※本記事は第9世代にトリプルバトルが無いという事実を受け止められず、悲しみのあまり正気を失ってしまったトリプル勢が書いた「もし第9世代にトリプルがあったら」という妄想構築記事になります。ご了承の上で本文をお読み頂ければ幸いです。
まえがき
記事をご覧いただきありがとうございます、RALOです。
2022年11月18日、全トリプル勢待望の新作、ポケットモンスタースカーレット・バイオレットが発売されましたね。
実に6年ぶりとなるトリプルバトルのランクバトルとなったわけですが、この度ありがたいことに最終1位をとることができました。
これからのトリプルバトルの発展と、第10世代でもトリプルバトルが続くように、今回構築記事をあげさせていただきました。
今までトリプルバトルをやったことがないという方も、この記事をきっかけにトリプルバトルを始めてくださると嬉しいです。
構築経緯
ご存知の通りランクバトルシリーズ1は12月2日からの開催となり、それ以前においては、有志により通信対戦を利用し、「6650 0000」のパスワードを用いた疑似ランダム対戦が行われていました。
しかしながら、開催前日の12月1日にルールが発表され、唐突に準伝説・パラドックスのポケモンが使えないことが判明しました。
そのため、上記のランダム対戦環境で猛威を振るっていた、ハバタクカミ+イーユイ+コータス(カミイーユイコータス)やパオジアン+カイリュー+ドドゲザン+キリキザン(パオジカイリューゲザンキザン)などの並びを軸とした構築が使えないということになりました。
とはいえ6⇨9世代となったことで複数のポケモンが追加され、強力なポケモンが多く実装されました。
例えば、味方殴りでエースとなれるセキタンザンやコノヨザル、汎用性の高いサポーターであるオーロンゲやイエッサン♀、特性きょうせいや技さいはいなどによりギミック適性が高いトリプル勢垂涎のおもちゃヤレユータンなどが挙げられます。
その中でも9世代で追加されたサーフゴーとヘイラッシャ&シャリタツは瞬く間に環境を席巻しました。
ともにシングル、ダブルでも猛威を振るうポケモンですがトリプルでは別格の強さを誇っています。
特に寿司コンビはダブルでは実現のためにシャリタツを犠牲にする必要性がある、「強化されたヘイラッシャの隣にポケモンを並べる」ことを簡単に行うことができます。
そこで、シャリタツ&ヘイラッシャを中心として構築を組むことに決定。
ヘイラッシャを使う上で最大の障壁となるヤミカラスに強く、さらにパルデアでは貴重なじこあんじ使いを探したところ我らが神、ニンフィア様にたどり着き、採用。
残りの3体は壁によって味方を強化できるオーロンゲ、ヘイラッシャの苦手とするマスカーニャに強く、ちょうはつでヤミカラスやモロバレルを止めることができるアーマーガア、後述の方法で相手のヘイラッシャを対策するマスカーニャを採用して6体が決定。
パーティ個別解説
ヘイラッシャ
テラスタイプ:じめん
性格:いじっぱり
努力値:AS252 D4
実数値:225-167-135-x-86-87
言わずと知れた現環境の覇者。環境後半には天敵のヤミカラスが減ったことにより、より動きやすくなりました。
特性はミラーで最低限不利にならないようにてんねん。
テラスタイプはマスカーニャのトリックフラワーなどの対策に草半減のテラスタイプも考えました。
しかしながら、追い風を絡めてマスカーニャを突破できる点、アーマーガアによってマスカーニャを強く牽制でき、ニンフィアもマスカーニャに強い点、範囲打点の火力を上げられる点を考えてじめんを採用。
テラスタル時のタイプ一致のじしんは抜群ならありとあらゆるサーフゴーを確定1発、マスカーニャを半減でも確定2発にできるので無理して草技を受ける必要性は低いと判断しました。
まもるとみがわりは後述するニンフィアがじこあんじを打てる盤面を増やせるよう、場持ちを良くするために採用。
まさしくテラレイドバトルといいう感じの圧倒的な戦闘力を見せてくれました。
また、今回は採用しませんでしたが、いっちょうあがりはニトロチャージやグロウパンチと異なり守られても外れても無効化されても能力が上げられるので、ちゃんと相手に打っていいのがいいところです。
ガルーラのように守る読みで味方をグロウパンチで殴ってAを上げる必要はないです。
合体時のムーブの仕様について
ご存知の方もいるかと思いますが、トリプルバトルでは端のポケモンがムーブを使うことが可能で、真ん中の位置に移動することで攻撃対象の変更など様々なことが可能になります。
しかしながら、ヘイラッシャが合体している時はムーブが使えず、ムーブによってシャリタツと隣接しても合体しないというムーブに嫌われたポケモンである点には注意が必要です。
そのため、ヘイラッシャは中央に出し、両橋のどちらかをシャリタツに交換して合体する動きが基本です。
シャリタツ(そったすがた)
テラスタイプ:みず
性格:ひかえめ
努力値:CS252 D4
実数値:143-x-80-189-116-134
なぜかパルデア地方で禁止級(ミライドン)と600族(サザンドラ)の次に特攻が高いドラゴンタイプ。
対角の相手にも当たる波動技のりゅうのはどうや範囲攻撃技のだくりゅうをC種族値120かつタイプ一致で打つことができる最強のポケモン。
技構成と努力値振りには特にいうことはないです。挑発が欲しいと感じるかもしれませんが挑発を打ちたいときは大抵ヘイラッシャの口の中にいるのでこれでいいと思います。
ヘイラッシャのサポートから範囲エース、対角攻撃にこごえるかぜによるS操作までこなし、ドラゴンポケモントップクラスと言われるその頭脳を遺憾なく発揮していました。七賢人は見習え。
ニンフィア
テラスタイプ:みず
性格:ひかえめ
努力値:H164 B20 C188 D4 S132
実数値:191-x-88-169-151-97
[調整意図]
H:16n-1
BD:あまり
C:ダブルダメージハイパーボイスでH振り輝石ヤミカラスを確定1発
S:二段階上昇で最速マスカーニャ抜き
色々考えて調整してみた子。クリアチャームではなくおんみつマントなのはねこだまし意識。
ちなみにおんみつマントでもクリアチャームでもクリアスモッグは防げません。なんでやねん。
とはいえ神は神。フェアリースキンの補正が1.3倍から1.2倍に下方修正され、なぜかなくなったせいれいプレートなど弱体化しかされてないのに、この強さは本当に規格外。
技はハイパーボイスとみきりに加えて、採用理由の1つであるじこあんじは確定。残りの1枠はテラスタルした後も単体攻撃のフェアリー技を打ちたかったので、テラバーストではなくムーンフォースを採用。
そもそもじこあんじなんて決まるのかって話ですが、ヘイラッシャのような単体で強力なエースは集中砲火を受けやすく、常時このゆびとまれみたいなものなのでけっこう決まります。
オーロンゲ
テラスタイプ:あく
性格:しんちょう
努力値:HD252 B4
実数値:202-140-86-x-139-80
普通の壁張りオーロンゲ。
6世代から9世代にかけて、じょおうのいげん、ビビッドボディ、テイルアーマーといった先制技無効特性にサイコフィールドの登場といたずらごころは相対的に弱体化していますがそれでも強いです。
かわらわりやレイジングブル、サイコファングなどといった壁破壊技も基本1構築に1体持っていることがほとんどなので、2回目3回目の壁展開から詰めていくことも可能。
アーマーガア
テラスタイプ:ひこう
性格:ようき
努力値:H172 A76 B4 D4 S252
実数値:195-117-126-x-106-130
おいかぜで相手のおいかぜに対して切り返す他、ブレイブバードでの対角攻撃とマスカーニャの処理、ちょうはつでモロバレルを完封、アイアンヘッドでニンフィアの処理とひるみでのワンチャンなど、何かと器用なことをできるポケモン。
個人的にはヘイラッシャと最も横の相性のいいポケモンだと思っています。
努力値はどっかで見かけた調整をパクったもの。Aにあまり回していませんがそれでもH振りニンフィアをアイアンヘッド2発orアイアンヘッド+ブレイブバードで確定、H振りコノヨザルをひこうテラスタルブレイブバードで高乱数1発(81.2%)程度の火力があります。
耐久も陽気へイラッシャのA2段階上昇ウェーブタックルを確定で耐える程度にあります。
同じ振り方で意地っ張りにすることでひこうテラスタルブレイブバードでH振りコノヨザルを確定1発、アイアンヘッドで控えめHBニンフィアを確定2発にできますが、陽気にすることでこご風込みでマスカーニャを抜けるようになったり追い風込みで雨カジリガメの上を取れたりするので、この調整で良かったと思います。
マスカーニャ
テラスタイプ:くさ
性格:ようき
努力値:AS252 B4
実数値:151-162-91-90-90-192
最速+2ヘイラッシャの上からトリックフラワー…ではなくなやみのタネを打つ変な猫。
トリックフラワーは飛行や鋼、竜のテラスタルに対して対策にならないので並びで処理するためになやみのタネを採用。
なやみのタネを入れることでこちらの天然ヘイラッシャやじこあんじ後のニンフィアを一方的に通します。
なやみのタネは味方に使うことで相手の催眠対策にもなります。
ニンフィアとヘイラッシャのために入れたかふんだんご含めて相手よりも味方を殴っていることのが多かった気がする。ねこだましとかすてゼリフは覚えないのに変な技ばっか覚えるマスカーニャが悪いよ。
基本選出
対追い風
先発:ニンフィア ヘイラッシャ アーマーガア
ニンフィアとアーマーガアで相手のヤミカラスをどちらの端にいても封じる(ニンフィアのムーンフォースorアーマーガアのちょうはつ)。その後どちらかをシャリタツに交換してへイラッシャを展開し柔軟に対応。
戻ってきたヤミカラスに対してくろいきりを打たれるのはある程度割り切って動くと吉。ぶっちゃけ能力下がってもヘイラッシャはけっこう強いです。
対トリル
先発:ニンフィア ヘイラッシャ オーロンゲ
壁展開を装いつつオーロンゲ即下げ&じこあんじ。
ぶっちゃけニンフィアのじこあんじが通りさえすればトリパは蹂躙できるのでトリル対策はそこまで重要ではないです。
対壁構築
先発:アーマーガア ヘイラッシャ オーロンゲ
挑発か猫騙しで両壁を貼らせず、ニンフィアかヘイラッシャを通す。マスカーニャもトリックフラワーで壁を貫通して攻撃できます。
対ヘイラッシャミラー
先発:マスカーニャ ヘイラッシャ オーロンゲ
壁を貼りつつなやみのタネでアドバンテージを取りに行く。
カラミンゴに関しては普通にてんねんヘイラッシャで勝てるので大きな脅威にはなりません。じこあんじ後のニンフィアでもワンパンですしトリックフラワーやブレイブバードもまあまあ通ります。
対マスカーニャ
基本的にはみがわりを残して対面するのが理想。結局マスカーニャは単体攻撃しかできないのでみがわりさえあればけっこうなんとかなります。
こちらのへイラッシャがじめんテラスタルなので相当きつい相手ではありますが、ほとんどのヘイラッシャが草半減テラスするようになってからはマスカーニャ自体の数が相当減ったのでランクマッチで勝率を稼ぐという意味ではそこまでの障壁にはなりませんでした。
また対角にマスカーニャを投げられる場合にはニンフィアでじこあんじを比較的安全に行えるので先に暗示をしてスカーフシャリタツとニンフィアの範囲攻撃で詰めていく方向になります。
一応対角にさえ行かなければ以下のような処理ルートがあります。以下はシャリタツ+ヘイラッシャ+1を想定。
- 横がアーマーガアの場合
→ガン有利です。ヘイラッシャを守らせて追い風を優先、手が空いたら対角にいてもブレイブバードで狙えます。マスカーニャ入りに対しては特に大事にするべきポケモンになります。 - 横がニンフィアの場合
→やや有利。基本的に相手はヘイラッシャへの警戒が強いのでまもる+じこあんじでニンフィアをエースにして通す方向で展開していく。S調整がいい味を出します。
終盤になるとネタが割れてきたのか決まらないこともありました。ニンフィアのテラスタイプはマスカーニャ意識+鋼半減のほのおでもよかったかも。 - 横がオーロンゲの場合
→やや不利。ソウルクラッシュで強引に突破。へんげんじざいに関しては相当辛いですがほとんどしんりょくだったのでなんとかなりました。
ねこだましが届けば止めつつヘイラッシャのじしんでオーロンゲを退場させつつ裏から他のポケモンで処理します。 - 横がマスカーニャの場合
→かふんだんごで無振りマスカーニャに対して50%の乱数1発なので、かふんだんご+ふいうちで押し込めます。トリックフラワーさえ撃たせなければそれでいいので割となんとかなります。
1人より2人。2人より3人。それがトリプルバトルなのです。
総括
多くのヘイラッシャ入り構築がヘイラッシャに特化する中この構築はニンフィアという強力なサブエースを揃えることで解決しています。
マスカーニャというアタッカーとサポーター、相手へのメタを兼ねられるポケモンを採用することでヘイラッシャ依存から脱却することができており非常に扱いやすい並びになっていると思います。
ここから先は構築とは関係のない話になりますが、私は昨年の2月ごろよりトリプルバトルを始めたいわゆる令和トリプル勢になります。
トリプルバトルにとっつきにくさを感じている方も多くいらっしゃるでしょうが決して新しく始めた人が全く勝てないゲームではなく、むしろフレッシュな発想の求められる場面も多いです。
是非これを機にトリプルバトルをはじめてみませんか?
トリプル村はいつでも門戸を開いています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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コメント
コメント一覧 (7件)
イエグレ使ってましたが、寿司屋開店させて大将になって寿司握ります
素人質問で恐縮ですが、板前寿司プリンの並びに対してあまりにも無力では無いですか?
スポットライトによる強制シャリタツ方向への誘導に対策がないように見えます
サブエースにニンフィアを添える発想がなく、ヘイラッシャ1人の負担が大きくなってしまっていたので参考にします。
SVではシングルとダブルしかやっていなかったんですが、確かにトリプルの寿司屋強いですね……
ギミック構築組みやすそうだし、トリプルバトル始めてみようかな?
対踊り子軸の立ち回りを教えていただきたいです
>匿名さん
>スポットライトによる強制シャリタツ方向への誘導に対策がないように見えます
HOME解禁後の考察と混ざってしまっていませんか?
この記事が書かれたS1時点では、パルデアにスポットライトを覚えるポケモンは存在しません。
SVトリプルの記事がほとんど無かったので助かりました。剣盾トリプルのダイマックス環境に慣れるのに苦労しましたが、SVトリプルのこの構築なら割とすぐに慣れそうです。