TRPG企画『APPDATE!』ルール概要




目次

TRPG企画とは?

喰い断
TRPGやってみたいんですよね

しゅふぁ
なにそれ気になる

GEM
ぼくできますよ

Lio
僕もそれ気になります!

神ちくわ
僕も経験あるのでやりたいです

……という経緯で始まった、APPDATE内企画である。

そもそもTRPGとは?

「テーブルトークRPG」の略。
我々が電子ゲームで遊んでいるRPGの元祖であり、突き詰めて言えば「ルールの決まったごっこ遊び」です。
他のキャラクターになりきって、演技しながら遊ぶのが特徴です。
このゲームの参加者はポケモンの力を借りる力を持った「トレーナー」になりきり、荒廃した世界を冒険します。

これはどういうゲーム?

ポケモンの力を己の身体に宿す人間、「トレーナー」となり、ダンジョンを攻略するTRPGです。
ただし、最後に待つのは財宝眠る部屋「ポケストップ」を開く権利を決める戦い。
皆で協力してダンジョンを巡り、ポケモンバトルを制して財宝をゲットするのだ!

世界観

西暦2xxx年、世界はグラゼルネと称される天変地異に呑み込まれた。
巨大火山の噴火と、それに伴うCDSが2段階上昇しそうなほどの地殻変動により、世界地図は書き換わった。
いまや地球は危険極まりないダンジョン。数少ない安全圏から出れば、あらゆる環境が人類の敵だ。
その人類は天災により大きく数を減らし、もはや滅亡は時間の問題かと思われた。

――――しかし、人類には最後の武器があった。
廃墟から発掘された謎のアイテム、「ゴープラス」。
素質ある者たちがこれを手にすれば、いかなる原理によってか、神話に語られる精霊「ポケモン」を呼び出し、その力を自在に使えることが判明したのだ。
「トレーナー」と呼ばれた素質あるものたちはその力で人々を救い、ダンジョンと化した地球を調べて歩いた。
そしてある日、一人のトレーナーが偉大な発見をする。
危険極まりないダンジョンの奥の奥。
ゴープラスを示すことでしか開かぬ扉の先に、開くものの願いを反映すると噂される宝物庫があることが判明した。
あらゆる傷を治す薬、どれだけ食べても減らない林檎、ちょっとこだわった鉢巻……。
「ポケストップ」と名付けられた宝物庫は、トレーナーたちをダンジョンへ向かわせた。

そして現在、数多くの悲劇を経て、トレーナーたちは団結した。
より確実にたどり着くため、複数で潜り。
分け前を決めるため、到達点で競い合う。
それのみを法として、トレーナーたちは迷宮へと挑む。
これは、人類をアップデートする者たちの物語である。

ゲーム中で使用する用語

セッション

このゲームの1回のプレイを指す言葉。

ゲームマスター

このゲームの進行役。「GM」と表記する。

プレイヤー

このゲームにおけるGM以外の参加者。「PL」と表記する。
後述の「トレーナー」の中の人を指すと考えてほしい。

トレーナー

謎の機械「ゴープラス」の力によりポケモンの力を己の身体に宿す人間。
PLはこのトレーナーとなって、このゲームをプレイすることになる。

ゴールデンルール

このTRPGをプレイするうえで、すべての参加者が必ず守るべきルールである。

ルール1.すべての最終決定権はGMに属する

GMは「ゲームマスター」の略であり、進行役であると同時に、このゲームにおけるあらゆる事象の決定権を有する。
ゲーム中に生じたトラブルや、このルールに明記されていないことがらについては、GMの下した決定に従うこと。
なお、PLは何か気になることや明らかな間違いがあった場合、それを指摘してよい。これは当然の権利だ。

ルール2.確定したことの巻き戻しは認めない

ゲーム進行中、何らかのミスや手違いなどにより、間違った処理をすることがある。
これに即座に気付いた場合、正しい処理を行うべきだ。
しかし、処理が終わったあと、別の状況で間違った処理をしていたことに気付いた場合、その間違いを遡って訂正するべきではない。
当然、ミスした者を責めるべきでもない。TRPGは厳密な処理をするのが目的ではないからだ。
それまでの間違いはそのままにして、GMとPLは正しい処理でプレイを続行すること。

ルール3.参加者全員が楽しくプレイできるように配慮すること

TRPGはゲームであり、楽しむことが目的である。
このゲームではPL同士が戦うシーンが必ず発生するが、この戦いに勝つことは最終的な目標ではない。
最終的な目標は「参加者全員が楽しい時間を過ごして終わること」である。
そうなるように、参加者がそれぞれ意識をして遊んでほしい。

トレーナー作成法

PLがこのゲームに参加するためのキャラクターがトレーナーだ。
トレーナーはゲームをプレイするのに必要ないくつかの要素で構成される。
その要素と、それらを決める方法を以下に記す。

パーティ

PLは「ポケットモンスター」シリーズで、指定されたルールのパーティを作成する。指定がない限りは最新作を使うのがよい。
その6匹があなたが力を借りることができるポケモンだ。

あなたはそのポケモンたちの覚えているわざを自分の持っている超能力のように使うことができる。
たとえば、「かえんほうしゃ」を覚えているポケモンがいればあなたは炎を発生させることができるだろう。
「バレットパンチ」ならあなたの拳は弾丸になり、「つのドリル」なら角を生やし、ドリルとして用いてもよい。
「じこさいせい」を使えば腕がもげようと大丈夫だし、「まもる」ならおそらく1ターン無敵になるだろう。
とにかく、わざのイメージに沿う範囲で好き放題やってくれ。

相棒

あなたはパーティの中から1匹「相棒」を選ぶことができる。
「相棒」のポケモンは力を貸してくれるだけじゃなく、いつでもポケモンとして呼び出すことが可能だ。
「常に相棒のモンスターボールを持っている」とイメージしてほしい。
呼び出したポケモンは、持っているわざを使うほか、とくせいや図鑑説明に載っているような力であなたを助けてくれるだろう。
もちろん、過酷な環境を相棒の背に乗って進む、なんてことも可能だ。
あなた自身では切り抜けられない困難も、相棒を呼び出せば解決可能かもしれない。

能力値

あなたは「ぶつり」「とくしゅ」「へんか」「あいぼう」の4つのステータスを持っている。
このうち「ぶつり」「とくしゅ」「へんか」に10、20,30の数値をひとつずつ選び、振り分けること。「あいぼう」は一律で25とする。
さらに、これらのステータスのうちひとつに10をフリーポイントとして加える。
以上で、あなたの能力値は決定される。

キャラクター名・外見

あなたの思う最高にカッコイイキャラクター名と外見を設定しよう。

その他設定

年齢や家族などの各種設定についても、あなたの思う最高にカッコイイ設定をつけよう。

ゲーム進行

このゲームは「セットアップフェイス」「アドベンチャーフェイズ」「バトルフェイズ」「エンドフェイズ」に分かれて進行する。

セットアップフェイズ

GM・PLが準備を行うフェイズである。

フレンドコードの交換

PLは、お互いのフレンドコードを交換しておくこと。

パーティ提出

全てのPLはレギュレーションに沿ったパーティの情報をGMに提出する。
提出するパーティの情報には、「ポケモンの種族名」と「持っているわざ」を必ず含むこと。
双方の同意があれば、QR化してURLで提出してもよいだろう。

相棒の設定

全てのPLはパーティのポケモンから1匹を選び、相棒として設定する。

トレーナーの決定

全てのPLはトレーナーのデータを設定する。

ポケモンの未行動化

全てのポケモンは未行動状態になる。

行動順の決定

全てのトレーナーの相棒ポケモンのS種族値を確認し、高い順に並べたものを「トレーナーの行動順」として決定する。
S種族値が同じポケモンがいる場合、合計種族値の高い方が行動順が高いものとする。

セッションの開始

GMはセッションの開始を宣言する。

アドベンチャーフェイズ

ポケストップに向かうまでの冒険を表すフェイズである。
トレーナーはポケモンたちの力を借りて過酷な試練に立ち向かっていくことになる。

シチュエーション・難易度の提示

GMは試練のシチュエーションと難易度を提示する。
シチュエーションは試練の状況であり、最大2つのタイプを持つ。
難易度は試練を突破するのがどれだけ難しいかを示し、数値で表される。

ex.「シチュエーションはほのお。一面炎が燃え盛っていて進めません。難易度は60です。」

クリティカル

シチュエーションによっては、特定の技やポケモンの行動が非常に有効なことがあるだろう。
このゲームでは、そのような技・行動を「クリティカル」と呼ぶ。また、そのような技・行動を使用した状況を「クリティカルしている」と呼ぶ。
GMはシチュエーションと難易度を提示する際、クリティカルを提示してよい。

ex.「『あまごい』『みずあそび』はクリティカルです。」

挑戦者の決定

まだ挑戦者になっていないトレーナーのうち、最も行動順が高いトレーナーは挑戦者になる。
挑戦者になったトレーナーは、判定を行う。

判定

挑戦者はパーティの中から未行動状態のポケモンを1匹選び、そのポケモンのわざをひとつ選ぶ。
そのわざの分類(ぶつり・とくしゅ・へんか)のステータスを判定に使用する。
ただし、相棒を選んだ場合は、「あいぼう」のステータスを使用してもよい。
その際は、相棒の特性や図鑑説明からできることを「タイプ:なし」のわざとして宣言してよい。

さらに、以下の順番で判定値を計算する。

  1. そのわざのタイプが選んだポケモンのタイプと一致しているなら、判定値に+10する。
    選んだわざのタイプの相性をシチュエーションのタイプと比べ、こちらが攻撃側として相性関係を確認する。
  2. その倍率に合わせて、ステータスの判定値を計算する。ただし、クリティカルしている場合は相性を1.0倍として計算してよい(要は不利な相性でも無視できる)。
  3. クリティカルしているなら、判定値を2倍にする。
  4. 経験チット(後述)を使用したなら、ひとつにつき判定値を+10する。

以上の結果、計算された判定値を難易度と比較し、難易度以上であれば判定成功となる。
難易度未満であった場合は、現在の挑戦者の行動順から始めて、PLに次に判定したいかを確認する。
「判定したい」と宣言したPLのトレーナーは同様に判定を行い、その結果を挑戦者の判定値に合計する。
その合計が難易度以上であれば判定成功となり、難易度未満であった場合は成功までさらに同様の手順を繰り返す。

そして、とても大事なことだが、判定の際には「何をしているのか」についてかっこよく説明すること。

ex.「バンギラスのわざ『いわなだれ』を使います。ぶつりのステータスは30、タイプ一致で+10、相性は2倍なので2倍して80です。
指をパチンと鳴らすと、虚空から岩が降ってきて、炎を押しつぶして消火してしまいます。」

経験チットの配布

判定に参加したトレーナーのPLは全員経験チットをひとつ受け取る。
さらに、GMとPLは判定に参加したトレーナーのうち、「演出がかっこよかった」と思うトレーナーをひとり選んでもよい。ただし、自分は選べない。
ひとり以上のGMかPLが選んだ場合、そのトレーナーのPLは経験チットを選ばれた人数分受け取る。
PLは「自分が持っている経験チット」の数と「このゲーム中にもらった経験チットの合計」を記録しておくこと。

※経験チットを渡すときは正直に、気前よくやること!!

行動済み状態にする

判定の際に選ばれたポケモンのうち、「相棒」でないポケモンは行動済み状態になる。

 

以上の処理を、全てのトレーナーが挑戦者になるまで繰り返す。これを「サイクル」と呼ぶ。
このサイクルの回数がGMの定めた回数(2~3がいい)に達した時点で、アドベンチャーフェイズは終了となる。
ただし、サイクルひとつが終了した時点で、「相棒」以外のポケモンがすべて行動済み状態になっているPLがいた場合、アドベンチャーフェイズはそこで終了する。

バトルフェイズ

いよいよポケストップの前に辿り着き、誰がその扉を開けるのかを決めるフェイズ。
これまでとは違い、複数のポケモンを呼び出して、トレーナーとしての実力を比べあう時である。

マッチングの決定

全てのPLは「自分がゲーム中に受け取った経験チットの合計」を申告する。
その合計が最も多いプレイヤーは、他のPLをひとり選び、対戦相手として指名する。
その後、そのPL同士で、「ポケットモンスターシリーズ」のソフトでGMに提出したパーティ同士での通信対戦を開始する。
最も多いプレイヤーが複数いる場合、行動済み状態のポケモンが多いほうが選ぶ。これも同じである場合、行動順の低い方が選ぶ。

その後、対戦を開始していない中で最も経験チット合計の多いプレイヤーが、同様に対戦相手を指名していく。
この過程を、対戦に参加していないプレイヤーが1人以下になるまで繰り返す。
この結果開始した対戦すべてを「1回戦」と呼ぶ。

対戦が終了したPLは、対戦結果をGMに報告する。
対戦に負けたPLのトレーナーは、対戦する権利を失う。
1回戦の対戦がすべて終了した時点で、対戦する権利を持つPLがふたり以上いる場合、ひとりになるまで同様の手順で2回戦以降を行う。
ただし、「対戦相手を指名した回数が他のいずれかのPLより少ない」PLがいる場合、経験チットの合計によらず優先的に対戦相手を選ばせること(複数いる場合は経験チットの合計を比べさせる)。

対戦する権利を持つPLがひとりになった時点で、バトルフェイズは終了する。

エンドフェイズ

セッションを終了するフェイズである。

ポケストップ内の描写

ポケストップ内は様々な宝物(ポケモン本編に出てくるアイテム)で溢れている。
せっかくなのでその描写をしておこう。トレーナーが欲しいアイテムがあれば容赦なく転がしてしまおう。
また、PLからの希望があれば、アイテムを持ち帰った先の歓迎などを描写するのも良い。

セッションの終了

GMはセッションの終了を宣言する。

成長点の配布

PLは得た経験チット÷3の成長点を得る。
さらに、バトルフェイズで対戦に勝利した回数に等しい成長点を得る。

トレーナーの成長

PLは成長点を消費することで、トレーナーのステータスをその値だけ成長させることができる。
使用しなかった成長点は持ち越され、次回以降で成長するときに使用してよい。

実際やるとどうなのよ?(すぐにリプレイを読みたい方はここをどうぞ)

……ということでルールを長々と書いてきましたが、これを読み続けるよりも実際のプレイを見ていただいた方がわかりやすいと思います。

では、実際のプレイの様子をどうぞ。

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この記事を書いた人

フローライトです。「壊そうと思えば瞬く間に壊せる」と豪語する米津玄師に怯えながら日々を送っています。

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