はじめに
こんにちはトウメイキンギョと申します。APPDATEへの寄稿は3回目です。
今回は前回のWSC2019サンルールに続いてムーンルール構築です。
※トウメイキンギョさんの過去記事はこちら!
構築経緯
ムーンルールを少し遊んでみて思ったのはやはりゼルネが強いということ。
こいつをどうにかすればこのルールも楽になると思い、一度やってみたかった汎用ゼルネ完封型ふういんAキュウコンを軸にした構築に挑戦しました。
せっかく霰が降るので、伝説枠にホワイトキュレム。より確実にゼルネを封印したいのでゼルネを誘う相性かつ、S操作が便利なイベルタルも選抜。
ゼルネは初手でジオコンを安全に決めるためにねこだましを並べてくるのでお馴染みのアマージョにオーガや相手のイベルへの圧力、眠り対策もできるカプ・コケコ。
最後の1枠は紆余曲折を経てトリルに強くタイプ相性補完も良いトリトドンを選び構築完成。
なんとなく霰パに見える、なんとなくゼルネで制圧できそう、そんな順で並べています。
個別解説
キュウコン(アローラのすがた)
持ち物:きあいのタスキ
特性:ゆきふらし
性格:おくびょう
努力値:H4 C252 S252
実数値:149-x-95-133-120-177
技:ふういん/マジカルシャイン/ムーンフォース/まもる
・汎用ゼルネ完封キュウコンとは
現在対戦に使われる9割近くのゼルネアスは
ジオコントロール/マジカルシャイン/ムーンフォース/まもる
という技構成となっています。
※参考:APPDATEのゼルネアス使用記事
このジオコン以外の技をふういんで封じ、かつSで上回る対ゼルネ最終兵器がアローラキュウコンです。
成功するとゼルネはジオコン以外が使えなくなり、永遠にジオコンを使う存在と化します。さらに1回ジオコンを使うと、「下げるのはもったいない…」「キュウコンさえ倒せば逆転できる…」という思考に陥り居座るのが特徴です。
この状況をうまく使って置物ゼルネ&1体VSこちら2体という構図で相手を削ります。
仮にゼルネが下がっても相手のプランは破壊できているので有利にすすめることが可能です。
封印後の動きは、襷とまもるを駆使して居残りつつ、ゼルネの隣を丁寧に処理していきます。不利な対面でキュウコンを下げる場合はジオコンを使う1ターン目に下がれば2ターン目でゼルネが止まっているため安全。
尚、キュウコンがやられるとCDS6段階アップのゼルネアスという最強の化け物が爆誕しますのでドキドキしながらもプレイミスをしない強靭な精神力で運用してください。
ホワイトキュレム
持ち物:こだわりメガネ
特性:ターボブレイズ
性格:ひかえめ
努力値:H4 B4 C228 D52 S220
実数値:201-x-111-240-127-143
技:ふぶき/れいとうビーム/りゅうせいぐん/だいちのちから
調整
- 準速90族抜き
- 陽気カミツルギのスマートホーン確定耐え
- 臆病ルナアーラ、ルナアーラZ確定耐え
ゼルネ選出を誘いつつ、圧倒的な火力で相手をねじ伏せるエース。
とにかく火力を最大限引き出して相手の構築を削ることを意識し、こだわりメガネを採用。動きにくさを補って余りある火力がすごかったです。
技は
- 霰下なら撃ってるだけで強いふぶき
- 霰なしの場でのメインウェポン、グラードンにめちゃくちゃ強いれいとうビーム
- 氷半減に一致最大火力でぶつけるりゅうせいぐん
- ガエンや鋼と対面したときに便利なだいちのちから
となっています。
キュレム自体がゼルネ構築に多いグラードンに圧倒的に強く、そこそこの耐久のおかげで後攻から相手に大打撃を与えることも得意です。
特に一発で倒せると思って突貫してくるカミツルギに強く、ギリギリ残してれいとうビームで返り討ちにするシーンが多かったです。
ゼルネ構築以外に対しても後述のS操作後に登場して圧倒的な特攻を活かして暴れてくれました。
イベルタル
持ち物:アクZ
特性:ダークオーラ
性格:おくびょう
努力値:C204 D52 S252
実数値:201-x-115-177-125-166
技:あくのはどう/バークアウト/おいかぜ/まもる
調整
- 特化カイオーガ雨ダブルダメージ最大火力しおふき確定耐え
- 特化テテフムーンフォース乱数9割耐え
ムーンルールで猛威を振るうルナアーラや多くの伝説枠を上から叩けて、かつ相手のゼルネを誘う素敵な存在。大事なZ技をいかくで弱体化されたくないと感じ今回は特殊型にしました。
ゼルネ構築以外の先発役が多く、おいかぜ役になったり高いSからバクアで相手のCを削るのが基本。
特殊型はZ技の最大火力で物理型に劣りますが、
- いかくが怖くない
- バクアの威力が高い
- アクZでH振りツンデツンデを確定で倒せる
などの点が優秀で差別化可能です。
イベルは器用なイメージがあったので色々やりたくなったのですが、あまり深く考えずにバクアを撃ち続けたり、地味にひるみ効果が優秀なあくのはどうを打ち続けるほうがはるかに強かったです。伝説の脳筋活用万歳。
カプ・コケコ
持ち物:こだわりスカーフ
特性:エレキメイカー
性格:ようき
努力値:A252 D4 S252
実数値:145-167-105-103-96-200
技:ワイルドボルト/エレキネット/ブレイブバード/フリーフォール
カイオーガへの圧倒的圧力と、S実数値300を活かしてすいすいやようりょくその上からも動けるスカーフコケコ。
今回の構築で手薄になるホウオウへの打点と、基本的に重くなるゼルネ以外のフェアリー代表格であるテテフやレヒレなどに有効な物理型で採用しました。
主力のワイルドボルト以外は草などに大ダメージを与えられるブレイブバードを搭載。特に最近増えてる気がするウルガモスに強いのが優秀でした。
残りは高いSを生かしたサポートを技2種。隣を動きやすくするフリーフォール、上からS操作が便利なエレキネットとしました。
ゼルネ構築以外にイベルとともに先発することが多かったです。
ムーンルールは強力なZ特殊技の影響と相変わらず多いオーガやゼルネの影響でD重視してる相手が多く物理コケコは刺さっている印象です。サイコシードやバクアでどや顔してくる相手を蹴散らしましょう。
アマージョ
持ち物:とつげきチョッキ
特性:じょおうのいげん
性格:いじっぱり
努力値:A252 D4 S252
実数値:147-189-118-x-119-124
技:パワーウィップ/とびひざげり/フェイント/とんぼがえり
私の構築記事に必ず出てくるアマージョです。
※本当です。
こうなったらウルトラルールでも絶対に入れようという気持ちになってきます。
ゼルネ構築と対面する際、かなりの確率で試合開始時に相手がゼルネ&ガエンの並びになります。
この場に対してこちらはキュウコンで封印しつつ隣に裏からアマージョを出しねこだましを無効化。そして2ターン目にキュウコンと集中攻撃しとびひざげりで回復実持ちガエンを落とすことが最大の役割となります。
その他の技構成はこのルールでも圧倒的に使いやすい草タイプ最高火力のパワーウィップと襷破壊が便利なフェイントは確定。
最後の枠は後攻になりがちなアマージョにとって何かと便利なとんぼがえりを採用しましたが、後攻からルナアーラに大打撃を狙えるしっぺがえしもアリです。
強烈な特殊技が飛び交うルールなのでチョッキで安全装備にしています。
尚、チョッキを着せるとルナアーラZを耐えられるのが素敵で、イベルタルを採用するまではしっぺがえしとセットでルナアーラ対策も担っていました。
トリトドン
持ち物:イアのみ
特性:よびみず
性格:れいせい
努力値:H236 C84 D188
実数値:216-x-88-135-126-39 ※S個体値0
技:だいちのちから/こごえるかぜ/クリアスモッグ/まもる
調整
- HP4n最大値
- 無振りコケコをだいちのちからで確定
最終枠は本当に色々試した末にトリトドンに落ち着きました。
この構築は挑発やトリルを採用していないのでトリパに比較的苦戦する傾向があり、対策としてなるべく速やかにトリル役を倒す必要があります。
ムーンルールのトリル役で日食ネクロズマやルナアーラなどイベルタルで処理可能な面子は問題ないのですがそれ以外のツンデツンデ、ディアルガの対処にやや苦戦していました。
ここにトリトドンがいい具合に刺さってくれます。特にツンデツンデに対しては無類の強さを見せました。
メインウェポンは鋼相手に一致で大ダメージを入れられるだいちのちから。それ以外はダメージを期待するのは酷なのでサポート技を入れています。
高耐久を活かして居座りながらS操作するこごえるかぜ、後発で積んでくるゼルネに効果的なクリアスモッグを採用。最後は草技が怖いときに便利なまもるとしました。
持ち物はなるべく延命してプレッシャーをかけていく意図でイアの実です。
パーティ全体が草をあまり苦にしないのでそこを縛ってしまえばトリトドンが相対的に動きやすく、逆に全体として重くなっている鋼、毒、岩、炎を全て半減し補完枠としては完璧でした。
ついでによびみずのおかげでオーガやパルキアを選出段階でけん制できるのでいるだけで安心という強烈な用心棒役になってくれました。
草4倍のせいであまりみないトリトドンですがとても強いのでオススメです。
選出と立ち回り
相手にゼルネがいる
先発
グラードンがいるならキュレム、ルナアーラがいるならイベルタル、オーガやその他の場合はコケコが安定しました。
後発
高確率でゼルネ+ねこだましが出てきますので裏からアマージョを出して封印します。
あとはジオコンマシーンとなったゼルネの封印を解かないように強い気持ちを持って以下のように粛々と戦います。
- 初手ゼルネ、ガエンの並びには裏からアマージョ。2ターン目は多くを望まずムーンフォースととびひざげりでまずガエンを確実に倒すべし。
- キュウコンのまもる→こうげき→まもる のループは慎重に。裏のポケモンを意識して、どのタイミングで「まもる」を使えないとキュウコンが落ちるかを常に予想しながら行動すべし。
- キュウコンを下げるときはジオコンの1ターン目にすべし、うっかり間違えると封印されしゼルネアスの開眼によって全てが終わります。
上記が特に大事な3ポイントです。
慣れれば慣れるほど勝率が上がりますのでおそれずガンガン封印していきましょう!
非ゼルネのオーガ構築など
先発
後発
コケコで圧力をかけつつイベルタルで追い風かバクア。
キュレムも含めて水タイプには強いので比較的得意な相手です。
尚、その他の非ゼルネ系もだいたいこの組み合わせで立ち回り、S操作をしながらイベルでZを決めたりキュレムを繰り出せば勝ちが見えます。
非ゼルネのトリパ構築
先発
後発
前述の通り比較的苦手なトリパ。
始動役に強い2枚を先発させてトリルをつぶしにかかります。
始動役さえつぶせればキュレムで強引に殴りやすくなります。
総括:戦績や感想
キュレムの相方としてフェアリーに弱い伝説を様々試したり、トリトドンの枠を様々試しながら今の構築にたどり着いたのがレート1450という絶望領域。
そこから30戦少々してなんとか目標の1700を突破することができました。
とにかくキュウコンで封印してからのスリリングな展開をいかに切り抜けるかというスタイルと、相手にゼルネがいないときのスタイルとではまったく別の戦い方になり、特殊な編成なので万人向けではないと思います。あと3%前後いるサイコショックゼルネアスに遭遇してしまうと詰みます。
ただ封印キュウコンは使ってみるとわかるのですが決まったときの中毒性があり、使い続けたくなるなにかがそこにありました。
来月はいよいよ最後のウルトラルールが控えており、また今と全然違う環境になることが想定されます。ぜひ汎用ゼルネアスが大繁殖している今のうちにふういんキュウコンをお試しください。
尚、ふういんキュウコン&キュレムはあの喰い断さんがサンルールで試されています。
アローラでのふういんキュウコンはこちらが元祖だと思われますし、立ち回りなどは私のものより参考になると思いますので是非そちらもチェックしてください!
さあ、あなたなりのふういんキュウコンライフに飛び込もう!
QRチーム
https://3ds.pokemon-gl.com/rentalteam/usum/BT-D758-48CA
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コメント
コメント一覧 (1件)
>S実数値300を活かしてすいすいや光合成の上からも動ける
葉緑素かな?