はじめに
こんにちは、シャングリラです。
今回は自分がレギュレーションB(シリーズ2)のシーズン3においてレート2001の最終97位という成績を残すことができたはらだいこテツノカイナを軸とした構築について紹介させていただきたいと思います。
テツノカイナはテラレイドバトルで大活躍のポケモンですが、ガチ対戦でも非常に強力なポケモンでした。是非読んで頂ければ幸いです。
作成経緯
ルールがレギュレーションBになり新たに高ステータスのポケモンである数多くのパラドックスポケモンが解禁されました。その中でもひと際目を引いたのは重戦車タイプのポケモンとして特攻と素早さが低めに設定され圧倒的な種族値効率を誇るテツノカイナです。
禁止伝説にも引けを取らないHABは勿論、その数値が高すぎる為努力値配分の自由度が高く低めのDを厚く調整することが可能な為、結果として物理も特殊も両方硬い化け物のようなポケモンとなっています。
そんなテツノカイナ(種族値:H154-A140-B108-C50-D68-S50)ですが過去世代においても似たような配分のされ方のポケモンが居ました、それがカビゴンです(種族値:H160-A110-B65-C65-D110-S30)。
Aはカイナが上回りますが、高いHP、どちらかが極端に高いBDは2体とも共通しています。そこで、第七世代のダブルバトルに存在していたはらだいこカビゴンと同じく、テツノカイナもはらだいこを使う運用が可能ではないかと思い構築を作り始めました。
カイナで太鼓するのは決まったので次にどうサポートするかを考えます。
方法としてはカイナに攻撃を届かせないこの指系、耐久を補強する壁、被弾回数を減らせるトリルが挙げられますが、圧倒的な耐久力を誇るカイナならテラスタルでの耐性を変えれば無補助でも腹太鼓始動は可能だと考え、それならば積んだ後にカイナが上からドレインパンチ振り回した方が結果的に場持ちはよくなるだろうと考えトリックルームでのサポートを選択しました。
トリル始動役は環境に多いハバタクカミの一致技であるゴーストタイプに耐性を持ち、後述しますがカイナが炎テラスする為バレルの胞子耐性を確保できることが求められたのでぼうじんゴーグルイエッサン♀を採用しました。
耐久に優れるリキキリンや、パワーリストを持たせれば先制でしんぴのまもりを使い胞子耐性を確保できるドータクンも候補に挙がりましたが、2体とも求める要素のどちらかは欠けていた為、汎用性に優れるイエッサンを選択しています。
あとはPTに必要な要素を入れていく作業です。まず地面タイプの一貫切り及び処理、寿司構築の対策枠としてアラブルタケを、相手のイエアルマに強く特性の威嚇によってピンポイント対策にならない汎用性を持つウインディを、非トリル状態においても動けるポケモンとして耐久振りのハバタクカミを採用しました。
最後の1体ですが、イエッサンがぼうじんゴーグルを持っている都合、挑発や集中攻撃で容易にトリルが止まってしまうのでそれを対策するために第2のトリル要員として草テラスタルのグレンアルマを選択し構築を完成させました。
個別解説
パーティ画像
テツノカイナ
性格:いじっぱり
努力値:164-76-12-0-252-4
実数値:250-187-130-×-120-71
HBD:総合耐久指数最大
HB:A183コノヨザルの250憤怒の拳耐え(79.2%〜93.6%)
A182ガブリアスの地面テラス珠地震耐え81.2%〜97.6%)
A:11n
H229-B130テツノカイナを+6ドレパンで1発(107.4%〜127.0%)
数値お化けです、はらだいこ後の実数値はオボン込みでH187-A748-B130-D120となります。並の耐久のポケモンなら壁が有ろうとドレインパンチでワンパン可能で、更にHPが全快近く回復する為トリル下においては本当に倒される気がしません。
ただし、太鼓を積めなかった場合にも打点を出してもらう為タイプ一致のかみなりパンチとドレインパンチの無効タイプがある2つの単体技を採用した結果、相手の守ると交換での無効受けの択がどうしても付きまとうのが難点でした。
対策というか意識の問題ですが、以下の点を意識してカイナの攻撃を出来る限り相手に届かせるようにしていました。
- 後発にゴーストタイプが控えている場合は回復したい欲を出さず、ドレインパンチよりもかみなりパンチを優先する
- 襷を持っていそうな相手にはイエッサンは指を立てずそれをケアしたサイコキネシスを打つ
- カイナの耐久を信用し、こちら視点での警戒度が高いポケモンの処理を1ターン遅らせる等ヘイトコントロールをずらす(守るを選ばれやすい)
テラスタイプはフェアリー耐性と火傷を意識した炎テラスです。
テラスタイプはイダイナキバの地面技やバレルの胞子に強くなる草テラス、岩雪崩や地震等の範囲技をタイプ一致にして制圧力を上げる岩or地面テラスも候補に挙がりました。
統計的にハバタクカミ、イダイナキバ、モロバレル、ウインディの選出率及び先発率を見た結果ハバタクカミの圧倒的KPから草テラスよりも炎テラスの方が恩恵は大きいと判断し、今回はシーズンを通して炎で使っていました(シーズン最終盤に限ればウインディは減りイダイナキバが台頭してきたので草テラスでもよかったかもしれません)。
イエッサン(メス)
性格: ずぶとい
努力値:252-0-252-0-4-0
実数値: 177-×-128-115-126-105
構築経緯にも書いたようにワンパンされにくくバレル対策も担えるトリラ―としての採用です。
何度も強調しているようにテツノカイナの耐久が高すぎてあまり指で守る必要がないのでトリルを展開した後はサイキネと守るを主に選択します。
アラブルタケ
性格: いじっぱり
努力値:252-124-60-0-68-4
実数値:218-179-127-×128-76
H:H217コノヨザルのいのちがけ耐え
A:草テラスタネマシンガン4発でH191-B151イダイナキバが確定1発(100.5%〜125.6%)
HB:A201イダイナキバのこだいかっせいじしん+等倍インファイトを耐え
HD:C194グレンアルマの+1ねっぷうを最高乱数以外耐え(85.3%~100.0%)
地面タイプの対策枠として加入したポケモンです。
モロバレルと違い素で地面に耐性を持ち、いかさまダイス+タネマシンガンでイダイナキバだけではなくハバタクカミも殴れる所が強みとなっています。
ふいうちでは相手のイエッサンに手が届かないためかみくだくでの採用となっています。
ウインディ
性格: ようき
努力値:252-60-68-0-116-12
実数値:197-138-109-108-115-128
HB:威嚇込みでA182ガブリアスのテラ地面珠地震耐え(81.7%〜98.4%)
火傷したA167ヘイラッシャの+1ウェーブタックル耐え(79.1%〜93.4%)
HD:C194グレンアルマの+1PFワイフォドフォース耐え(84.2%〜99.4%)
A:H163-B115サーフゴーをフレドラで確定1発(100.6%〜119.0%)
S:準速グレンアルマ抜き
いかく、おにび、バークアウトで誤魔化し後発からのトリル腹太鼓をサポートするポケモンです。
ものまねハーブは相手が各能力を上げ終わった後にそれをコピーする為、くだけるよろい+じゃくてんほけんギミックのグレンアルマを相手にするとACSを2段階、シャリタツ+へイラッシャを相手にするとABCDSを2段階上げる為、確実に上からバークアウトorおにびを打ち込むことができるのでなにかと便利でした。
ハバタクカミ
性格: ひかえめ
努力値:180-0-4-196-4-116
実数値:153-×-76-198-156-170
HB:A182ガブリアスの地面テラ地震を75%で耐え(88.8%〜104.5%)
HD:C187ハバタクカミのムンフォを97.3%で2耐え(43.1%〜50.9%)
C194グレンアルマの+1PFワイフォ耐え(80.3%〜94.7%)
C:11n
H229-D120テツノカイナをムンフォで確定1発(100.4%〜118.7%)
H162-D155ハバタクカミをシャドボで68.7%の乱数1発(93.8%〜111.1%)
S:最速ガブリアス抜き
高速アタッカーが欲しいけど火力は欲しいし紙耐久なのは嫌だという我儘に応えようとしてくれるハバタクカミで、少なくともテラスタルが無いミラー相手には勝てるよう意識して調整を行っています。
やはりトリル軸とは言え非トリルでも動けるポケモンが1体はいた方が立ち回りやすいように感じました。
グレンアルマ
性格: ひかえめ
努力値:228-0-28-252-0-0
実数値:189-68-124-194-100-72
キバアロー系統相手にトリルを貼ってほしいと採用されました。
メタが激しくアイススピナーでのサイコフィールド解除やバークアウト等の対策を踏みやすい為、選出するのはあくまでサブプランであり構築がイエアルマに乗っ取られないよう意識します。
選出
基本選出以外はあくまでサブプランでありカイナが通らない相手にはその相手に沿った対策枠をぶつけるイメージで選出を決めることが多かったです。
基本選出
初手: テツノカイナ、イエッサン
裏: 残りの4匹から選択
一番機会の多い選出です。
前述の通りカイナは炎テラスタルをしながらはらだいこ、イエッサンはトリックルームを選択します。1ターン目みきり+トリックルーム→2ターン目この指+太鼓の動きとの違いとしてトリルの4ターンをフルに活用できる点があります。
仮に相手選出の4匹が全員守るを持っていた場合、初手見切りトリルのパターンだと積んだカイナが動けるのは3ターンしかない為、相手側の両守る→1体を犠牲にしてカイナの攻撃を受ける→両守るで容易に被害を最小限に抑えながらトリルを枯らされてしまいます。
その為初手からはらだいこを選択することで先の例に1ターン追加し、少なくとも2体の処理を確定させてはらだいこに見合ったリターンを獲得できるようにしています。
対寿司
初手:イエッサン+選択
裏: アラブルタケ+選択
トリル下で合体した寿司とアラブルタケを対面させ無力化することを目指し選出し、試合を組み立てます。
対トドロクツキ入り
初手: ウインディ+選択
後発: イエッサン+テツノカイナ
イエッサンがワンパンされかねないのでウインでデバフを入れたりワンテンポ置いてからトリルを展開します
対イダイナキバ入り
初手:テツノカイナ以外から選択
後発:残りから選択
初手太鼓始動は諦めて、相手のイダイナキバに圧を掛けながら試合を進めます
最後に
はらだいこ+テツノカイナは攻撃を通すたびに相手にポケモン1体を消し飛ばし、相手によっては数ターンで試合を決めてしまうほどのパワーを秘めている非常に頼りがいのあるポケモンでした。
テラスタイプによって構築の組み方も変化するを踏まえると、腹太鼓型であってもまだまだ拡張性が存在していると感じるため、ぜひ使ってみて皆さんなりの太鼓カイナを開拓して頂ければと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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