【INC Feb.】ビビリだまキッスビアル【ムーンルール】




目次

はじめに

昨年のWCS2018ルールで用いたトゲキッスのZ追い風を用いたいかりのツボ構築を寄稿させて頂いためも(@memomomo33)です。

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今回は、WCS2019ムーンルール(INC February)で使用した同様の構築を紹介します。

 

パーティ作成経緯

グラードンとゼルネアスを用いた構築が強いと言われていたので調べてみると、じめんタイプの通りが悪くないように感じました。ここから追い風下でワルビアルのいかりのツボを起動できれば全抜きを狙いやすいと思いました。

また以前いかりのツボ構築を使っていた際に、「おいかぜによるS操作をするパーティはねこだましでターンを稼がれると厳しい戦いになる」と感じていました。

さらに、ムーンルールではねこだましを持ち、特性いかくのガオガエンの採用率がとても高いです。

一見厳しい状況ですが、ビビリだまを用いれば、対戦相手のガオガエンを逆に利用できると思いました。

いかりのツボを起動するポケモンとしてはGSルールならではの伝説ポケモン(ルナアーラやルギア)も候補だったのですが、いかりのこなやこのゆびとまれ、こごえるかぜやエレキネットなどが少なくない環境だと思ったので、優先度+2のしんそくでツボを起動できるトゲキッスを採用しました。

残りのポケモンはサポート役として使いたいですが、伝説ポケモンは強そうな見た目をしているので囮として使いやすいです。

中でも特性ファントムガードを持ち、相手の攻撃を一発耐えることが多い分集中攻撃を受けやすいルナアーラは、囮としてとても便利です。

考察と練習をした結果、襷カミツルギを選出されるととてもつらく、ゼルネアスにうまくジオコントロールを積まれると厄介だと気付いたので、じこあんじを使えるホウオウをもう1体の伝説ポケモンとして採用しました。

残りのポケモンは、以前から使用していてトリックルームパーティ対策としてとても便利な封印オーロットと、サポート能力に優れカミツルギの選出を少し抑制できそうなルカリオを採用しました。

 

パーティ

個別解説(採用順)

ワルビアル


持ち物 : ビビリだま
特性 : いかりのつぼ
性格 : ようき
努力値 : H4 A252 S252
実数値 :171-169-100-*-90-158
技 : じしん/ぶんまわす/つけあがる/まもる

☆攻撃面の目安

以下は全てA6段階上昇、つけあがる以外はダブル補正込みです。

  • 地震でH252振りグラードンが低乱数1発(12.5%)
  • 地震で無振りルンパッパがぎりぎり確定1発
  • 地震でファントムガードルナアーラは倒せない
  • ぶんまわすで無振りカイオーガが乱数1発(31.3%)
  • つけあがるで半減でもたいていのポケモンが確定1発

☆耐久面の目安

以下はトゲキッスの急所神速(23~28ダメージ)を受けた後の耐久です。

  • 無補正カプ・コケコのダブル補正マジカルシャインを耐える
  • 火力強化アイテムを持っていないグラードンの断崖の剣を耐える
  • ぶんまわすを受けてHPがほとんど無いカイオーガの雨潮吹きを耐える
  • 守っても弱点のZ技は基本的に耐えない

いかりのツボによるエースポケモンとして採用しました。

90族の伝説ポケモン・素早さに性格補正の無いゼルネアス・最速フシギバナなどを考慮して最速です。

ガオガエンやランドロスによるサイクルで追い風ターンを稼がれやすいことを利用するというコンセプトのため、持ち物はビビリだまです。

技構成は強力な全体技のじしんと、大事に使うためのまもる、このルールはワイドガードの採用率がそれなりに高く無効の無い強力な技でフェアリータイプを倒したいこともあるだろうと思い単体攻撃技としてつけあがるを採用しました。ぶんまわすと岩雪崩は好みですが、命中率と威力を考えて草タイプを倒せるぶんまわすにしました。

予想通り活躍してくれました。ガオガエンやランドロスが後出しや死に出しされることも多く、ビビリだまがうまく機能してくれたと思います。

イベルタルに岩雪崩を打ちたい場面と草タイプにぶんまわすを打ちたい場面はどちらもありましたが、イベルタルの隣にはワルビアルを一撃で倒せないガオガエンがいることが多くつけあがるを打てばなんとかなることが多かったので、ぶんまわすにして良かったと思います。

 

トゲキッス


持ち物 : ヒコウZ
特性 : きょううん
性格 : おだやか
努力値 : H244 B44 D196 S20
実数値 :191-49(最低値)-121-*-176-103
技 : しんそく/おいかぜ/このゆびとまれ/まもる

☆耐久の目安

  • カイオーガの雨しおふきを耐える(補正有り眼鏡しおふきは中乱数1発)
  • カミツルギのスマートホーンを耐える
  • A6段階上昇ワルビアルのぶんまわすのダメージが71~84

 

おいかぜZ(急所ランク+2)と特性による確定急所を用いたいかりのツボ起動役として採用しました。

このルールでは強力な特殊技が多く、物理弱点高火力のジャイロボールはどうやっても耐えないので特殊耐久を高くしています。

持ち物はコンセプトの都合上ヒコウZです。

技構成について、型の都合上、しんそく・おいかぜ・まもるは確定です。最後の1つの技はワルビアルをZ技から守る必要のある場面が多いと考えてこのゆびとまれにしました。

高い特殊耐久のおかげで相手の攻撃を耐えてくれることが多かったので良かったです。

やはり素早さが上回っていればこのゆびとまれ・いかりのこなの影響を受けない優先度+2のツボ起動技は強力でした。ただ、この技構成だと素早さに少しだけ振る意味はあまり無いので、素早さの分を全て特防に振るべきでした。また、練習不足によりこのゆびとまれを撃たずにワルビアルがZ技で倒れるなどのミスがあったのが悔やまれます。

 

ルナアーラ


持ち物 : ナモのみ
特性 : ファントムガード
性格 : おくびょう
努力値 : H4 C252 S252
実数値 :213-*-109-189-127-163
技 :シャドーレイ/こごえるかぜ/ワイドガード/ほえる

☆火力の目安

  • こごえるかぜ+シャドーレイで無振りカプ・コケコをぎりぎり確定で倒せる

相手から狙われやすいので採用しました。覚える技も便利なものが多いです。

相手の攻撃2発で倒れてくれるのが理想なので耐久には振りませんでした。

持ち物は一発耐えて欲しかったので、ナモのみを持たせました。ルナアーラのムーンライトブラスターで倒されてしまいますが、相手のルナアーラがS操作技を打っていないなら問題無いと思いました。

技構成は放置されないようにシャドーレイ、おいかぜミラーやこのゆびとまれ+ゼルネアス相手の際に頼りになるこごえるかぜ、トゲキッスをしおふきから守りたかったのでワイドガード、トリルやゼルネアス対策のほえる、の4つがすぐに埋まりました。

想像以上の活躍をしてくれました。このルールでは追い風ミラーが多くほとんどの対戦で選出し、凍える風を打ちました

吠えるも便利で、ジオコントロールを積んだ多くのゼルネアスに帰ってもらいました。時々気付かれてルナアーラを途中から放置されることがありましたが、ワイドガードで全体技を抑制するなどしながらワルビアルを後出しすることで誤魔化していました。

また、ガオガエンの選出を強烈に誘うポケモンであることもワルビアルのビビリだまと相性が良かったです。

ワルビアルを出した後にガオガエンが引いてくれるかどうかは対戦相手の方次第ですが、7割くらいの相手はおいかぜに対処するために引いてくれたと思います。

反省点としてはナモのみを持たせたことで相手の攻撃を一発耐えるという機会がなかったことです。ぼうじんゴーグル・のろいのおふだ・しろいハーブ・メンタルハーブなどを持たせた方が良かったと思います。

 

ホウオウ


持ち物 : フィラのみ
特性 : プレッシャー
性格 : ようき
努力値 : H244 A20 B12 D76 S156
実数値 :212-153-112-*-184-143
技 : せいなるほのお/ブレイブバード/じこあんじ/じこさいせい

カミツルギの選出を抑制でき、ゼルネアスに有利なため採用しました。

良い調整が思いつかなかったので、C2段階上昇ゼルネアスのダブル補正マジカルシャインをみがわりが耐える調整にし、そこからなんとなく被ダメージを想像することにしました。素早さは準速90族抜きです。

持ち物はホウオウほどの耐久であれば発動しやすく、HPを半分回復できるフィラのみにしました。

技構成はグラードンに撃ちたいせいなるほのお、カイオーガやオニシズクモに撃ちたいブレイブバード、ツボ起動後のワルビアルや相手のゼルネアスに撃つと強力なじこあんじ、詰ませるためのじこさいせいです。

はねやすめはじめん技しか攻撃技の無いグラードンがいると聞いており、いわ技はあってもがんせきふうじが多いと思ったので、採用する理由が薄いと感じました。

数えていませんが、勝った対戦の2割程度はホウオウで詰ませたことによるものだと感じるほどの活躍でした。

対戦相手がゼルネアス+ねこだまし持ち(主にガオガエン)の盤面を作ってくるとツボ起動+ビビリだま発動後だとしてもワルビアルでは苦しい状況になります。

しかし、たいていの場合その盤面ができるときには相手のポケモンはゼルネアスとガオガエンしかいないので、ホウオウが双方の攻撃を耐えながらなんとかしてくれます。

まもるやおいかぜが欲しい場面もありましたが、どの技も強力で変えることができませんでした。

 

オーロット


持ち物 : きあいのタスキ
特性 : おみとおし
性格 : しんちょう
努力値 : H44 D252 S212
実数値 :166-130-96-*-147-103
技 : のろい/サイドチェンジ/ふういん/トリックルーム

トリックルームを封印するためのポケモンとして採用しました。

このルール用の調整をすべきでしたが、ダメージ感覚がある方が良いだろうと思ったので以前から使用している個体を流用しました。

ふういんを使って倒されないようにする必要があるので、持ち物はきあいのタスキです。

技構成も変わらず退場用としてのろい、トゲキッスをまもるためのサイドチェンジ、トリックルームとふういんです。いつも通り活躍してくれました。

特性おみとおしにより相手のトリックルーム要員がエスパーZを持っていることが分かった場合、仕方なくZトリックルーム読みトリックルームをするのですが、2回中2回失敗してこちらだけトリックルームを選択していました。

個体の流用による特防の高さ(全国ダブルの対サナバレル用)は特に問題になりませんでしたが、今回のルールであれば最速にした方がいいと思います

ルカリオ


持ち物 : ラムのみ
特性 : せいしんりょく
性格 : しんちょう
努力値 : H244 B12 D252 
実数値 :176-130-92-*-134-110
技 : とびひざげり/みきり/このゆびとまれ/ほえる

☆耐久の目安

  • 補正有りカイオーガのダブル補正潮吹きで乱数1発(31.3%)

カミツルギの選出を抑制できるかと思って採用しました。この指止まれによるサポートにも期待しました。

きあいのタスキが無い中でスカーフカイオーガのしおふき+相手の電気技等の組み合わせを受けて欲しいので特殊耐久に振り、とびひざげりを退場技として採用したためHPは偶数にしました。

持ち物はきあいのタスキにしたかったのですが、オーロットが持っていたので申し訳程度の催眠対策にラムのみを持たせました。

技構成にはねこだまし相手に両守るをしたい場面を考慮してみきり、サポート用のこのゆびとまれ、トリルとゼルネアス対策のほえるを採用しました。最後の一つはいのちがけを採用することが多いのですが、まもるやゴーストタイプで透かされると苦しい展開になるので、守っている味方に打つことでHPを半分減らせるとびひざげりを採用してみました。

このポケモンはあまり選出しませんでした。基本的に、おいかぜもしくはゼルネアス相手にはルナアーラ、トリックルームにはオーロットを選出するためです。

一方で反省点はいくつかあります。このルールはゴーストタイプ無しのパーティが多く、ガオガエンなどまもるを持っていないことの多いポケモンも多いので、とびひざげりよりはいのちがけの方が良かったです。

また、催眠対策にラムのみを持っていますが、このルールの催眠はドーブルかモロバレルか重力催眠のどれかであることが多いです。

ドーブル・モロバレル入りの多くはゼルネアス入りなのでルナアーラを出した方が良く、重力催眠相手の場合は重力下でとびひざげりが打てないので退場できなくなります。結果的にとびひざげりとラムのみが何も噛み合っていませんでした。

ルカリオもカミツルギの選出を抑制してくれて優秀だとは思うのですが、トリパに対してねこだまし+トリルで返されないようにじょおうのいげんアマージョやカプ・テテフを採用した方が良かったかもしれません。

選出・立ち回り

おいかぜをしそうなパーティやゼルネアス入り

先発



こごえるかぜを打ちながら対戦相手にルナアーラを攻撃してもらい退場させます

ドーブル+ゼルネアス相手にはこごえるかぜを打ちます(基本的にこのゆびとまれを撃たれるため)。

ガオガエン+ゼルネアスならばゼルネアスに吠えます。

基本的にはワルビアルを通して勝ちますが、最終的にホウオウで詰ませても勝てるので、ワイドガードなど警戒などでワルビアルを失う可能性がある場面ではホウオウを倒せるポケモン(カイオーガなど)を確実に倒すように動きます。

トリックルームをしそうなパーティ(ネクロズマ入りやルナオーガなど)

先発



オーロットでトリックルームを封印します。後はワルビアルを通すかホウオウで詰ませて勝ちます。

フリーフォールやちょうはつなどでオーロットのふういんが邪魔されそうであれば、ホウオウの代わりにルナアーラを出してワイドガードなどでトリルターンをやり過ごすことを目指すこともあります。

総括

相手の立ち回りに依存すること(特にルナアーラの退場)や、練習不足によるミスと読み違いなどもあり、最終レート1740~1750くらいでした。

ルナアーラの持ち物やトゲキッスの素早さ・ルカリオの技と持ち物など、改善する部分は多くあると思います。

感想としては狙い通りビビリだまがうまく発動してくれることが多く、想像より勝つことができたこともあって楽しかったです。

相手に打つ技の命中率が最低でもこごえるかぜとせいなるほのおの95%なので、安心して使うことができたのも良かったと思います。ただし、こごえるかぜはよく打つうえに全体技なので結構外しました。

ウルトラルールでも同様のキッスビアルを使うことができないかと思い、先日の仲間大会でホウオウをロゼルの実持ちのメガレックウザに変えて使ってみましたが、結果は12勝15敗で最高・最終レート1500でした。

ウルトラルールはムーンルールと比べてメガボーマンダ・メガレックウザ・ドータクン・クレセリアなどいかりのツボワルビアルで勝つことが難しい相手が増えてより厳しい環境だと感じましたが、色々試してみようと思います。

QRチーム

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この記事を書いた人

ギミックパーティを使うことが多いです。

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