上の画像は、「バスラオのみずびたしでテテフやレヒレをフランベにして料理するコケコ料理長と、店内BGMとしてソウルビートを奏でるバイトのジャラランガ君」のイラストです。
はじめに
お久しぶりの寄稿になります。麹屋(こうじや)です。
今回はインターネット大会“international challenge January”の使用構築の紹介です。
使用構築
二度見させる性能に優れている。
ジャラランガ軸構築を組んだ理由
今大会はWCS2018ルールに準拠し、JCS参加者選抜も兼ねた大会とのことで、ある程度レベルの高い大会になると予想し、完成度の高いPTが求められると感じました。
そこで、環境に食い込む一定の強さと実績があり、元々自分でも使ってみたかったということでジャラランガZ軸PTを組むことにしました。
構築のコンセプト紹介
一言で目標を言えば、「ジャラランガZ全能力上昇仁王立ちゲームエンド」。
皆さんご存知かとは思いますが、ブレイジングソウルビートは相手に当たって初めてその追加効果(全能力1段階上昇)が発揮されます。逆に言うとフェアリータイプや特性防音のポケモンを並べられて無効化されると意味がなく、そのためジャラランガZを無理やり通していくための盤面作りが必須になります。
既存のジャラランガZ軸構築の記事を色々と読んだ結果、このタイプの構築に必要なのは大体以下の要素かなと感じました。(上にあるほど重要、複数ほしい)
項目 | 例 | 採用したもの |
S操作手段 | おいかぜ、トリックルーム、こごえるかぜ等 | おいかぜ&エレキネット |
対フェアリー打点 | 特に対カプ・コケコ、レヒレ、テテフ | ドレインパンチ、火炎放射、みずびたし+眼鏡コケコ、いのちがけ、ギルガルド |
対鋼打点 | 特にメガメタグロス・ナットレイ・ギルガルド | 岩雪崩&エレキネット |
ねこだまし | メガガルーラ | メガガルーラ |
いかく | ランドロス | |
範囲打点(スケイルノイズ以外) | ねっぷう、いわなだれ等 | 眼鏡エレキネット |
ギルガルド | ギルガルド | ギルガルド |
トリル耐性 | ゴリラ、トリル返し要員、ちょうはつ等 | みずびたし+眼鏡コケコ、いのちがけ、フリーフォール |
ジャラランガZのサポートギミック | かげふみ等 | みずびたし+ソウルビートorフリーフォール+ソウルビート |
これらを駆使しつつ、全力でソウルビートを奏でていくのがコンセプトになります。更に、ジャラランガ自体にドレインパンチを採用し回復ソースを確保することで、ジャラランガ+αで詰めることを目的としています。
個別解説
バスラオ
持ち物:こだわりスカーフ
特性:てきおうりょく
性格:ようき
努力値:HS252A4
実数値:177-113-85-x-75-118
技:みずびたし/いのちがけ/アクアブレイク/もろはのずつき
20162017JCS3位の某黒い人によって、GWにアローラに持ち込まれた外来魚。

とかいってたらUSUMでアローラ図鑑に載ってしまい本当に生態系が変わってしまいました。
なぜバスラオが採用されたのかというと、以下の理由があります。
・ジャラランガストッパーとして有力なカプ系を、いのちがけで確定1発
バスラオのHP種族値は70、対してカプ系も全員HP種族値70。
更にバスラオはS種族値98とテテフより速く、スカーフコケコ以外上から処理できるポテンシャルを秘めています。
ついでにHP177以下のトリル起動役(ゴチルゼル、ツンデツンデ等)も吹き飛ばせます。
・フェアリータイプにみずびたしを撃つことでジャラランガZが通る
フェアリー2体並べて安心している相手に強引にソウルビートを叩き込めます。ついでに一致補正が消えたC182テテフのムンフォをD+1で耐えるようになります。
・みずびたし+眼鏡カプ・コケコが優秀なコンボとなる
後述のコケコとの相性の良さ。みずびたし+眼鏡エレキ10万ボルトがどの程度の火力かと言うと、HD特化ヤレユータンが80%~の高乱数1発。
トリル起動を阻止したり、重い相手を処理してジャラランガを動きやすくしたり。地面タイプにエレキネットを通して強引にS操作したりもできます。
特性は赤筋/青筋合わせるとすてみ/型破り/適応力/石頭の4つ。正直いのちがけとみずびたしがメインなのでどれでもいいですが、型破りはどうせミミッキュ確1にならないうえにスカーフがバレるので非推奨。というわけでアクアブレイクの火力を出すための適応力を選択しました。
ちなみに喰い断さんの記事では特殊型でしたが、一致火力とメガリザードンYに刺さるもろはのずつきが使えるということで物理型に。
INCでは一度も攻撃技を撃ちませんでしたがその前にWCSレートで試運転した時はヒードランやズガドーンを倒したりしたのであって損はないですね。
カプ・コケコ
持ち物:こだわりメガネ
特性:エレキメイカー
性格:おくびょう
努力値:CS252H4
実数値:146-x-105-147-95-200
技:10まんボルト/エレキネット/ボルトチェンジ/マジカルシャイン
昨年配信された黒いカプ・コケコ。性格がバレますが逆に言うと臆病=火力がないと勝手に踏んでこだわりメガネ持ちを読みづらくさせる可能性があるかもしれません。
持ち物、技構成、運用方法はAPP-DATE一員のパメラさんのブログのものをそのまま参考にしています。
対レヒレやリザYへの遂行、S操作に加えて、前述のバスラオと組み合わせることでかなり広い範囲に対応可能となり、非常に頼もしかったです。守りたい場面も多々あるもののメガネの火力や技構成が生きる場面も同じくらい多く、最低限仕事を果たしてくれればあとはジャラランガに任せられるので十分といったところ。
ジャラランガ
持ち物:ジャラランガZ
特性:ぼうおん
性格:てれや
努力値:H68B4C132D68S236
実数値:159-130-146-137-134-135
技:スケイルノイズ/かえんほうしゃ/ドレインパンチ/まもる
調整
H:16n-1
D:臆病リザYエアスラ確定耐え
S:+1で最速130族抜き
本構築のエースであるが、ブレイジングソウルビートを成立させるために全力で介護されるてれやなポケモン。
無補正ジャラランガといえば以前ざわさんの記事で紹介されましたが、インファイトは使用後BDが下がることから折角の全能力上昇と相性が悪いなあと思っていました。
そんな中で全能力上昇とドレインパンチの相性が抜群に良いことに着目し、結果どの能力にも下降補正をかけたくないということで無補正性格を選択しました。
ジャラランガはフラットなステータスのため両刀にする場合は性格補正をかけない方が実数値合計が上がりますからね。
CSにぶっぱしてもいいかなとは思いますが、素でも絶妙に攻撃を耐えられるHD68振りは悪くなかったです。
技はコンセプトのスケイルノイズとドレインパンチ、標的になりやすいのとS操作を安全に絡めたいのでまもるまで確定。
残り1枠はみがわりやどくづき等が候補でしたが、ギルガルドやモロバレル等への打点になるということで結局オーソドックスな火炎放射に。
使用感としては、ソウルビートさえ決まってしまえば普通に強いので性格の問題は感じませんでした。
むしろ回復ソースがあることで交代出しがそこまでリスクにならず、盤面的優位を築きやすかったのが高評価でした。
ドレインパンチ自体ガルーラやバンギラス、カビゴン、ガオガエン、ズルズキン等刺さる相手が多いので、相手がジャラランガを倒しきれず仁王立ちするシーンも多かったです。
カイリュー
持ち物:じゃくてんほけん
特性:マルチスケイル
性格:ようき
努力値:H52A252S204
実数値:173-186-115-x-120-138
技:いわなだれ/フリーフォール/しんそく/おいかぜ
調整
H:残り
S:準速85族抜き
おいかぜ要員&ギミック要員&弱保発動後には高火力打点要員となるポケモン。
例えば先述のパメラさんのブログでは、耐久と素早さの高さからおいかぜを通しやすく、威嚇と範囲打点を持つDS振りメガボーマンダを採用されていました。
別にこれをそのまま真似てもいいのですが、DS振りマンダはメガ枠にしてはかなりサポートに寄せたポケモンです。
そこでせっかくなら非メガ進化ポケモンで代用が効かないかと探したところ、マルチスケイルカイリューならほぼ確実に1発耐えられるじゃんという発想に至り採用しました。
技は採用理由のおいかぜ、威力が高く優秀な先制のしんそくまでは確定。龍技はスケイルノイズで足りると踏み、範囲打点&怯みが期待できるいわなだれを選択。
更に味方のジャラランガ抜き調整でフリーフォールを採用することにより、ソウルビートを無効化できない相手をフリフォで盤面に縛りつけ同時にジャラランガを交代出し、確実にソウルビートを当てるという芸当ができます。ついでにトリルを貼られたときのターン凌ぎにも使えたりしたので便利でした。
メガガルーラ
持ち物:ガルーラナイト
特性:きもったま→おやこあい
性格:いじっぱり
努力値: HA252S4
実数値:212-161-100-x-100-111→ 212-194-120-x-120-121
技:ねこだまし/おんがえし/まもる/ふいうち
おいかぜ役に非メガ進化ポケモンを使用したことで使用可能になった最強のねこだまし使い。
WCS2018ではグロウパンチが封印されたこともあり使用率もかなり下がりましたが、それでもいまだ高いポテンシャルを持っているポケモンだなあと感じています。
ジャラランガ構築においては猫+ジャラランガZの王道パターンと、猫+おいかぜ/エレキネットのS操作始動パターンが組めるためねこだましは必須レベルですが、メガガルーラはメガ進化前の特性きもったまでゴーストタイプ(特にミミッキュ)を止められるのが非常に心強い。
同じきもったまねこだましではメガミミロップもいますが、S操作を多用する構築であることと対レヒレ性能を鑑みてこちらを採用。
すてみタックルを遺伝させ忘れたので恩返しをメインに、格闘打点はジャラランガに全て任せると決めてふいうちとまもるを採用しました。
バスラオとのシナジーを考えると雷パンチでもよかったかもしれないですがこの辺はお好みでしょうかね。
実は筆者がHAガルーラを使ったのはこれが初めてなのですが、強すぎて驚愕しました。
なんか色々耐えるし威嚇1回くらいでは大した痛手にならないし、何よりサイクルできるねこだまし使いというのは非常に安心感がありました。
相手がガルーラを倒すのにZ技とかで全力を出してくるので結果的にジャラランガを止めづらくなるというのも強さだなあと感じましたね。
ギルガルド
持ち物:たべのこし
特性:バトルスイッチ
性格:ひかえめ
努力値:HC252
実数値:167-57-170-112-170-80
技:シャドーボール/かげうち/ラスターカノン/キングシールド
ギルガルド枠のギルガルド。弱点保険がカイリューにとられてるし襷ガルドは育成してないのでよくあるHC食べ残しガルドにしました。まあ普通に強い。
食べ残しのおかげで詰められた試合もあれば襷だったらよかったなという試合もあったのでどっちもどっちですね。
選出・立ち回り
一番楽なのはガルーラ+ジャラランガで猫ソウルビートだが、当然それが許されることはそうそうない。
だいたいはガルーラ+コケコorカイリューで猫+S操作、後発にジャラランガ+刺さってそうなのを選出。
テテフ入りやレヒレライボルト、トリル始動してきそうなPTはバスラオ+コケコで後発にジャラランガ+ガルーラorギルガルド。
ガルーラより早いねこだまし、特にペリルンパはカイリュー+コケコでおいかぜ+エレキネットを選び、とにかくS操作を通す。あと対エルテラ、エルゲンみたいなおいかぜを撃ちあう展開の時もこの選出。
戦績
international challenge January 30勝12敗
最高レート1728(41戦目時点) 42戦目で負けて最終1710くらい。
反省点・まとめ
最近のダブル環境の推移に無関心だったせいで、そこそこな数いるメガライボルト※入り構築や宿り木テッカグヤ入り構築に苦戦しがちでした。
あとクリアスモッグ持ちのトリトドンやモロバレルがいるのもびっくり。
※避雷針でコケコが動きづらい&S+1ジャラランガで抜けない&威嚇サイクルでガルーラの火力が落ちる)
これは結果論ですが、意外とこっちのジャラランガを見てジャラランガを出してくる相手が少なく、ジャラランガの特性は防音より防弾の方が効果的な試合の方が多かったかなと思いました。
構築の方向性自体に問題はなさそうなので、あとは純粋にプレイングスキルが足りないというところでしょうか。あとうちのコケコは同速に弱い。
それでもバスラオ、カイリューと普段なかなか見ないポケモンのポテンシャルを感じられたのは良かったですね。
あとドレインパンチジャラランガは結構活躍できたので使ってみてもらいたいですね(流行ると困りますけど、、、)。
それでは、JCS2018に向けて張り切っていきましょう!
QRレンタルチーム
https://3ds.pokemon-gl.com/rentalteam/usum/BT-FFC5-4DB5
QR登録に際しておんがえし→からげんきに変更
バトルビデオと動画
①vsテテフグロスアーゴヨン(ランドロスにいのちがけしたらテテフが落ちた回)
N6YG-WWWW-WWWF-SAM4
②vsガルーラ+いばるレヒレ(ドレパンジャラランガの良さが光る1戦)
X6KG-WWWW-WWWF-SALK
③vsゲンガーコケコ (フリーフォール+ジャラランガZが決まった試合だが、ガバ多め)
H9PG-WWWW-WWWF-SANX
④vsサマヨカビゴン (バスラオ+コケコがいい感じに働いた回。トリルを貼られてもなんとかなる。)
348G-WWWW-WWWF-SAK9
http://www.nicovideo.jp/watch/sm32674632
4戦目のみ喰い断が動画にして解説しています。
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