パーティ構築。
それはポケモン対戦でもっとも大事だといえる要素。
隠しステータスを理解しても、対戦の理論を覚えても、プレイングを覚えても、パーティが上手く回らないようではポケモンは中々楽しむことはできません。
勝てないパーティより、勝てたほうが楽しいというのはみなさん当たり前の話だと思います。
今日はみなさんが勝てるようになるかもしれないパーティ構築法を伝授します。
やりたいことを見つけよう!
パーティで大事なのはこの「やりたいこと」です。
勝てたほうが楽しいのは当たり前の話でも、自分が嫌な方法では楽しくないかもしれません。
もっとも重要なのは自分がやりたいことを見つけることです。
自分が好きなポケモンを活躍させるのか?
使ってみたい技を活躍させるのか?
オリジナルコンボを決めるのか?
はたまたとにかく勝ちを最優先にするのか?
やりたいことは人それぞれです。
自分が何をやりたいのかを見つけることから始めましょう。
「やりたいこと」が主役になれるのか確認しよう
やりたいことが主役ではないことだってありえます。
「例えば自分が好きなポケモンを活躍させたい!」というやりたいことがあるとします。
しかしポケモンバトルである以上、どうしても戦いが苦手なポケモンというのは存在します。
戦いが苦手なポケモンが自分の好きなポケモンであった場合、これは対戦で主役になるのは難しいと言わざるをえません。
でも戦いが苦手でも補助中心のサポート役としてなら活躍の可能性だってあります。
メジャーポケモンと呼ばれるような華々しい活躍は難しくとも、要所で締めるいぶし銀的な活躍こそが本領発揮ということだってあるのです。
実際に構築を組んでみよう!
ではパーティを実際に組んでみます。
今回は仮にやりたいこととして「カモネギを活躍させる!」を例に置きたいと思います。
カモネギといえば初代ではおしょうというニックネームで親しまれた無進化のポケモンです。
はっきりいって非常に種族値が低く、主役として活躍させるのは難しいポケモンといえます。
ルールを決める
こういう時に重要なのはルール設定です。
シングルバトルでは活躍できないけれど、ダブルバトルでは活躍できるといったことは往々にしてあります。
「せいしんりょく」や「まけんき」というダブル向けの特性を持つカモネギもそんなポケモンの1匹です。
カモネギを活躍させたいならばシングルよりもダブルバトルがおすすめです。
できることと必要なことを決める
やりたいこととできることは別物です。
やりたいことを認識したうえで、できることと折り合いをつけていきます。
まず大前提としてカモネギは主役として戦うのは非常に厳しいものがあります。
よってやれることはあくまでも脇役、補助役としての仕事です。
そこでカモネギの覚える技を確認しますと「おいかぜ」と「フェイント」というものがあることに気が付きます。
この2つを合わせて考えますとカモネギは「おいかぜ」で味方のすばやさをアップさせて「フェイント」で確実に攻撃を通すというある1つの流れが完成します。
これがカモネギにとって「できること」です
ではできることを確実にこなすために必要なことは何でしょうか?
カモネギは非常に種族値が低いということはお話ししました。
つまりこれがどういうことかといえば「耐久にあまり期待できない」ということです。
しかしやれることの流れを確実にこなすためには2回の行動が必要です。
カモネギが2回の行動を成立させるためのほうほうは大きく分けて2つ
- 努力値を全て耐久に回すことで相手の攻撃を耐える
- 「きあいいのタスキ」を持つことで相手の攻撃を1度だけ確実に耐える
どちらかを選択しなければやれることを遂行できません。
これができることをするために「必要なこと」です。
今回はカモネギがせっかく「おいかぜ」を使う前提で話を進めていますから、カモネギ本体もより恩恵を受けられるように「きあいのタスキ」を持つ方向性で考えます。
耐久力に努力値を割く必要がなくなったおかげで、素早さと攻撃方面に努力値を振ることができるようになります。
すると追い風を受けた時に素早さで上回る相手が増えて、相手に少しでも多くのダメージを与えることができます。
今回はこの「おいかぜ」を少しでも使う確率を上げるために素早さを上げる性格で、ひるみで行動できないこがなくなるように特性「せいしんりょく」のカモネギを使うことにします。
無理なことを把握しよう。
カモネギにはきあいのタスキを持たせ、「おいかぜ」と「フェイント」を使わせることまでは決まりました。
さて、ここからが次のステップです。カモネギにとって無理なことを考えます。
そのためにもここは一度まだ決まっていないカモネギの残り2つの技を決めてしまいましょう。
すでにやできることは決まっていてそれをするために必要なことも決定済みですから、ここは自由度が非常に高いです。
僕はもともとの耐久が低く、さらに耐久に努力値を振っていないき「あいのタスキ」持ちということを生かして「じたばた」という技を採用するところから考えてみます。
じたばたはHPが減っていれば最大威力200と爆発的な火力を発揮することができます。
しかし、逆にHPが減っていない状態ではほとんど威力がでません。
やはりそれだけでは不安ですからアンチシナジーではありますが単純に威力の高く、どんな場面でも信頼できるダメージソースとなる「ブレイブバード」を採用することにします。
今回は例ということで僕の選択のまま進行を続けますが、みなさんならどうするか、一緒に考えながら読んでみてください。
さて、ここで一度技を見返しましょう。
「おいかぜ」「フェイント」「ブレイブバード」「じたばた」
攻撃技がノーマルとひこうタイプしかありませんから岩タイプと鋼タイプを倒すことができません。
これがカモネギにとって無理なことです。
無理なことを補う。
これが重要なのはシングルバトルでもダブルバトルでも変わりません。
よって今回はこの2つのタイプを倒せて、且つ追い風と相性の良いポケモンを採用することでパーティを作っていきます。
第一候補は「メガカメックス」です。
威力の高い水タイプの範囲技であるしおふきで岩タイプを倒すことができ、鋼タイプの攻撃を半減に抑えることができます。
さらにHPが消耗しても特性:メガランチャーからのはどうだんで両方のタイプを倒すことが可能とカモネギの相性は非常に良好。
きあいのタスキを持っているとはいえ1ターン目から集中攻撃を受けてしまえばカモネギは倒れてしまいますから、それを防げるねこだましを習得するのが非常に大きな魅力です。
地味にメガカメックスにとって「無理なこと」の1つである草ポケモンの相手をカモネギができるのも評価を上げる要因となります。
第二候補となるのは「ヒードラン」です。
「ねっぷう」は岩タイプには半減ですが、鋼タイプの弱点を突くことができます。
さらに、ヒードランは炎鋼タイプであるため熱風を半減する岩タイプをラスターカノンで倒すことができます。
ねこだましを覚えないためメガカメックスにカモネギとの相性の良さでは一歩ゆずりますがメガシンカ枠を消費しないのが魅力です。
さて、ここで重要となるのはどちらのポケモンを採用するかです。
同時に採用するのもよいのですが、この2匹はともにドラゴンタイプやみずタイプのポケモンへの打点が不足します。
カモネギも決して火力があるわけではありませんから両方を採用するとなにもできずに負けてしまうことも考えられます。
よってカモネギが組むのはどちらか1匹が望ましいのですが……ここはお互いにできないことを補えて、カモネギのできることをサポートできるメガカメックスにしたいと思います。
2匹でできないことを補おう
2匹でできないことを考えると先ほど上げたドラゴンタイプの相手が問題です。
水タイプのポケモン相手にはダメージソースが不足するといってもメガカメックスのとくせいメガランチャーで強化された波動技があれば最低限戦えることを考えると問題点はやはりドラゴンとなります。
ドラゴンに相性がよく、水に手が出せるのが最適ですから、まずはこの条件を満たすタイプを探します。
氷・鋼タイプはドラゴンに相性が良いですが水が苦手ですので条件を満たすことができません。
しかしフェアリータイプならばドラゴンに相性がよく、且つ水タイプも得意ではありませんが苦手ともしていません。
2匹でできないことを補うのならフェアリータイプが条件に該当するようです!フェアリータイプのポケモンから3匹目を選ぶことにしましょう。
さらに条件を絞る
「おいかぜ」の効果は4ターンの間素早さを2倍にするというものです。
強力な効果ではありますが、硬化時間が非常に短いですから追い風のターンに相手を倒しきれると非常にうれしいところ。
それを考えると候補は「メガサーナイト」「メガチルタリス」「メガクチート」「ニンフィア」の4匹が候補としてあがります。
それぞれ火力のあるフェアリータイプという特徴があり、追い風中に相手を倒すことも可能です。
しかしメガカメックスというメガシンカポケモンを採用していていますからメガシンカポケモンは候補から外れ、カモネギを活躍させるときにほしい条件を満たすポケモンはニンフィアだけとなります。
4匹目でまとめよう
ダブルバトルというのは4匹で戦うゲームです。
シングルが最低限3匹いれば対戦ができるように、ダブルバトルは4匹いれば対戦ができます。
ここで重要なのはこの4匹で最低限戦える形を作ることです。
今の3匹でできないことは何でしょうか?
相性を考えてパーティを作ってきましたからできないことはあまりなさそうに思えます。
しかし、実はこの3匹には決定的な弱点があります。
それは、おいかぜを使うせいで素早さを逆転させる効果をもつトリックルームという技を軸にしたパーティに弱いということ。
つまりトリックルームと最低限戦えるポケモンをポケモンを4匹目に選ぶことが大事です。
トリックルームを相手できるということは基本的に素早さが低いことが求められます。
しかしこれは追い風パーティとどうしても相性が悪く様な傾向にありますが、これを軽減する効果を持つのが先制技です。
例えばファイアローは非常に素早さが高いポケモンですがはやてのつばさの効果でトリックルーム状態でも飛行技で先手を取りながら戦うことが可能です。
ハッサムやローブシンは素早さが遅く、トリックルーム相手には強いものの追い風パーティとの相性がよくないように見えてしまいます。
しかしこちらは先制技の存在で味方のおいかぜ状態に後れを取ることなく行動をすることが可能です。
今回は3匹目のニンフィアが鋼タイプに弱くメガカメックスの「はどうだん」でも対応できない鋼ゴーストタイプにギルガルドというポケモンが存在することに注目し、ギルガルドを倒すことができるファイアローを採用します。
これは特定のポケモンに注目した基準でファイアローにしましたが「追い風状態で強くトリックルームでも動けるポケモン」か、「トリックルーム状態で強く追い風状態でも動くことができるポケモン」などという別の基準で決めることがも可能です。
技を決めよう!
ここで1度整理します。
現在パーティとして決まっているのはまだまだ完成にはほど遠いですがこんな感じです。
カモネギ@気合いのタスキ
せいしんりょく/ようき/攻撃・素早さ振り
じたばた/ブレイブバード/おいかぜ/フェイント
メガカメックス@メガストーン
メガランチャー
しおふき/はどうだん/ねこだまし/
ニンフィア@?
ファイアロー@?
このメンバーは追い風を軸にしたパーティですからメガカメックスとニンフィア恩恵を受けるために素早さと、短いターンに勝利を確定させる必要があるので特攻に努力値を振るのが追い風パーティとして必要なことです。
できることを実現するために必要なことを重要視して技と努力値を決定してみましょう。
まずメガカメックスとニンフィアの性格は火力と素早さのどちらを重視するかにもよりますが「ひかえめ」か「おくびょう」のどちらかが望ましいです。
今回はカモネギの火力が低いという点を考慮し、火力を補強できるひかえめで採用します。
ニンフィアはドラゴンタイプに勝ち、水タイプにも負けないように採用したポケモンですから、この2匹が同時に出てきても相手にできるように範囲攻撃である「フェアリースキンハイパーボイス」を使うことにします。
しかしながらダブルバトルでは範囲攻撃である威力がやや下がってしまうという仕様があり、シングルバトルとは違いせいれいプレートかこだわりメガネを持たせて威力を補強する必要があります。
ファイアローはトリックルームに対応するために特性はやてのつばさで「ブレイブバード」が、そしてギルガルドを倒せるように「フレアドライブ」が技の中に必ず必要です。
努力値はこのファイアローの採用理由ともなった2つの技の威力を上げる攻撃振りが重要となりますが問題となるのは素早さ。
ブレイブバードは特性の効果で常に先手をとれますし、ファイアローの種族値126とギルガルドの種族値60を比較すると素早さ無振りと最速の場合でもファイアローが上回るので素早さは必要ありません。
ですが特殊技を採用する必要もありませんので、ここは耐久面を強化するためHPに努力値を振ってみましょう。
HPを伸ばす性格はないのでここはこうげきをのばし、使わないとくこうを下げるいじっぱりにします。
持ち物はトリックルームで相手を倒し、ギルガルドをフレアドライブで倒すという条件を満たすために命の玉です。
カモネギ@気合いのタスキ
せいしんりょく/ようき/攻撃・素早さ振り
じたばた/ブレイブバード/おいかぜ/フェイント
メガカメックス@メガストーン
メガランチャー/控えめ/特攻・素早さ振り
しおふき/はどうだん/ねこだまし/
ニンフィア@せいれいプレートor拘りメガネ
フェアリースキン/控えめ/特攻・素早さ振り
ハイパーボイス/
ファイアロー@いのちのたま
はやてのつばさ/いじっぱり/HP・攻撃振り
ブレイブバード/フレアドライブ
必要なことを押さえた結果パーティもかなりまとまってきました。
はっきり言いましょう。
この時点で大まかなパーティの枠組みというのは完成しました。
まだ決まっていないのはカモネギの特性、メガカメックスの技をあと1つ何にするかと、ニンフィアの持ち物と残る技3つ。ファイアローの技2つです。
決まっているものはパーティとして戦い、カモネギを追い風役として活躍させるためにすべて必要なことです。
逆に言えば残りはおまけ、カモネギを活躍させた上でなにがしたいかという話になります。
カモネギに何ができて、何ができないのかからこのパーティは始まりました。
一見カモネギというどうやって使えばいいかよくわからないポケモンでもこのように理由をもってパーティに採用することが可能です。
簡単にパーティを作るコツというのはこのように「できること」と「無理なこと」を明らかにしたうえで「必要なこと」だけをパーティ内に入れることです。
せっかくなんで最後まで作ってみましょう
ほとんど「簡単にパーティを作る方法」というのは紹介が終わってしまいましたが、せっかくですからきりのいいところまでカモネギのためのパーティを完成させたいとおもいます。
ここまではパーティを作る上で必要なことをだけをパーティに入れていました。
しかしここからは違います。
すでにパーティを作る上で必要なことはしっかりと入っていますから自分のオリジナリティをだすために自由なことができます。
意表を突く技構成を入れてみたり、補助技でテクニカルに戦ったりとここから先は自分の好みで変えられます。
当然ここでも「やりたいこと」が重要になりますので、みなさんもどうしたいか考えてみてほしいです。
今回は例として僕の「やりたいこと」を中心として考えます
パーティの完成度を上げよう!
僕のやりたいことは「追い風パーティとして完成度を上げたい」といもの。
このパーティはカモネギを主軸とした追い風パーティです
追い風状態でどれだけ行動できるかがそれを生かす鍵となります。
故に、僕はこのおいかぜ状態をさらに生かせるパーティにしたいです。
追い風の弱点は何かと考えてみると「せんせいわざ」が存在します。
せんせいわざは素早さに関係無く攻撃してきますから、非常に厄介です。
それの対策のためにファイアローの覚える「ファストガード」を採用します。
さらにファイアローも「おいかぜ」を覚えることができますから、カモネギの使った追い風の効果が切れた後にもう一度使うといったことができるかもしれません。
2度目の「おいかぜ」を使う時にはカメックスとニンフィアも消耗しているでしょう。
消耗していておいかぜの素早さアップがなければ2匹は素早さで負けて倒されてしまう可能性がありますから、そのターンをしのぐために「まもる」を覚えさせたいです。
ここでニンフィアがまもるを使うということは1つの技を使うしかない「こだわりメガネ」を持たせることができませんので アイテムもせいれいプレートで決定します。
追い風状態で怖いのは先制技だけではありません。
まひやねむりといった状態以上も点滴です。素早さが落ちたり、行動ができなくなれば力を存分に発揮できません。
そこで残るパーティ内で決まっていないのはニンフィアの技2つを使い、相手の補助技を反射することのできる「マジックコート」となってしまった状態異常を治すことのできる「いやしのすず」を使って対策をします。
パーティ完成!
カモネギ@気合いのタスキ
せいしんりょく/ようき/攻撃・素早さ振り
じたばた/ブレイブバード/おいかぜ/フェイント
メガカメックス@メガストーン
メガランチャー/控えめ/特攻・素早さ振り
しおふき/はどうだん/ねこだまし/まもる
ニンフィア@せいれいプレートor拘りメガネ
フェアリースキン/控えめ/特攻・素早さ振り
ハイパーボイス/マジックコート/いやしのすず/まもる
ファイアロー@いのちのたま
はやてのつばさ/いじっぱり/HP・攻撃振り
ブレイブバード/フレアドライブ/ファストガード/おいかぜ
最後のほうはやや駆け足気味になってしましたが、このようにパーティを作ることができます。
実際の対戦では6匹から4匹を選ぶことになりますが、最低限4匹いればダブルバトルを楽しむことが可能です。
残る2匹も同じように考えて、どの4匹で戦うかを意識しながら採用するかを同じように選んでいくことになります。
今回、僕はカモネギを活躍させて、追い風状態を生かしたい!というやりたいことのためにパーティを組みましたがいかがだったでしょうか?
「やりたいこと」のために「できること」と「無理なこと」を明らかにして「必要なこと」をする。
これだけでパーティを完成させることが可能です。
パーティの作成そのもにかかった時間は5分から10分ほど。
恐らく早いと感じた人も多いと思いますが、この方法で作りなれると誰でもこの速度でパーティを作ることが可能です。
終わりに
やりたいことは人それぞれ。
みなさんのやりたいことはなんですか?
もし必要なことがわからなかったりするのなら、僕たちも一緒に考えることができるかもしれません。
よかったらコメント欄で教えてくださいね!
コメント
コメント一覧 (1件)
ゾロアークで暴れたいのですが、どうパーティを組めばいいですか?