【サンムーン・ダブル】デデンジャーズ




ピカチュウよ、これがポケモンだ

目次

構築の経緯

デデンネが夢に出てきたところからスタート。

何かの啓示かと思い、デデンネを軸に構築を組んでみることにした。

デデンネについて

デデンネ

タイプ:でんき・フェアリー
種族値:67-58-57-81-67-101
特性:ほおぶくろ、ものひろい、プラス

素早さが高く、特攻がまあまあで、その他はパッチールみたいな数値。

頬袋オボンでの驚異的な回復力、ほっぺすりすりや怒りの前歯による補助、マジカルシャインを覚えないことなどで有名。

一部ではカルト的な人気を博すポケモンであり、アニメにおいてもXY編最終話後の特別編2話にピカチュウを差し置いて登場、あまつさえサンムーン編でも姿を確認されるなど、そのカリスマ性は圧倒的。

当然ながら、デデンネ入りの構築も数多く作られている。

今更新しいデデンネ構築を作ろうなどという試みは、困難を窮めた――

そんな時見つけたのがこちら。

Lv1デデンネ○○合戦である。

~Lv1デデンネ○○合戦とは~
なげつけるのみを覚えたlv1のデデンネ(S実数値7 特性:ものひろい)を使用してある特定のアイテムを投げつけあう【対戦ルール:なんでもあり】のマルチバトルのこと。
(中略)特に冬に実施されるゆきだまデデンネを用いた対戦であるlv1デデンネ雪合戦が有名(引用元:ちゅーと半端なジグリパフ

要するに、デデンネの特性「ものひろい」「なげつける」を利用した遊戯のことだ。

投げつけると言うと、シングル勢は電気玉ガブリアスとかいうポケモンの印象が強いだろう。
だが、ガブリアス○○合戦というのは聞いたことがない
デデンネには雪合戦など季節の風物詩を楽しむ文化があるが、ガブリアスという野蛮なポケモンにはそのような文化が存在しないということだ。

この時点でデデンネがガブリアスより優れていることがわかる。

ものひろいについて

ものひろいという特性について、戦闘時の効果があまり知られてなさそうなので説明しておくと、

ものひろい:相手の使った道具を拾ってくることがある。

とゲーム中のテキストには書かれている。

「相手」には味方も含まれており「ことがある」と書かれているが、場の誰かがアイテムを消費していてかつ自分が手ぶらだったら確実に拾ってくる。

この仕様を使って、投げつけたアイテムを拾っては投げ拾っては投げするのがデデンネ○○合戦というわけだ。

そして……このデデンネ○○合戦は実戦に応用できるかもしれない、と考えたところから今回の構築が始まる。

何を持たせるか

デデンネ○○合戦は、「ものひろい」と「なげつける」を使ったコンボ。

つまり、何を持たせるかが鍵を握ることになる。

ここで注目したのがこちらのアイテム。


おうじゃのしるし(左)するどいキバ(右)

これらのアイテムは、相手に投げつけると確定で怯ませることができる。

特性「ものひろい」のポケモン同士でこれらを投げつければ、相手を怯ませた後にキバと印を回収し、次のターン再び投げつけることが可能。
つまり、上手くハマればいわゆるところのずっとオレのターン状態になる。

そして、これがこの構築においてもっとも重要なこと。

デデンネは、特性「ものひろい」を持つポケモンの中で、2番目にSが高いのだ。

上から相手を怯ませる戦法を取る以上、当然速い方がいいに決まっている。

デデンネを採用する必然的な理由が生まれた決定的瞬間だった。

そうなると、デデンネの隣で投げつけるのはもちろん「ものひろい」と「なげつける」を両立できる1番速いポケモンになる。

誰かというと、

こいつ。
新ポケモンのナゲツケサルである。

やりたいこと

――バトルスポット レーティングバトル――

ちくしょう……ずっと使用率ランキング1位だった俺様が今じゃ……くそっ

こんな時は地震に限るぜ……おっ、いいとこにデデンネがw

ンネ?

お~いデデ、ちょっと地震させてくれよw

…………

サル、やるンネ。

ウホホーイwwwwwww(ナゲツケルー)

ガブッ!?

ガブリアスはひるんでうごけない!

ンネ~wどうしちゃったンネ?ww

て、てめぇ……! だが、ガブにも相棒がいるリアス!

ここはフシに任せるギバナ! ヘドロばく――

投げつけちゃうンネ~ww

ギバァッ!?

フシギバナはひるんでうごけない!

2体して動けないとは情けないンネw

ぐっ……デデンネの分際で……許さないリアス……次のターンで……!

ンネ~? 何か勘違いしているンネ?

何……?

お前に……次のターンなんて来ないンネ!!

エテボースは王者の印を拾ってきた!
デデンネは鋭いキバを拾ってきた!

!?

さ~て、これでまた投げつけられるンネ~w

あっ……そ、そんなギバナ……!?

か、勝てない……!

デ、デデンネ……ガブが悪かったリアス……許してほしリアス……

ンネ~? 最近デデ、耳が遠くなってしまったンネ~?

「様」が聞こえなかったンネ?

ぐっ……こ、この……! デ、デ……デデンネ……様……!

ンネ~ッネッネッネッwwwよく言えたンネwwwww

褒美にこれをあげるンネ!!

Asshole!!

デデンネ、ノーダメージでガブメガバナに完全勝利。

デデンネの配下を考える

デデンネがガブリアスより強いということは分かってもらえたと思う。

しかし、そうは言っても投げつけるはあまりに火力が低く、倒しきるにはターンがかかりすぎる。

ということで、王者デデンネの補助をする配下のポケモンを考えることに。

とりあえず投げつけ中にもスリップダメージを与えられる毒びし要員を入れることにした。


紙耐久でやることやったらすぐ死ぬ毒びしコンビ。
コケコなどが相手だと猿が上から投げつけられないのが難だが、スピアーならコケコも上からワンパンできる。
同じく苦手なメガマンダなんかもゲッコウガで圧力をかけられるのが強そう。


さらに、スカーフ命がけで速い相手を落としつつ速やかにデデンネ展開ができるルカリオを配下に加える。


なんか鋼がきつそうだったので、強そうなメガリザYを最後に添える。

完成。

パーティ


ピカチュウよ、これがポケモンだ。
デデンネを中心に組み上げられたパーティということで、構築名はデデンジャーズとした。

やることは前述通り。

デデンネとエテボースが、互いの投げた王者の印と鋭い牙を拾っては投げ拾っては投げする。

相手が投げた王者の印を拾いにいく様は、あたかも「俺こそが王者だ」と主張し合っているようにも見える。

今回構築のきっかけとなった「デデンネ○○合戦」に倣って構築名をつけるとすれば、さしずめ「デデンネ王取り合戦」といったところだろうか。


▲王権争いに巻き込まれて何も出来ない哀れなポケモン達。

個別解説

デデンネ


性格:ようき 特性:ものひろい 持ち物:おうじゃのしるし
努力値:AS252H4
実数値:143-110-77-78-87-168
技:まもる なげつける じゃれつく ほっぺすりすり
調整:ぶっぱ

今回の主役にしてエース。
王者の印を持ったキングデデンネでもある。またの名をデデ大王。

元は頬袋だったが、特性カプセルという名の超人血清を投与して物拾いへと変貌を遂げた(アベンジャーズ要素)

基本的にはメガリザやゲッコウガ、メガスピアーなど配下のポケモン達に場を整えてもらい、満を持して登場してから投げつけるで敵を殲滅する。

王者の印投げつけるの威力は30で、その火力指数は3300
Lv1ポリゴンZの適応力Z破壊光線の火力指数が3200なので、大体それと同じである(Lv1ポリゴンZのC実数値は8)

毎ターン怯み効果のついたZ破壊光線を撃てると考えるととんでもなく強い気がしてくるだろう。

あの無振りピカチュウを確定5発で落とすことが可能であり、エースとは何なのかを考え直すいい機会にもなった。

問題点としては、投げつけるのPPが最大16しかないこと。
それ以前の問題が多すぎる気もするが、そのへんには一度目をつぶっておくとする。
PPが16しかないせいで、いかにやりたい放題していても16ターン耐えられたら一転攻勢されてしまう。
16ターンかかる滅びの歌をしているかのようだった(滅ぶのはデデンネ)

余談ながら、H252メガフシギバナが投げつけるで乱数16発
ゲームフリークはデデンジャーズを想定してメガフシギバナとデデンネの数値を決定したのかもしれない。

また、別の問題点として、印と爪を投げまくってる最中に相手がオボンを食べるとデデンネが王権争いを放棄してオボンを拾いにいくというのがある。
デデンネとしての本能がそうさせてしまうのだろうか。

ただ、ここぞという場面でじゃれつくを外すことはなく、そのあたりは王者としての風格を見せつけていた。
ほっぺすりすりでミミッキュを怯ませた時は完全に王だった。

それはそれとしてゴースト耐性がないためガルドやミミッキュの影打ちで上から処理されることが多く、マッスグマだったらなあって思ったことが4回あった。

マッスグンジャーズにした方がいいかもしれない。

エテボース


性格:ようき 特性:ものひろい 持ち物:するどいキバ
努力値:AS252H4
実数値:151-152-86-58-86-183
技:まもる なげつける ねこだまし こうそくいどう
調整:ぶっぱ

事実上のナゲツケサル。
ホウエン地方からサトシについてきたにもかかわらずコンテストにドハマリしてヒカリの手持ちになった挙げ句ピンポン狂いになってバイバイするなど、昔からかなりミーハーなところがある。

今回デデンネから王者の座を奪おうとしているが、おおかたキングコングでも見てきたのだろう。
アベンジャーズ見ろ。

基本的には後続に選出し、デデンネより先に出てきて猫騙しや高速移動、守るなどをしつつ隣に倒れてもらってデデボースの並びを作る。

デデボースの並びになったら、後はひたすら投げて投げて投げまくる。

デデンネより速いポケモンに投げるのが基本だが、相手がどっちも遅ければ耐久が低い方を落としにいくのもアリ。
攻撃力がデデンネより高いため、無振りピカチュウも確定4発で落とすことができる。すごい火力だ。

守るか恩返しかは悩んだが、ギミック成立のためには守るがいいということで守る。

まともな攻撃技が投げつけるしかないため、デデンネが王権争いを放棄した瞬間攻撃手段を失ってしまう。

ゲッコウガ


性格:むじゃき 特性:へんげんじざい 持ち物:きあいのタスキ
努力値:AS252H4
実数値:140-147-87-123-72-191
技:ダストシュート れいとうビーム どくびし たたみがえし
調整:ぶっぱ

第6世代からやってきた忍者。
ORASでは幾度となくバトルタワーに挑み、200連勝を達成した。
そんな彼に与えられた第7世代最初の任務は――
5ターンかけないとピカチュウを倒せないポケモンを、全力でサポートすることだった。

どんな不本意な任務でもこなす忍者の鑑のようなポケモン。

対フェアリーと一致高火力を兼ね備えるメイン技としてダストシュート、浮いてるやつらへの打点としてれいとうビーム。
パーティのコンセプトでもある毒びしと、なんとなく入れてみた畳返し。

持ち物はパーティにZ持ちがいないこともあって当初ドクZにしていたが、スカーフやらコケコやら色々あってタスキに変えた。

さっさと落ちて欲しいポケモンにタスキというのも妙な話だが、最低限の仕事はこなせるようになったので正解だったと思う。

いずれにしても放置されづらいので、タスキがあってもすぐ落ちてくれた。
畳返しも要所要所で役立った。

デデンネより強かった。

スピアー

性格:ようき 特性:むしのしらせ→てきおうりょく 持ち物:スピアナイト
努力値:AS252H4
実数値:141-142-60-54-100-139
技:まもる どくづき とんぼがえり どくびし
調整:ぶっぱ

メガの仕様で強化されたハチ。

デデボースでつらそうな高速連中を分からせつつ毒びしをまくために採用。
火力と速さは申し分なく、強化されたと言われるに見合う活躍を見せてくれた。

紙耐久の権化のようなポケモンだが、このパーティにおいてはさっさと落ちてもらった方が助かるのでそのへんも噛み合っていた。

ただ、物理には薄い一方特殊耐久は意外とあるようで、コケコのエレキ雷を耐えたりしてびっくりした。

ゲッコウガにも言えることだが、基本的に殴ってる方が強いのでなかなか毒びしをまけないのがネック。

控えにデデンネがいなければ毒びしをまく必要もなくなり、その問題も解決するのだが……

ルカリオ


性格:ようき 特性:せいしんりょく 持ち物:こだわりスカーフ
努力値:HS252A4
実数値:177-131-90-110-90-156
技:いのちがけ インファイト このゆびとまれ なげつける
調整:ぶっぱ

WCSから連れてこられたギミックパのオトモ。

スカーフルカリオの技枠は「いのちがけ」「インファイト」「このゆびとまれ」まで固定で、残り1つが自由だと思っているので、ミミッキュに通ってかつ拘り解除できる投げつけるを採用。

おかげで投げつけるを覚えたポケモンが3体もいるパーティになってしまった。

事実上のナゲツケイヌかもしれない。

基本的に、やることはいつも通りの無理心中。

▲いつも通り(WCSレートより)

カプ達と最大HPが同じということもあり、テテフやコケコと心中するのが大好き。

HP実数値177以下の連中を問答無用で退場させつつ隣で毒びし等を撒き、ナゲツケイヌ退場後速やかにナゲツケサルを展開、エースのナゲツケネズミへと繋げていく。

WCSと変わらず使いやすいポケモンだった。

リザードン


性格:おくびょう 特性:もうか→ひでり 持ち物:リザードナイトY
努力値:CS252H4
実数値:154-91-98-161-105-167
技:まもる ねっぷう かえんほうしゃ おいかぜ
調整:ぶっぱ

(このパーティぶっぱしかいねぇ……小学生か?

鋼対策に連れてこられたメガリザY。
今更説明する必要もないくらい強かった。
ほとんど一体で相手を殲滅したこともある程。

しかし、このパーティの主役はメガリザードンではない

というわけで、エースのデデンネ(エースのデデンネ……?)を場に降臨させるため敢えて落とされるなど、通常のメガリザからは考えられない動きをさせられていた。

今度は夢にリザードンが出てくるかもしれない。

戦績

41戦やって16勝25敗
こんなパーティで41戦もやったのか……

開始レートは1500で最終的には1400前後に落ち着いた。
最低レートは1320くらいだったと思う。

ピカチュウよ、これがポケモンだ(レート1320)

これがポケモンか……?

もしかすると、デデンネはエースに向いていないのかもしれない。

問題点

・先制技に弱い
・速い相手に弱い
・堅い相手に弱い
・精神力に弱い
・オボンに弱い(?)
・バンギと戦っていると相手はまったく動けないのになぜかこちらの方が消耗していく
・投げつけるのダメージが食べ残しの回復量に負ける(特にデデンネ)

これらの問題を全て解決できれば、文句なしにまあまあ強いパーティかもしれなかった。

雑感

正直な話もっと下にいくんじゃないかと危惧していたので、思ったよりは強かったです。

一時期メガリザードンを抜いてメガゲンガーを入れたりしてましたが、滅びを歌ってそのまま引っ込まずに死ぬメガゲンガーが想像以上に弱かったので、結局メガリザードンに戻しました。

王権争いコンボは決まる時は決まり、相手に一切の行動を許さず一方的にデデンネみたいなダメージを与え続けることができて楽しかったです。
やられる相手としてはたまったもんじゃないでしょうが、王位をめぐる争いに巻き込まれる民衆というのは、いつの時代もそういう気持ちなのでしょう。
醜い王権争いはやめよう。

それから、使ってる最中この戦い方に何か既視感があるなと思い、記憶を辿ってみて気がついたんですが、

「猫の手ほえる」ですね。

あれほど悪質じゃないですけど、使ってる時の感覚は近いものがありました。
猫の手ほえるを知らない人は調べてみよう!

また、相手がオボンを食べると詰むということで、今となっては死語の「絶ボン」とかを思い出したりもしました。
ずっとオレのターンも今ではすっかり古語みたいな感じですし、何かと懐かしさを感じられる構築でしたね。

ものひろい自体は割と可能性を感じる特性なので、皆さんも何か考えてみてはいかがでしょうか。

余談。
デデンジャーズの画像は、ポケモンをまったくやったことがない知人「デデンネがアベンジャーズみたいな画像作りたいんですけど(意味不明)」って言ったら、なんかこんなすごいのが送られてきました。


(レート1320)

QRレンタルチーム

https://3ds.pokemon-gl.com/rentalteam/sm/BT-155E-4153

よかったら使ってンネ♪

私のその他のレンタルチームはこっちで公開中です。

バトルビデオ

9ZAG-WWWW-WWW6-NPB4
宿敵のガブリアスとついでにカミツルギを倒すデデンネ。

Q45G-WWWW-WWW6-NPAR
ほっぺすりすりでミミッキュを怯ませて痺れさせるデデンネ。

DHQW-WWWW-WWW6-NPAD
滅びの歌を歌ってそのまま滅ぶゲンガーがいた頃。

UDLW-WWWW-WWW6-NPBY
どくびしが有効に活用されていた試合がこれしかなかった。

どくびしいらないのかもしれない。

おわりに

APPDATEへの寄稿は今回が初めてでしたが、いかがでしたか。
少しでもデデンネの良さが伝わっていれば幸いです。

「ライトユーザーをガチ対戦プレイヤーに」を合言葉にしているサイトにモクローとかナックラーとかデデンネが並んでいる光景を見ると、春の息吹を感じることができますね。

この記事を読んでガチ対戦プレイヤーになってくれる人が少しでもいれば嬉しいです。

では、ここまで読んでいただきありがとうございました。

またンネ~。

 

Dedenne will return

デデンネは帰ってくる

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