A:珠ダメージが入ったH4B4振り黒馬バドレックスをギフトお香ソーラーブレードで87.5%の高乱数1発
グラスフィールドギフトお香ソラブレでH252-B4振りオニシズクモ確定1発
B:特化悪ウーラオスのあんこくきょうだを最大乱数以外耐え
S:無振り85族+3
晴れ下で最強になるポケモン。居るだけで味方全体の攻撃特防が1.5倍になるのは余りにも強い。
立ち回りとしては、グラードンの隣に投げて珠だんがいのつるぎで相手を破壊するか、チェリムの隣にゴリランダーを投げ、チェリムでグラススライダーorソーラーブレードをしてアドバンテージを取ることが多いです。
A特化+お香によってチェリム本体の火力が非常に高くなっており、ギフトお香ソラブレの火力はC252振りサザンドラの龍の牙りゅうせいぐんとほぼ同火力。
グラスフィールド時はソーラーブレードの火力が更に1.3倍になり、グラススライダーが先制となるため非常に頼もしい存在です。
チェリムのギフトで戦うパターンとチェリム本体で戦うパターンの2つの形態を取る事が可能なのがポイント。
調整はHAベース。ダイマックスがある環境では味方のダイジェットで加速できるためS振りの意義が大きいですが、今回のPTにはS操作が無い上、先制したければグラススライダーを使うため耐久重視となりました。
技はグラススライダー、ソーラーブレード、まもるが確定で、残りはゴリランダーやガオガエンのねこだましと合わせてギフトが起動できるにほんばれとなりました。
ゴリランダー
性格:いじっぱり
努力値:H188-A252-B12-D44-S12
実数値:199-194-112-*-96-107
A:特化
B:A222ザシアンのA1段階上昇きょじゅうざんを確定耐え
S:同族意識、味方チェリム-1
アタッカー・クッション・サポーター全てできる超万能ポケモン。
グラススライダーによる攻撃性能は勿論、とつげきチョッキとグラスフィールドによるクッション性能の高さも非常に強力。
また、相手のガオガエンをグラードンで処理した後に晴れ下でチェリムと並べると、実質チョッキチョッキハチマキゴリランダーとお香チョッキゴリランダーが並んだような状態となり、ダブルグラスラ(火力指数約70000)で草等倍のポケモンを強引に葬る事ができます。
技はグラススライダー、ウッドハンマー、ねこだましが確定で、最後は草タイプに弱点を突きながら交換できるとんぼがえりにしました。
一時期は、フラワーギフト+ばかぢからでガオガエンをワンパンしようとしていました。
しかし、ばかぢからを裏に受けられる事がしばしばあり、その後にAB1段階下降のゴリランダーが残るのが弱かった事と、とんぼがえりでアマージョやゴリランダーを削れる方が強かったので、最終的に抜けました。
ガオガエン
性格:ようき
努力値:H116-A116-B4-D20-S252
実数値:185-150-111-*-113-123
A:ギフトフレドラでH202-B116ゼルネアスが87.5%の高乱数1発
D:ギフト込みでC183ゼルネアスのジオコンムンフォを確定耐え、特化なら43.8%の乱数1発
S:最速
ダブル最強のポケモン。
陽気最速という非常に変わった調整ですが、基本的な役割は通常のガオガエンと同じで、物理相手や半減読みで後出しして、威嚇やすてゼリフを使ってデバフを狙ったり、ねこだましで相手の行動を妨害していきます。
特に、トリックルームパーティに対してはねこだましやすてゼリフでの時間稼ぎが非常に有効なので、グラードン+ズガドーンで焼き払えない時は重宝しました。
最速にしたお陰で霊獣ランドロスや耐久振りイベルタル、耐久振りサンダーに対して先制できるため、捨て台詞で逃げたり先制晴れフレアドライブで叩き潰したりと非常に使い勝手が良いポケモンでした。
また、試合中盤~終盤にゴリランダーなどと対面した際、先制ねこだましをすることができるため、相手の想定を崩して勝利に近づく事ができるなどの利点もあります。
技はフレアドライブ、すてゼリフ、ねこだましが確定で、最後はDDラリアットを採用しました。
明確な仮想敵は存在しませんが、エンテイ等炎半減を削る事ができる点を評価しました。
マタドガス(ガラル)
性格:ひかえめ
努力値:H252-C124-D132
実数値:172-*-140-133-107-77(S個体値24)
C:H4D4振りガラルサンダーをマジカルシャインで確定2発
D:特化サンダーの珠暴風が12.5%の低乱数1発、ヘドロ1回込みでC183イベルタルのデスウィングをほぼ2耐え
雨パに勝つために採用されたポケモン。
グラードンで晴らした後に投げる事で天候を固定し、アマージョの威厳を消滅させてゴリランダーとガオガエンが活躍しやすい場を作ります(ねこだましとグラススライダーが通るようになるため)。
調整は控えめにして特攻を上げる方向性にしました。PTでキツいガラルサンダーを倒しやすくなる点以外にも、相手への負担も増やせる事や放置されにくくなる所が強く、ガラルサンダー関係なく控え目が正解だと思いました。
また、素早さを落としているのはガオガエンより遅く交代することによって、相手のガオガエンが素引きした際にグラードン等に威嚇が入らないようにするためです。
技は、役割対象への攻撃手段としてヘドロばくだん、ダメージ効率に優れ重いガラルサンダーを削れるマジカルシャイン、生存しやすくなるまもるが確定で、4つ目はどくどくにしました。
この構築は回復技持ちの高耐久ポケモンが辛いため、それらを放置したまま処理できるどくどくはとても有用でした。
なお、耐久に特化してどくガスを採用する事も考えましたが、上述の通りどうしてもどくどくを採用したかったのと、控えめのガラルマタドガスなら普通に攻撃するだけで十分な負担になるため採用には至りませんでした。
選出
基本選出(対トリックルームも大体これ)
先発:グラードン+ズガドーン
後発:チェリム、ゴリランダー、ガオガエンから2体
グラードンで断崖しながらズガドーンでねっぷうやオーバーヒートをするお手軽高火力選出。
状況に応じて相手ガオガエンにねこだまし読みさいみんじゅつ(ねこだましは先制技なので当たれば後攻催眠になる)や、ズガドーンをチェリムに引き、ギフト断崖してガオガエンを威嚇を貫通してワンパンします。
対トリックルームの時もこの選出で、グラードン+ズガドーンの高火力全体技で相手のトリラーを破壊することを目標にします。
初手にワイガ持ちのツンデツンデ+白馬バドレックスなどが来た際は、グラで断崖をしつつオバヒを白馬にぶっ放しましょう。
相手がパルキア軸の場合、ガエン+パルキアなどが来ますが、その際はガエンにねこだまし読み催眠術をして後攻催眠を狙ったりします。
対カイオーガ
先発:グラードン+ゴリランダーorガオガエン
後発:マタドガス+ゴリランダーorガオガエン
対カイオーガではほぼ確実にこの4体を選出します。
グラードンで晴らしてマタドガスで天候ロックしたり、カイオーガとゴリランダーを対面させ、相手のアマージョの威厳をマタドガスを繰り出す事で消し、カイオーガに先制グラススライダーを通します。
グラードンで晴らした後に序盤からマタドガスを出せば相手のカイオーガ出しに確実に対応できますが、マタドガスが消耗しすぎると役割を果たしきる前に倒れてしまい、戦線が崩壊してしまう点に注意。
最後まで隠していると上記の通りカイオーガ-ゴリランダー対面で、相手のアマージョバック読みにマタドガスを合わせる事で女王の威厳を消し、グラススライダーを叩き込む展開が可能となります。
ただ、これはこれで難易度が高い立ち回りなので、各ポケモンのHPを管理して適した立ち回りを選ぶ事が重要です。
対黒馬バドレックス
先発:グラードン+ズガドーン
後発:チェリム、ゴリランダー
多くの場合はこれ。
ズガドーンをチェリムに引いてギフトを掛けるか、グラードンをゴリラに引きながらズガドーンでねっぷうをして、次のターンにグラスラで黒馬を縛る(ゴリランダーが倒されたら裏からチェリムを出して縛る)。
相手の場にガエンやエンテイが居るならグラードンを大切にしたり、ゴリラの代わりにガオガエンを選出する事もあります(その場合ガオガエンやチェリムでバドレックスを狙ったりする)。
ポケモンが削れすぎるとあっという間にアストラルビットで貫かれるので、甘えずに倒しきる事が大事です。
苦手な相手
レシラム
特性ターボブレイズによってフラワーギフトを貫通してくるため、レシラムに打点を持つグラードンがワンパンされてしまいます。
グラードンで守りながらズガドーンでさいみんじゅつをし、当たるのを祈るしか無いでしょう。
ホワイトキュレム
レシラムと同じくギフトを貫通してくる上に、だんがいのつるぎでのワンパンができない等かなりキツいです。
マタドガスを出してあられを降らせない(ふぶきを避ける)、ズガドーンで眠らせる、などかなり運に頼らないといけません。
おわりに
自身で考察を進めていたズガドーンとガラルマタドガスで一定の結果が残せたのは嬉しく思います。
これまであまり見られない形の構築となりましたが、興味を持った方は是非レンタルパーティを使ってみて下さい。
この記事がチェリム構築の考察に僅かにでも役に立ち、新たなチェリム使いが生まれることを祈っております。
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