【シーズン1最終65位】エンニュンフビートダウン【ポケモンSV・ダブル】




目次

はじめに

こんにちは、昨年のWCSの記事以来となりますシャングリラです。

今回は自分がSVにおけるシーズン1のランクマッチにおいて最終65位を達成した、エンニュートとニンフィアを軸としたビートダウン構築について紹介させていただきます。

新作が発売して最初のシーズンであり手探りの状態で組んだ構築となっていますが、エンニュートというポケモンの強さについてお伝えできたらと思っていますので是非ご一読ください。

作成経緯

ポケモン対戦の舞台がガラルからパルデアに移り、これまでのダイマックスから新たにテラスタルというシステムが導入されました。

対戦中に一度だけ1体のポケモンのタイプを変更させるテラスタルですが、目の前のポケモンが17タイプのいずれかにタイプ変更する可能性をケアする必要があるのでシンプルに大変で困ります。

ダイマックスはあくまでHPが倍増することにより実質的なダメージの変化は2倍→等倍でしたが、テラスタルの場合は今まで抜群だったタイプに耐性を持つタイプに変化したときのダメージ軽減率が高いのが特徴的です。

例えば、フェアリータイプのニンフィアが水タイプにテラスタルすると鋼技のダメージが2倍→½倍になり、弱点周りの軽減倍率は2倍弱点が実質等倍になっていたダイマックスのそれを上回ります。

いきなり想定していたダメージが1/4に抑えられるだけではなく有利不利の関係まで逆転させられうる為、今までよりも“安全策”を取り続けるのが難しくなったように感じました。

このような背景を踏まえ、どうにかして相手のテラスタルに振り回されず安定して勝てる戦術は無いかと模索していました。

そんな折、QSさんと話していると「ねこだましみずテラスするみがわりニンフィアが強い」と教えてもらい、確かにみがわりによって行動保障を付与することで相手のテラスタルを見てから動く、所謂後出しじゃんけん的な動きは強そうだと感じました。

テラスタルの難しい点として、抜群周りでは大きな倍率の変化を生むが打たれる技のタイプによってはテラスタルしても何も変わらない場合がある点があります。

ガブリアスのアイアンヘッドをケアしてみずテラスしたのに、じしんを打たれたからテラスタルする意味が無かった」という場面が分かりやすい例ですが、この場合は単にそのターンのテラスタルを透かされる以上に、それ以降相手がこちらのテラスタルをケアする必要が無くなる点が大きなディスアドバンテージとなります。

相手の動きを取り敢えず見れるねこだまし+みがわりの動きはこのリスクを回避しやすくなるという点においても優秀だと考えました。

不利な相手と対面してもテラスタルを急がなくてもよく、最悪こちらのテラスタルが透かされたとしてもみがわりが残せればアドバンテージを稼げる点も立ち回りを楽にしてくれました。

また、元から優秀なタイプと耐久値を持つニンフィアは相手のテラスタルによる役割破壊の対象になりやすく、ハイパーボイスによる制圧力を十全に発揮できなくなりがちだったのもあり、外付けで行動保障を付与する戦い方が噛み合っているように思います。

構築の軸は決まったので次にニンフィアの相方となるねこだまし役を探していきます。

構築の基本選出としてニンフィアと組む以上、対応範囲を確保する為にもフェアリー打点で手が出ない鋼タイプを殴れることが求められました。

パルデアに居るねこだまし使いの中でも条件に合致するのはハリテヤマ、ドクロッグ、パーモット、エンニュートあたりですが、環境において最も多い鋼タイプがゴーストタイプを複合しているサーフゴーの為格闘タイプでは不安が残った為、炎タイプであるエンニュートを選択しました。

オーバーヒートを使える為瞬間火力は十分であり、ねこだまし以外にも後述するアシットボムやアンコール等の小技を備えており想像以上に活躍してくれました。

ここまでの2体だとテラスタルを切らない限りグレンアルマを始めとする炎タイプを触れない&相手のじしんが通っていると感じた為、ドラゴン耐性と浮遊によりテラスタルの有無に関係なく地面技を透かせて悪打点のあるサザンドラを採用。

4体目と5体目には、ここまで3体とも特殊かつ構築内にS操作が存在していない為先制技であるしんそくを使える物理のスイーパーとしてカイリューと、終盤になるにつれて数を増やしたバンギルガンを対策するために岩に耐性を持ち威嚇で物理ポケモンの弱体化が見込めるウォーター種のパルデアケンタロスを採用しました。

最後の1体ですが、最初は相手のイッカネズミ―コノヨザルを対策するためにゴツゴツメットを持ったモロバレルやウルガモスを使っていましたが、ぼうじんゴーグルを持ったイッカネズミが現れたことで前述した2体では対策枠とは言い難くなってしまいました。

そこでいかりのこなでふくろだたきを吸うのではなく、元々ネズミの上を取っているエンニュートの攻撃と合わせて行動を許さず倒す方針に転換したのですが、既に紙耐久のエンニュートが襷を持っており、構築にS操作も存在していない以上マスカーニャのような高速エースを更に採用するのは躊躇われました。

そこで襷が無くとも特性で行動保障があり、鋼を1/4で受けられるため耐性的にサーフゴー相手にも戦えると主張できて、火力も信頼できるスカーフジバコイルを最終日に採用し構築の6体を決定しました。

そのジバコイルがドンピシャにハマり、20勝5敗の超ハイペースで上記の順位まで駆け上がれたので変更は正解でした。

パーティ詳細解説

ニンフィア

性格:ひかえめ
努力値:180-0-36-236-4-52
実数値:193-66-90-176-151-87

HB:A162マスカーニャの鉢巻トリックフラワーを耐え(82.9~97.9%)
  A200ガブリアスのテラ地珠地震耐え(83.4~99.4%)
HD:C177サザンドラの眼鏡テラ鋼ラスターカノン耐え(81.8~97.4%)
C:11n
S:ミラー意識の52振り(準速ヘイラッシャと同速)


構築の軸であり、小っちゃい(2XS個体)けど大きい声で叫びまくるニンフィアです。

ほぼ最小個体なので隣にカイリューやサザンドラが並ぶと影に隠れて見えなくなります。

命中安定且つ通りの良いフェアリーの範囲打点であるハイパーボイスをメインウェポンにみがわりを絡めて場に居座りながら相手を削るPTの主砲です。

裏にイッカネズミが居ない限りは積極的に身代わりを選択し、次ターン以降も動かせる状況を維持することを意識していました。

テラスタイプですが、鋼に耐性があることは前提としてより攻めを意識するなら鋼に抜群を突いて返り討ちにできるほのお、受けを重視するなら鋼に加えて草、飛行、フェアリー、毒に耐性を持つはがね等が候補に上がりますが、今回はその中間択として攻め受けどちらも優秀なみずタイプを選択しています。

炎/鋼と比べると抜群を取れる/半減で受けられる範囲は狭いものの、フェアリーと綺麗に補完を成し等倍で戦える相手の多さを評価した為であり、役割を限定したカウンター的な強さではなく幅広い相手に腰を据えて戦える強さの方がニンフィアに求めれられているこの構築においてはみずテラスタルがマッチしていたと感じます。

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エンニュート

性格:おくびょう
努力値:0-0-0-252-4-252
実数値:143-64-80-163-81-185

C:H194-D112サーフゴーをオバヒで1発(111.3~130.9%)
 H217-D111コノヨザルにオバヒが半分(49.7~58.5%)

ニンフィアの隣に並ぶ猫騙し役のはずでしたが、単なるサポーターの枠に収まらない程の活躍を見せてくれた本構築におけるMVPです。

先述しましたがエンニュートは以下の3つの動きを現環境で高速帯にあたるS種族値118から行えるのが非常に強力でした。

  1. オーバーヒートによる瞬間火力
  2. アシットボムによる味方の火力補助
  3. ねこだましとアンコールによる行動妨害

まずオーバーヒートですが、C実数値163からの一致130打点はサポーターとしては十分すぎる火力であり、耐久に厚いサーフゴーでもワンパン可能、等倍の相手でも半分近く削れます

エンニュートが一発限定ですが相手を強打できるため、隣のポケモン(大体ニンフィア)が殴れなくとも相手を攻撃して試合を動かすことが可能であり、ニンフィアの負担を大きく減らしてくれていました。

次にアシットボムは相手を攻撃しながら特防を2段階下げる技で、ニンフィアを始めとする特殊アタッカーとめちゃくちゃ相性が良い技となっています。

「ハイボは痛いけど1発は耐えるから上から2回殴って倒そう」みたいに考えてる相手の想定を崩し、襷も潰しながら初ターンから機能停止級の大打撃を与えられる点が非常に強力でした。

更に、これまで述べた攻撃面のサポート以外にねこだましとアンコールと言う搦め手を使えるのがここまでエンニュートを高評価している理由となっています。オーバーヒートを撃った後居座ったままでも置物にならないのがこのエンニュートの偉い点ですね。

おんみつマントやゴーストテラスタルにより過去世代と比べ信用度は落ちましたが、相手を怯ませて味方のポケモンが動く隙を作るねこだましの圧力は健在であり、安全策として猫を透かす為に守るを選択する相手も少なくありません。

その甘えを咎めるのがアンコールであり、まもるや積み技を使った相手を一瞬で置物にします。

積み技で縛った絶対に守れない相手にアシッドボムとハイパーボイスを選択するもよし、まもるで縛り危険度が無くなった相手を起点にみがわりを展開するもよしとやりたい放題であり、実際アンコールから相手を崩し勝利を拾った試合も少なくありません。

イッカネズミや合体した寿司も上回る素早さから多彩な技を操り、常に腐らず相手を翻弄するエンニュートは紛れもなく最終2桁順位達成の1番の立役者でした。

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サザンドラ

性格:おくびょう
努力値:92-0-4-252-4-156
実数値:179-×-111-177-111-151

HBD:余り(10n-1)
C:ぶっぱ
S:最速サーフゴー抜き

範囲技による制圧力が強みであるニンフィアとは別、高火力単体打点による突破力が強みとなっているポケモンです。

打ち分けをするために眼鏡ではなくいのちのたまを採用。スカーフ以外のサーフゴーの上を取るために臆病だったりと火力を若干甘えていますがそれでも流星群の威力は十分であり、ニンフィアが削った相手をちゃんと沈めてくれました(偶に外すけど)。

ねっぷうと合わせて攻撃性能を強化するほのおテラスタルサザンドラも居ましたが、S操作が無いこの構築ではサザンドラが本来抜群を取られるフェアリーやドラゴンに対し耐性を持ち、テラスタルの一手で有利不利関係を逆転させられる点を重要視してはがねテラスタルとなっています。

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カイリュー

性格:いじっぱり
努力値:196-252-4-0-4-52
実数値:191-204-116-×-121-107

A:ぶっぱ
HD:C177サザンドラの眼鏡流星群耐え(83.7~99.4%)
S:無振りロトム抜き

サザンドラと並ぶ終盤のスイーパー役です。威嚇持ちが環境に少なく、出番も試合終盤なので耐久力重視のマルチスケイルで採用しています。

本当は鉢巻による超火力のしんそくでの詰めを任せたかったのですが、総大将を特性に持つドドゲザンと終盤にかち合う事が多くしんそくで拘ることに不安を感じた為、技の打ち分けが出来てマルチスケイルとの相性が良く、火力補強が可能なじゃくてんほけんでの採用となっています。

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パルデアケンタロス(ウォーター種)

性格:いじっぱり
努力値:228-236-4-0-4-36
実数値:179-176-126-×-91-125

A:11n
S:最速バンギラス抜き

バンギルガンを始めとする物理ポケモンを対策するための威嚇枠です。

格闘と合わせて水を複合しているタイプが非常に優秀で、ニンフィアにテラスタルを切らずとも水打点が構築内に存在していることで立ち回りの幅が広がりました。

ただ優秀な物理耐久とは対照的に特殊方面はペラいのでそこは注意が必要です

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ジバコイル

性格:おくびょう
努力値:12-0-4-252-4-236
実数値:147-×-136-182-111-121

S:スカーフ込みで最速イッカネズミ抜き

最後に構築に入ってきたけど大活躍を見せつけてくれたポケモンです。

早いジバコイルの使用感は非常によく、初手からエンニュートと並べてアシットボム+ボルトチェンジの集中で数的有利を取る動きと終盤に出て来て10まんボルトでスイープする動きどちらも強力でした。

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選出

基本選出

初手:エンニュート&ニンフィア
後発: 相手の面子を見て刺さっている2体を選出

一番機会の多い選出です。構築コンセプト通りエンニュンフで荒らした後、後ろの2体で締めることを目標に動きます

対イッカネズミコノヨザル

初手: エンニュート&ジバコイル
後発: ニンフィア&サザンドラ

相手のイッカネズミの出落ちを狙った選出です。

相手のPTにサーフゴーがいるのならエンニュートは相手の裏にも役割を持ちうるのでCダウンを避けアシットボムを、居ないならHDに降った耐久イッカネズミもケアしてオーバーヒートを、ジバコイルはボルトチェンジを選択します。守られたとしたらアンコールで縛って仕切り直しましょう。

対寿司(シャリタツヘイラッシャ)

初手:ニンフィア&カイリューorジバコイル
後発:エンニュート&サザンドラ

エンニュートが寿司対策の鍵なので大事に扱う為に裏に控えます。

取り敢えず前の2体で相手を削りながら寿司屋が開店したらエンニュートを死に出し、まずは猫騙しを選択し隣にニンフィアかサザンドラが並ぶ盤面を作ります(ニンフィアが既に場に居るなら身代わり)。

その後アシットボム+まもる→アシットボム+攻撃でヘイラッシャを落とします。サザンは鋼テラスタルで、ニンフィアは身代わりが残っているので動けるはずです。猫警戒で守られたら素直にアンコールで嵌めます。

対バンギルガン(砂パ)

初手:ケンタロス&ニンフィア
後発:相手に合わせて選択

ケンタロスでバンギルガンの2体を弱体化してから試合を始めます。寿司と組んでいるバンギルガンなら裏にエンニュートを控えさせます。

最後に

エンニュートやスカーフジバコイル等初見殺し気味な要素が含まれていることもあり、相手に不自由な戦いを強いながらこちらのペースで試合を進められので非常に対戦していて楽しい構築でした。

一番人口が多い新作が発売して最初のシーズンに最終二桁を達成できたのは個人的に嬉しく思っています。

是非このPTを使いエンニュートの理不尽な性能を相手に押し付けて頂けたらと思います、ここまでお読みいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

シャングリラです。幸せだって叫びたい。

コメント

コメント一覧 (1件)

  • 最速サーフゴーが実数値149、準速サザンドラが実数値150なので、S無補正でも上を取れるのでは…?

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