ポケモンなろう系小説を書いてみた




ポケモン短編小説「海辺のタンポポ、涙色の潮」

ここはパルデア地方の首都の広場です。

華やかなタイル装飾で有名なこの広場で、私はパルデア地方最強のトレーナーを決めるタイトルマッチに挑戦しています。

広場中央に現チャンピオンの最後の切り札であるマスカーニャと、私の相棒ポケモンであるウミディグダが対峙しているのでした。

「頼んだよ、マスカーニャ!トリックフ

「しおふき」

私がチャンピオンの言葉を遮って技を指示すると、ウミディグダの海綿体は尋常ならざる勢いで充血し、人間の肉眼では確認し難い高速の上下運動の後、テラスタルで強化された「しおふき」を発射しました。

しおふきは残り体力が多いほど威力が高くなる水タイプの大技です。私のウミディグダはここまでチャンピオンのポケモンのあらゆる攻撃を回避しているので、フルパワーの精力で液体を吹くことができるのでした。

「ドビュルルルルルルル!!! ドピュ」

液体を顔面に噴射されたマスカーニャは、水圧による強い衝撃で吹き飛ばされ、失神しました。

広場は一瞬の静寂の後、爆発的な喧噪に包まれました。波のように揺れる群衆の歓声が、中央に直立したウミディグダに注がれました。

「ウミディグダでチャンピオンのポケモンを全員ワンパン!?ありえない、何をしたんだ!?」

群衆の中から聞こえた声に対して、私はクールにこう答えました。

「何って・・・ちんぽこもんをレベル100まで育てただけですが?」

あわせて読みたい
【ポケモンSV金策】学校最強ちんぽこ大会【周回効率最悪】 【はじめに】 こんにちは、さやぶしんと申します。 最新作スカーレット・バイオレットにおける育成はお金が多く必要なため、現時点では学校最強大会の周回が重要となっ...

私の名前は珍宝院麗華ちんぽういんれいか。今しがたこのパルデア地方チャンピオンとなったウミディグダ使いのポケモントレーナーです。

私はもともとは、男性器の育成業により巨万の富を築いた珍宝院家の令嬢でした。

世の為政者というのは、権力の誇示のために大きな性器を求める傾向があります。珍宝院家はそのような時の権力者に陰茎訓練ちんトレを施し、巨大な男根を与えることで報酬を貰う、千年以上の伝統を持つ格式高いカントー地方の名家なのでした。

私は珍宝院に生まれた者として、巨大陰茎の育成に必要なあらゆる学問を修めるため、多忙な少女時代を過ごしてきました。そのため、ポケモンバトルに関してはたまにスマホロトムを通じて観戦する程度で、ウミディグダに出会うまではそれほど大きな関心を持っていませんでした。

15の誕生日、私はパルデア地方の東海岸の大都市近郊にある珍宝院の別荘に海外旅行に連れて行ってもらいました。名物料理のサンドイッチを食べながらバカンスを楽しんでいると、海岸に金色のペニスが勃起しているのが見えました。

「まあ、ちんぽぽ」

それは、色違いのウミディグダでした。

生命力に満ちた可憐な金色の身体は、まるで春の陽光に照らされたタンポポの花のようでした。

強い衝撃を受けました。「ペニスの商人」の家系に生まれた私は、幼少期より古今東西あらゆる人間の生殖器を研究してきましたが、あのようなまばゆい光に包まれた美しい陰茎的生命を見たのは初めてでした。

同時に、ウミディグダを世界一のポケモンに育て上げたいという欲求が湧き上がってきました。

この美しい金色のウミディグダが淫靡に液体を噴射し、ポケモンリーグで無双している姿を想像すると、血液が沸騰するほどの興奮と震えが全身を駆け巡りました。

「ポケモンバトルで、私と世界一を目指してみませんか?」

私はウミディグダに問いかけました。

私の提案を聞いたウミディグダは、可能な限り体を膨張させました。

文化にもよりますが、人間社会において一般的に頭を縦に振る仕草は「承諾」を表し、横に振る仕草は「拒否」を表します。同様に、人間が陰茎を膨張させる仕草は「性行為可」を表し、委縮させる仕草は「性行為不可」を表します。

ウミディグダは人間社会のことを理解しており、人間の陰茎の挙動を模倣して、体を膨張させることで「OK」の意思表示をして見せたー

私は、そのように解釈いたしました。

シガロコ色違い

私がゴールデンボール(※珍宝院製のモンスターボール)を差し出すと、ウミディグダは静かに中に吸い込まれていきました。

ウミディグダのトレーナーになったので、私もパルデアの別荘に引っ越すことにしました。ウミディグダにとって住み慣れた環境の方が育成に適していると考えたからです。

トレーナーになって間もなく、私はウミディグダの筋肉増強トレーニングを開始しました。

詳細は企業秘密なので残念ながらここに記載することはできませんが、珍宝院秘伝のサプリメントを摂取させ、特殊な訓練を行うことによってウミディグダのパワーと瞬発力を強化しました。

ウミディグダの水技は、出会った当初は「みずでっぽう」程度でしたが、パワーも液量も日ごとに増していき、最終的にはカイオーガ以上の超強力な「しおふき」を放てるようになりました。

ウミディグダや陰茎のトレーニングは1つの部位を集中的に鍛えることになるので、繊維を修復するために少々長めに休息日を設ける必要があります。

珍宝院家は、トレーニングの休息日に訓練者に瞑想を勧めています。

陰茎の巨大化には性欲も多彩な猥想の能力も必要ですが、常に冷静で高次の判断を行うためにはそれらをコントロールする事も覚えなくてはなりません。

「ギャラドスのような凶暴な性欲を、ミロカロスのような清らかな心で鎮めなさい」

と、珍宝院では教えています。

瞑想の結果、ウミディグダは海綿体がギンギンに充血した状態においても、凪のような穏やかな心持ちで行動できるようになりました。

また、身体や精神の鍛練だけでは不十分で、ウミディグダに一流の「武術」を教える必要があります。

ウミディグダは腕を持たないため、相手の攻撃をブロックすることができません。そのためウミディグダの防御はほぼ空間でかわすのみとなります。

相手との距離とポジション、つまり相手の攻撃の当たらない位置を正確に把握し、勃ち位置ちんポジを瞬時に移動させる技術の習得が必須です。

さらに、水技が効きにくい相手と戦うために近接格闘術も覚えなければなりません。

珍宝院家は、世界で最も優れたペニス剣術の勃人たつじん を雇っています。

ペニス剣術は、陰茎を鋼の刀剣のごとき強度まで硬化させ、巧みな足捌きで相手の懐に入り、武器を陰茎で払い落すことで相手を武装解除させるカントーの伝統武術です。

私は勃人にウミディグダの稽古をお願いしました。

勃人曰く、陰茎は強引に振るのではなく、自然な太刀筋となるように静かな心で振る事が重要なのだそうです。ウミディグダは、勃人が水のように流れるような美しい軌道で陰茎を振るう様子の一挙手一投足を観察し、倣習しました。

勃人のペニス剣術の中には習得困難な技もありましたが、丹念な稽古がそれを融かしていきました。その結果、ウミディグダの身体は鋭利な刀のように研ぎ澄まされていき、ザシアンの「きょじゅうざん」以上の切れ味を持つようになりました。

また、勃人は戦闘においてリズムを大切にしていました。陰茎は本来戦闘用の器官ではないので、刀や銃などの武器と比べると速さで劣ります。しかし、相手のリズム(攻撃のタイミング)を正確に測り、最高の効率で動くことで速さの差を補うことができるのだそうです。

勃人はリズム感を鍛えるために稽古の後、お月見山のピッピが指を振るように、月光の下で静かに陰茎をメトロノームのように振っていました。

ウミディグダは比較的素早いポケモンではありますが、ドラパルトのようなポケモンと比べると遅いです。しかし、勃人の指導の下でリズム感を磨き、さらにたくさんのポケモンバトルの動画を観て他のポケモンの戦い方を研究することで、洗練された動きで相手の攻撃に反応できるようになりました。

こうしてウミディグダは約3年間の私達との修行を経て、最強のポケモンへと成長。そして、満を持して私達はパルデア地方のジムチャレンジに挑戦しました。

修行を終えたウミディグダの強さはカイオーガとザシアンを同時に使用しているようなものだったので、あっという間に8つのポケモンジムを蹂躙してしまいました。

パルデアリーグに参戦した私達はそれほど苦戦することなく勝ち進み、ついにチャンピオンランクで最も強いトレーナーを倒しました。

「レイカのウミディグダっ・・・実りすぎっっ・・!」

前チャンピオンはポケモンバトルが大好きな方で、年齢が近く私と同じ名家のお嬢様だったこともあって、親交がありました。ウミディグダ一匹に惨敗したとは言え、彼女にとってもそれなりに心躍る試合になったようで、絶頂して泡を吹いていました。

新チャンピオンとなった私達はたくさんのインタビューに答え、パルデアの緋色の太陽が沈む頃に、ようやく広場のベンチに腰を下ろすことができました。

しばらくすると、大きな音と共に夜空に色彩豊かな花火が打ち上げられ、広場は私達を祝うお祭りの会場になりました。人々は陰茎型のサイリウムライトに油性ペンでウミディグダの眼と鼻を書き、股間につけて振っていました。花火とサイリウムライトの光は、人々の感動と興奮を表現するように街の夜景を彩っていました。

長いお祭りの夜を楽しんだ後、私達は別荘に戻り、疲労困憊した私はベッドに入って深い眠りへと沈んでいきました。

その夜、私は夢を見ました。出会った時の砂浜で、私はウミディグダと海を眺めていました。

夢特有の漠然とした思考で、私は次のような事を考えていました。

人々が効率的になるにつれて、弱いポケモンに注がれる人間の時間や関心、愛情などはますます希薄になりつつあります。

ウミディグダは、もともとは決して強いポケモンではありませんでした。ウミディグダを最強のポケモンへと育て上げるという夢は、無駄な試みに終わるかもしれないーそのような不安は常にありました。夢を家族に伝えた時も、非現実的な妄執だと最初は猛反対されたものです。

しかし、「無駄な時間を費やした分だけ、その相手に対する愛情や絆が深まる」と、カロス地方のとある作家は言いました。

3年という月日は、ウミディグダを私の最愛の存在へと変化させました。そしてウミディグダは長い間厳しい訓練に耐え、見事に最強のポケモンへと成長してくれました。

ウミディグダは、私にとってかけがえのない一輪のちんぽぽの花になったのです。

「ありがとう、私のともだちんぽぽ」

夢の中でウミディグダにお礼を伝えると、ちんぽぽの綿毛ちん毛 が風に乗って散っていくように、夢の世界も消散していきました。

チャンピオンになって数日がたち、休養を十分にとった私達はトレーニングを再開しました。

早朝トレーニングとマッサージの後、いつものように朝食をとりながらスマホロトムでニュースを観ました。

メディアは私達の話題で持ちきりでした。ウミディグダが前チャンピオンのマスカーニャの顔に「しおふき」を噴射して倒すシーンの動画の再生数はすでに大変な桁数を記録しています。

また、首都の名門アカデミーでは男児の間でウミディグダの「しおふき」の物真似が大流行しているのだそうです。「生徒たちが撒き散らした液体の掃除が大変です」と、アカデミーの校長が苦笑いを浮かべてテレビに映っていました。

「ふふ、すっかり子供たちのヒーローですね。では、ペニス剣術のお稽古に行きましょうか」

私がウミディグダにそう言うと、ウミディグダは機嫌よさそうに小さく勃ちました。

稽古場に入ると、勃人が天を衝くむき出しの陰茎を下半身に構えて、腕を組んで仁王立ちしていました。

「もうお前に教えることは何もない」

そう言うと勃人は、巻かれた黒い包帯のようなものを、陰茎を使ってウミディグダに投げました。

(骨盤底筋が異常に発達した勃人は、腕を使うより強くものを投げることができるので、日頃からこのように投げ渡しをしているのでした)

それは、勃人たつじんの帯でした。

その帯は、勃人が大切な試合の前にいつも陰茎に巻き付けて闘気を高めるのに使用していたもので、超一流のペニス剣客の証でもありました。数十年以上の年季を感じさせるその帯は、腐ったモーモーチーズとベトベトンの臭いをミックスさせたような、大変な悪臭を放っておりました。

勃人の帯をウミディグダの胴体に巻き付けると、ウミディグダは体を膨張させ、天に向かって「しおふき」を放ちました。

その時勢いよく打ち上げられたウミディグダの体液は、数々の強敵を打ち倒してきた”水技”だったのか、それとも感涙だったのか、ずっと一緒に過ごした私にも分からないのでした。

 

 

 

1 2




よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

6世代でよく対戦してました。マッギョやルチャブルが好きです。

コメント

コメント一覧 (5件)

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください