はじめに
敬意を、旅人よ。りおです。
皆さん今日もポケモンの孵化に勤しんでおられますか?
あまり知られていないことかと思いますが、このポケモンというゲームにはタマゴを孵してポケモンを集めること以外に、集めたポケモンを使って世界中のプレイヤーと戦わせることが出来るミニゲームが用意されています。
前回ルミナスメイズの森で色違いモルペコを孵化することに成功したので、このモルペコと一緒にミニゲームを遊びたいと思い、構築を考えてみました。
モルペコについて
冗談は置いておき、真面目な解説に移っていきます。
モルペコについては解説しておきたいことが多いので事前に特性や技の仕様周りについてお話しておきます。
どれも自分で調べた範囲での知識ですので多少の漏れがあるかとは思いますが、ご了承下さい。
はらぺこスイッチ
- 戦闘開始時はまんぷくもよう。その後ターンごとにはらぺこもよう→まんぷくもよう→はらぺこもよう・・・とループしていく。
- 交代で出した場合はそのターンの終了時にはらぺこもようへと移行する。
- もようによって変化するのはオーラぐるまのタイプのみ。種族値が変わったり、モルペコ自身のタイプが変わったりはしない。
- はらぺこスイッチに対してはトレースやスキルスワップ等の「モルペコ以外のポケモンの特性がはらぺこスイッチになってしまう」特性や技は無効。いえきやミイラなどの「モルペコ単体の特性を消したり変化させたりする」特性や技は有効。
- 特性が消されたり変えられたりした場合、その時点でのもようを維持し続ける。
- もりののろいやみずびたし等のタイプを追加したり変えたりする技を受けていても、もようが変化するのと同時に消える。(ギルガルドのバトルスイッチと同じ)
オーラぐるま
- 基本性能は威力110命中100の物理技で、確定で素早さを一段階アップさせる追加効果付きという破格の性能。
- 最大の特徴は「モルペコのもようによって技タイプが変化する」という点。まんぷく時は電気タイプ、はらぺこ時は悪タイプ。
- はらぺこスイッチが消されたりした場合でもオーラぐるまはモルペコの現時点でのもように依存して、しっかり技タイプは変化する。
- モルペコ以外のポケモンが何らかの手段でこの技を使おうとしても失敗する。
- へんしんした場合はオーラぐるまを使うことができる。もようはへんしんを使用した時点でのモルペコのもようが参照され、変化はしない。
- はらぺこもようにへんしんしたポケモンの技選択時は表示がでんきタイプになっているが、実際はしっかりあくタイプに変化している。(バグ?)
- ダイマックス中でもしっかり技タイプは変化し、まんぷく時はダイサンダー、はらぺこ時はダイアークになる。
すてゼリフ
モルペコ専用技ではないですが、覚えておくべき仕様が多い技なので解説。
- 対象の攻撃か特攻のどちらか片方をこの技によって”変動”させた時にのみ交代可能。よってあまのじゃく相手に使っても交代可能。
- かいりきバサミには通る。しろいけむりやクリアボディ、最低値まで能力が下がっている(orあまのじゃくであれば上がっている)相手に対しては能力を変動させられない為、失敗扱いとなり味方へ交代することが出来ない(味方のポケモンに撃つ場合も同様)。
- 交代することが出来ない=こちらに控えがいない場合はただの攻撃と特攻を下げる補助技として使うことができる。
- 補助技なので当然マジックミラーで反射される。その場合すてゼリフの対象にしたポケモンが引っ込む。(マジックミラーを持つブリムオンに対してすてゼリフを使用した場合、ブリムオンが交代する。)
- 「音技」であり、相手のみがわりを貫通可能。
すてゼリフに関してはちゅーいさんが検証してくれました。感謝。
パーティ作成経緯
【モルペコを活躍させる(鋼の意思)】をテーマに構築をスタートしました。
モルペコのスペックを見てみると低種族値と、デメリットとしての側面の方が強い特性と引き換えに、破格の性能を持った攻撃技のオーラぐるまに加え、さきおくりやすてゼリフといった優秀な補助技、そしてダイマックスの登場で信頼度は低くなってしまったものの依然として強力な技であるねこだましと、優秀な技が揃っています。
となると運用方法としては広範囲にダメージを取ることができるオーラぐるまワンウェポンと補助技で固めたサポートメインの運用が丸そうです。
こういったサポートポケモンを使う場合、組みあわせるポケモンには通常のポケモンよりも圧倒的に高いパワーを出す手段を持っていることが求められます。(極端な例としてエルフーンをサポート役としたふくろだたきパーティがあります)
ウェポンが強力ながらも不安定なオーラぐるまである為、選出時に明確な遂行対象を決めることが難しいという部分も、このような構築の形にしていく理由の一つになりますね。
今回組み合わせるのはダイマックスウォーグル+ローブシンのコンビです。
ローブシンは特性で強化された高威力のドレインパンチをメインウェポンとすることで、役割対象を少ないリソースで倒すことができるポケモンであるため、他のポケモンに比べ高いバリューを出しやすいです。
ドレインパンチの性質上、火力上昇の恩恵は通常のポケモンよりも圧倒的に高く、ウォーグルのダイジェット、ダイナックル、追い風での強化を受けることができたローブシンはまさに怪物。
加えてウォーグルは特性の負けん気を持っているため、苦手な威嚇へのカウンター要素も自然に獲得できます。
このコンビを通すためのサポート役としてすてゼリフを搭載したモルペコを採用する、という形で構築を組み上げました。
パーティ
個別解説
モルペコ
性格:ようき
努力値:0-252-4-0-0-252
実数値:133-147-79-*-78-163
選出率八割超えの名実ともにこの構築の主役です。
初手で選出してオーラぐるまで荒らしていくか、すてゼリフで後発に繋いでウォーグルのダイ技のバフをかけていくのが役割です。
猫騙しはダイマックスのリスクを負いやすい初手ではほぼ打ちませんが、エルフーン等の明らかに猫騙しが通る相手や、ダイマックスをしないと確信できる相手(もしくは、されてしまっても問題無いと判断した相手)には打つことがあります。対戦数を重ねてゲームを理解してくると初手で打つ機会も増えてきたと思います。
オーラぐるまの火力は思った以上にあって、無振りのトゲキッス程度までは高乱数で倒すことができます。下手にモルペコを放置してくる相手には素早さを上げながらめちゃくちゃに荒らし回ったりする。
基本の動きを支える3つの技に加えて、余った4つ目の技は使用機会が非情に少なく、最初期は先送り、次に挑発を試しましたが、一度も使用機会がありませんでした。
現在は殴れる範囲を広げるという目的と、壁構築への対策を兼ねることができるかわらわりを採用し、これに変えてからはたまに使うようになりました。
他の候補も電磁波やバークアウト等、色々な選択肢がります。流行によって入れ替えるべき枠になるかもしれませんね。
本当はほっぺを擦りたいですが何故か覚えません。電気マスコット枠なのに・・・
持ち物は行動保証の気合の襷。超低耐久と、オーラぐるまを考えるとAS振りの気合の襷持ち以外の型にまともな運用は難しいと思います。
ウォーグル
性格:ようき
努力値:0-252-4-0-0-252
実数値:175-175-96-*-95-145
8世代で一番評価を上げたポケモンなのではないでしょうか?
最強格のダイ技であるダイジェットとダイナックルを有しており、今作においては威嚇に対してだけでなく、デバフ系のダイ技へのカウンターとなる特性まけんきを持ちます。
モルペコからのサポートを受けながらダイ技を打って殴りながらの味方強化が役割となります。
技に関しては最強技ダイジェットとダイナックル用の2つに、ウォッシュロトムが面倒な構築なので一致等倍打点として打てるからげんき。
そして守りたい場面がダイマックス中にしか無いので、ダイウォールに変化する技の中で最も強いと思った追い風を採用。初手で追い風起動のムーブは滅多になく、解除後の最後っ屁として打つ使い方が殆どです。
持ち物にはソクノの実。先程述べたようにウォッシュロトムが面倒なのと、戦術の中心となるポケモンなので選出機会を増やしたい、ダイマックスしてしっかりと3ターン動ける可能性を高めたい、といった目的があります。
ローブシン
性格:いじっぱり
努力値:212-76-4-0-164-52
実数値:207-187-116-*-106-72
努力値調整
A一段回ダウンのドレインパンチで無振りドリュウズを一発
陽気ドラパルトの命の珠ドラゴンクロー二発耐え
控えめドラパルトの拘り眼鏡りゅうせいぐん耐え
ダイジェット一回で4振りFCロトム抜き
ダイジェット一回+追い風で最速ドラパルト抜き
ウォーグルからのバフを受けてから、ドレインパンチとマッハパンチで制圧していくこの構築の切り札ポジションとなるポケモンです。
HP吸収技の性質上、特にダイナックルによるバフの恩恵は凄まじく、まさに一騎当千の活躍をすることも少なくないです。
ローブシンの強さの根幹となるドレインパンチとマッハパンチは基本として、サブウェポンには数の多いドラパルト、トゲキッス、エルフーン辺りに刺していけるれいとうパンチ。
持ち物にはHP減少等のリスク無くドレマッパを強化できる黒帯。
配分は味方のダイ技によるバフを意識した8世代ならではの配分となっていますが、綺麗に機能した対戦があったかというと怪しいところはあります。もう少し火力は耐久を伸ばす選択肢もありますね。
選出段階でこのポケモンが刺さっているなと感じる相手は非情に多かったです。MVP回数は間違いなく一位。
ニンフィア
性格:ひかえめ
努力値:164-0-0-132-0-212
実数値:191-76-85-160-150-108
努力値調整
ハイパーボイスで砂嵐中のH振りバンギラスを高乱数二発
ハイパーボイス二発+命の珠反動でH振りブリムオンを高乱数二発
4振りFCロトム抜き
おいかぜ下で最速ドラパルト抜き
広範囲を殴れる特殊アタッカーという位置づけで採用。ハイパーボイスを連打して相手のパーティをガンガン削っていきます。
追い風やダイジェットを使うことを意識した素早さよりの配分になっています。追い風(orダイジェット2回)でスカーフウオノラゴンを抜ける素早さをラインは必須と考えて、少し上を見ると最速ドラパルトが居たので、このラインまで伸ばしました。
取りこぼしを拾える電光石火はめちゃくちゃ便利で、特に中途半端に残ってしまったドラパルトなんかもスマートに倒せるのは強かったです。
ギャラドス
性格:ようき
努力値:100-148-4-0-4-252
実数値:183-164-100-*-121-146
努力値調整
たきのぼりでB4振りドリュウズを一発
ウォーグルの動きを威嚇でサポートしつつ殴れるポケモンとしての採用です。
モルペコのすてゼリフから繋ぐとAを二段階落とすことも可能で、有利な展開を作ることも得意なポケモンですね。
第二のダイマックス候補でもあり、ウォーグルがどうしても厳しい場合はギャラドスのダイジェットで素早さサポートを行っていきます。ダイナックルが無いのが残念ですが、天候やフィールドを塗り替える選択肢を持っていることはウォーグルとの大きな差異です。
技構成はメインウェポンの滝登りに、ダイジェット用の飛び跳ねる、今作で習得した攻撃範囲の相性が抜群なパワーウィップ、そして範囲技で詰めに便利な上にギルガルドを触らずに殴れる地震。地震の枠は噛み砕くも候補だと思います。
配分に関しては、相手のウォーグルを見ても積極的に出していきたいので最速を確定として、ある程度の耐久も欲しいので最低限の火力ラインを確保して、残りを耐久へ。
とつげきチョッキを装備することで攻撃範囲と行動回数、サイクル回数を確保。天候系のパーティや特殊等倍火力の押し付けにもガンガン切り込んでいきます。
シャンデラ
性格:おくびょう
努力値:188-0-4-60-4-252
実数値:159-*-111-173-111-145
努力値調整
シャドーボールで無振りドラパルトを一発
ひかえめドラパルトのシャドーボール耐え
公開されたパメラさんの構築に採用されているシャンデラを見て、「このパーティにぴったりだ!」と感じたので同じ型で採用。
トリックルームパーティに対してはこのポケモン一匹でゲームが終わることも多いです。
パーティ構成が違うとはいえ、すでに有名になってしまっている型なので読まれてしまった場合の動きもしっかりと考えておく必要はあります。
シャドーボールと熱風で攻撃性能はほぼ完成されており、単体性能も十分。
対トリパに限らず、文句なしの活躍でした。
ふういんについて
ここ最近はあまり使われる技ではなかったので解説を入れておきます。
ふういんを使用したポケモンが覚えてる技を、相手は使うことが出来なくなる技です。
この効果はふういんを使用したポケモンが場に居る限り継続し、ふういんを受けたポケモンを一度戻して再び出しても、ふういんされた技が使用可能になったりはしない。(封印を使用したポケモンがフィールドに居る限り効果をかけ続けるようなイメージを持てばよい)
ダイマックスした場合でも元覚えていた技を参照してふういん効果は継続する模様。
選出
基本選出
先発:モルペコ ウォーグル
後発:ローブシン 何か
基本選出です。
モルペコからローブシンに繋いでウォーグルのダイ技のバフを受けて制圧していく動きを狙います。
対トリパ
先発:ニンフィア シャンデラ
後発:ギャラドス ローブシンorウォーグル
イエッサンブリムオンに対してはニンフィアハイパーボイス+シャンデラ封印から入ります。
これを読んでたまーーーにブリムオンが珠サイコキネシスをシャンデラに打ってくることがある(この配分のシャンデラはぴったり落ちてしまう)ので、ニンフィアはハイパーボイス二発と珠反動でブリムオンを倒すことができる火力を持たせることで保健とした。
読んでドサイドンから入ってくるパターンの場合はニンフィアをギャラドスに交代してシャンデラはダイホロウを打ち、AとBを削ぎに行きます。
まだされたことはありませんが、イエッサンドサイドンで来られると困ります。シャンデラをギャラドスに交代しつつ、ニンフィアのハイパーボイスで削りながらギャラドスにダイマックスを切っていくことになると思います。タブンネ。
勿論トリル封印が綺麗に通ればゲームエンド。
対バンドリ
先発:ギャラドス ウォーグル
後発:ローブシン 何か
初手バンドリを出されてウォーグル方向にドリュウズダイマックスからのダイロック、という動きが厳しいので、岩弱点二匹を並べてしまうことに目をつぶりつつギャラドスと一緒に初手に出します。
ギャラドスをローブシンにチェンジしつつ、ウォーグルはドリュウズ方向にダイナックルを打ち、両縛りを完成させる有利展開を狙います。
ウォーグルが入っているタイプのバンドリにも選出しやすいよう、ギャラドスを最速にしていることが活きます。
苦手な相手
バンバドロ
最もこの構築が苦手とするポケモンの一匹。
特殊アタッカーであるニンフィア、シャンデラの選出や、弱点を付けるギャラドスにダイマックスを切る等といった選択肢をなるべく取っていきたいです。
アーマーガア、ギルガルド
ローブシンで倒すことが出来ない鋼タイプもちょっと厳しい相手です。シャンデラをしっかりと選出しておきたい。
モルペコのオーラぐるまを弱点タイプで一回通すだけでも一気に楽にはなります。
ウォッシュロトム
こちらも少々面倒な相手です。
構築全体で殴り合えるポケモンが少ないわけではないので、うまく集中を通す等で素早く処理できると気持ちが楽になれますね。
総括
モルペコの国際孵化をしながら運用方法を考察していた時は周りにもネタポケ扱いされてしまっていましたが、構築が形になってみると思っていた500倍くらい強くて自分でも驚いた。
戦績としては僕が寄せ集めで職場体験として潜った段階から現在の形になるまでを含めて22勝6敗の成績でマスターボール級に到達。
立ち回りを教えてこの構築のレンタルパーティを使ってもらった僕の友人も23勝7敗でマスターボール級に到達しています。
ぶっちゃけここ数年全くポケモンなどしていなかった僕がこの成績でマスターボール級に到達できた理由としては、モルペコの分からん殺しによる部分が非情に大きかったと思います。
猫騙しを使えることすら知らないであろう選出やムーブをされることも多く、初手エルフウインディに猫騙しダイジェットをエルフーン方向に集中でゲームが終わった試合とかよくあった。みんながしっかりと知識を付ける時期になってくると賞味期限が切れてしまう部分はあるかもしれませんね。
ただ、それでも猫騙し、オーラぐるま、すてゼリフを3つを使ったモルペコの戦術はオンリーワンのものであり、今後もまた違う形で使ってみたいなと思います。
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寄稿におけるアレコレなどをご説明しておりますのでご覧ください。
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