ポケモンには「個体値」「努力値」といった隠しパラメータが存在しますが、もうひとつ「種族値」と呼ばれる隠しパラメータが存在します。
種族値はポケモンの強さを決定する一番大きな要素であり、この種族値を理解する事でポケモンバトルで有利になったり、非効率な育て方をしたりすることが少なくなります。
本記事ではそんな種族値について解説します。是非参考にしてください。
種族値とは?
ポケモンは「レベル」「個体値」「性格」「努力値」が全く同じでも、異なる種族のポケモンを比べるとステータスが異なります。
例として同条件のハッサムとバンギラスのステータスを比較してみましょう。
ポケモン | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ |
---|---|---|---|---|---|---|
意地っ張り 個体値全て31 Lv50 HA振り | 177 | 200 | 120 | 67 | 100 | 85 |
意地っ張り 個体値全て31 Lv50 HA振り | 207 | 204 | 130 | 103 | 120 | 81 |
ステータスは種族値の高いバンギラスの圧勝
この種族の差によって決定されるステータスの事を種族値と言います。種族値はポケモンの種族としての強さを決定する要素であり、ステータスに与える影響が最も大きいパラメータです。
同じ隠しパラメータとして「個体値」「努力値」というのも存在しており、ファンの間では努力値も合わせたこれらの隠しパラメータを「3値」と呼ぶこともあります。(※非公式の俗称です)
個体値と努力値と異なる点として、個体値と努力値はプレイヤー自身である程度調整可能ですが、種族値はプレイヤーで変更する事の出来ない絶対的な数値です。
また、現実世界の動物でもリスがライオンに絶対勝てないのと同じように、種族値の低いポケモンが高いポケモン勝つのは基本的には難しく、種族値が低いポケモンを対戦で使う場合はそれなりの工夫が必要になります。
種族値はどのくらいあれば良い?
種族値は1つのステータスで80~90くらいが普通、100でそこそこ、120を超えると高いイメージになります。
例えばバンギラスの種族値は下記の通りです。素早さ以外は全体的に高水準だと言えるのが分かると思います。
ポケモン | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ |
---|---|---|---|---|---|---|
バンギラス | 100 | 134 | 110 | 95 | 100 | 61 |
基本的には種族値が高いポケモンが対戦でも強いのですが、素早さ種族値が極端に低いポケモンは「トリックルーム」をしている状態だと逆に素早く動くことが可能になるため、素早さ種族値が低い場合は逆にメリットとなり得る場合もあります。
ポケモンの種族値を調べる場合はポケモン徹底攻略さんのデータベースが便利です。
美しい種族値配分と無駄の多い種族値配分
上記でも触れたように、種族値は高いほど強いです。
ただし合計種族値が高いからと言って無条件で強い訳でもありませんし、反対に合計種族値が低くても強いポケモンも存在します。何故かというと、多くの場合「攻撃か特攻を捨てる」育て方になるからです。
バンギラスの例で言うと、攻撃と特攻では攻撃の方が高く、特殊な環境でもない限り「かみくだく」等の物理攻撃を主体にした育て方をした方が高い火力を出せます。
ポケモン | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ |
---|---|---|---|---|---|---|
バンギラス | 100 | 134 | 110 | 95 | 100 | 61 |
そして、全て物理技を使うのであれば、特攻95という数字は使われないので0と同じです。
このように多くの場合「攻撃か特攻のどちらかしか使わない」ため、中途半端にどちらも高いポケモンは「種族値の無駄遣い」と言われてしまう事があります。
また低い素早さ種族値のポケモンはトリックルーム下で早く動けるので、低い素早さ種族値で合計種族値を詐欺している強いポケモンも多いです。
種族値を踏まえたポケモンの育て方
ポケモンは基本的に種族値の高い能力を伸ばす育て方が合理的です。
例えばピカチュウは素早さがやや高く、他の種族値は非常に低いです。
ポケモン | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ |
---|---|---|---|---|---|---|
ピカチュウ | 35 | 55 | 40 | 50 | 50 | 90 |
撫でただけで〇ぬ
低い耐久面を補おうとHPや防御に振ったところで、耐えたい攻撃は殆ど耐える事ができませんので、あまり意味がありません。
ピカチュウは「でんきだま」というアイテムを持たせると攻撃と特攻が2倍になるということもあり、「攻撃と素早さ」or「特攻と素早さ」のどちらかに努力値を振り切った育て方が一番合理的です。
性格も攻撃or特攻or素早さが高くなる性格が好ましいでしょう。
努力値の振り方や努力値調整、性格についての解説は下記記事を参考にしてください。
種族値は暗記しておくと対戦で有利
全ポケモンの種族値を暗記しておけば対戦中でもダメージ計算ができるので有利です。
さらっととんでもない事言ってしまいましたが、膨大なデータ量になるので全てを暗記するのはポケモンマスターでもない限り無理でしょう。筆者自身も全て暗記はしていません。
おすすめとしては、まずはよく見るポケモンの素早さ種族値だけでも覚えておくと良いでしょう。対戦中に「相手より先に動くか、後に動くか」判断しやすいので覚えておくと勝率がぐっと上がります。
よくある質問クイズ
- 最も合計種族値の高いポケモンは何?
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通常状態だとアルセウス(合計種族値:720)
フォルムチェンジありだとウルトラネクロズマ(合計種族値:754)
メガシンカありだとメガミュウツーX/Y、メガレックウザ(合計種族値:780) - 最も合計種族値の低いポケモンは何?
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ヨワシ(たんどくのすがた)(合計種族値:175)
- 600族って何?
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カイリューやバンギラス、ボーマンダなど合計種族値が600になるポケモンの総称です。
伝説ポケモンを除くと600族が一番種族値の高いポケモンとなり、バトルでも活躍する場面が多いです。
- 130族って何?
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素早さ種族値が130のポケモンの総称です。最近は素早さがインフレし死語となりつつありますが、実戦でよく見る素早さの最も高いポケモンの素早さ種族値が130が多かったことから130族と呼ばれました。
(ミュウツー、サンダース、プテラ、クロバット等)
おわりに
種族値はポケモンの種族ごとに決められている隠しパラメータです。
個体値・努力値と違いプレイヤーで調整ができないので、プレイヤーが押さえておくことは
- 「各ポケモンの種族値を覚えると対戦で有利」
- 「高い種族値の能力を伸ばす方が合理的」
という事ぐらいでしょう。
全てのポケモンの種族値を覚えるのはかなり難しいので、まずはよく見るポケモンの素早さだけでも図鑑から確認しておきましょう。
参考になりましたら幸いです。
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