【USUM・ダブル】役割集中・耐 その2




目次

役割集中・耐を考える

さて、前回考察した役割集中を改めて考えてみようと思う。

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処理の難しい良耐性高耐久の同一タイプを大量に入れ、相手の対策ポケモンを息切れさせて押し切る。

言うなれば高スペックの人海戦術、物量作戦というわけだ。簡単だろう。

相手の構築は他の多くの相手を対策する都合上、一つのタイプの対策にそこまで力を入れている余裕がないことを逆手に取った戦術だ。

おさらいおわり。

 

前回の構築の欠点は、

  1. 水地面の単体性能が低かった…ので、何らかのコンボを用いる必要があった
  2. 取り巻きのカバー性能が低く、草タイプとリザードンへの耐性が低かった

大きく分けてこの2つであった。

簡単に言えば、水・地面というタイプ構成のポケモンは数が少なく、作れる構築に限界があった。

また、水・地面は等倍範囲が広く、単体性能の低さが誤魔化しきれない問題があった。

そこで、別のタイプでの役割集中を考えてみたい。

多くのタイプに耐性を持ちつつ高種族値を確保できるタイプ…

そう、「鋼」ですね。

ノーマル、飛行、岩、虫、鋼、草、エスパー、氷、ドラゴン、フェアリーと実に13タイプに耐性を持つ、まさに受けを象徴するタイプだ。

以前の逆鱗が物理受けと鋼でしか受からないのと同様、鋼は弱点以外では突破されることのないタイプだ。

~~~~イメージ~~~~

 

こんな感じ。

役割集中を行いたいので、まず鋼タイプを3匹入れることを確定。

次に、残り3匹の役割もざっくり決める。

鋼タイプの弱点は格闘、炎、地面。

また、等倍の中でも天候(雨)やフィールド(エレキ)に対しても少し辛い。

案外辛いものが多く、カバーするのがなかなか難しい。

一つ一つを対策していくのでは追いつかず、結局前回の二の舞になるだろう。

さてどうしたものか…

残り3匹で別のタイプの役割集中を用意すればいいのでは…!?!?

ということで、炎電気水に耐性のあるドラゴンを3匹入れることが確定した。

次の課題を設定する

役割集中しました!はい勝ちでーす! とはいかない。現実は厳しい。

そもそも、ダブルバトルで役割集中をするなら天候やフィールドの補正でゴリ押すのが役割集中だ。

役割集中・耐でタイプを固めるのは詰めるのが目的で、まずは相手の崩し役を倒さなければならない。

鋼で言えば、炎や地面。

ドラゴンで言えば、フェアリーだろう。

鋼タイプは絶対にフェアリーに有利を取れるように設定し、逆にドラゴンは絶対に炎地面に有利を取れるように設定する必要があるわけだ。

それぞれの苦手タイプをどかせば、後は持ち前の単体性能とタイプ相性で自然と有利対面を作り出すことができ、詰めが成立するはずだ。

特に鋼はそういうタイプだ。弱点を取られなければまず崩されないのが本当に心強い。

実際に組んでみる

今回はコンボパよりもバランスを慎重に見極める必要があり、最終的に残ったのがこの6匹だった。

 

メガメタグロス

 

600族が4匹に570族が1匹、あとは猫騙しと避雷針で種族値以上の働きをするトゲデマルと、単体性能の面では合格だ。

並べただけではそれぞれの役割がわからないので、今回はさくっと個別紹介に行こうと思う。

パーティ紹介

テッカグヤ


持ち物:こだわりメガネ
特性:ビーストブースト
性格:ひかえめ
努力値:H164 C252 S92
実数値:189-×-123-174-121-93
技:エアスラッシュ/かえんほうしゃ/ギガドレイン/めざめるパワー氷
役割…後発での詰め、交代先、対ルンパなど

鋼タイプの中で一番崩されにくい詰めポケモンとして採用。

ナットレイ、ヒードランなどは崩されやすく、低速の完全詰め特化型はテッカグヤ1匹で十分成立するので抜けていった。

遂行役としての価値を高め、先発からも崩しに参加できるように眼鏡。

一致技でルンパを崩せるエアスラッシュ、ラグとレヒレに打てるギガドレインは確定。

対鋼でも詰めを成立させるために放射、先発から竜やランドに遂行をかけられるめざ氷を採用して完成。

構築を鋼で固める都合上そもそもフェアリーが重くなく、鋼技での遂行を急ぐ必要がないのでラスターカノンは外した。

他の鋼2匹に鋼技を任せることができ、テッカグヤの自由度を高めた。

ボーマンダ


持ち物:ドラゴンZ
特性:いかく
性格:おくびょう
努力値:H4 C252 S252
実数値:171-×-100-162-100-167
技:りゅうせいぐん/ハイドロポンプ/おいかぜ/まもる
役割…先発での威嚇と追い風、ランドロスやテテフなどの持ち物判定等安定した立ち上がり、ドラゴンZでの崩し

ランドロスに有利を取れる崩しのドラゴン枠として採用。

最初はメガシンカをさせていたのだが、ランドロスに有利が取れないので非メガにした。

具体的には、威嚇が消えるのが最も辛い。

捨て身タックルではランドロスに不利で、ハイパーボイスではジャラランガに隙を見せ、流星群を打つとその後に何もできなくなる。

技2つではジャラランガとランドロスを同時に見ることが不可能だったので、威嚇が入らずに竜技を連打できるドラゴンZが最も使いやすかった。

型としてはラティオスやアーゴヨンに近いが、

  • 威嚇でランドやカプ・テテフのS判定ができること
  • ヒードランでストップしないこと
  • とんぼ返りや地震に耐性を持つこと

からボーマンダが最適だった。

ヒードランは鋼にも竜にも強いため、できるだけ隙を見せないようにハイドロポンプを採用した。

ナットレイには隙を見せるが、ナットレイは鋼で詰められるのでヒードランほど危険度が高くないためこちら。

相手のS操作に抗う追い風、後は便利な守るで完成。

非メガはまず読まれないのでかなり動かしやすかった。サイクル性能が高いのも便利。

ヌメルゴン


持ち物:とつげきチョッキ
特性:そうしょく
性格:ひかえめ
努力値:H252 C252 D4
実数値:197-108-90-178-171-100
技:りゅうせいぐん/ヘドロばくだん/かえんほうしゃ/フェイント
役割…後発での詰め(テッカグヤとはタイプ相性が違う)、高耐久との打ち合い、毒撒き、先発でのフェイント、崩しサポート

竜を耐性で採用しているのもあり、詰めドラゴンとしてチョッキヌメルゴンを採用。

まずはチョッキヌメルゴンのダメージを計算する。

攻: ジャラランガ Lv.50
防: ヌメルゴン Lv.50
技: ブレイジングソウルビート
ダメージ: 92〜110
割合: 46.7%〜55.8%
回数: 乱数2発 (71.5%)

攻: カプ・レヒレ Lv.50
防: ヌメルゴン Lv.50
技: ムーンフォース
ダメージ: 66〜78
割合: 33.5%〜39.5%
回数: 確定3発

ちくしょう!タイプ相性を台無しにしやがった。お前はいつもそうだ。

俺はお前が大好きだ。

フェアリーとヘド爆を打ち合って倒すことと、ジャラランガを下から竜星群+フェイントでぶん殴ることが役割…ではなく、普通に炎水電気を受けつつ殴るのが役割。

硬さがそのまま詰めに直結するので、もはや語ることがない。

ヘドロ爆弾はフェアリーと打ち合う技として採用。優秀な確率で毒を撒けるので、クレセリアなどの高耐久にも毒期待で押していけて便利。

ヒードランを殴るために気合玉を持たせていたが、ボーマンダにハイドロポンプを採用したのでこちらは火炎放射。ギルガルドやナットレイと打ち合う機会は多い。

フェイントは守る+S操作を崩すための超重要技。

S操作が通されていてもヌメルゴンの耐久があれば崩されず、S操作ターンを消化して逃げ切ることができる。

対エルテラの守る追い風のような、どう頑張っても択が多すぎる相手はフェイントで最初にテラキオンだけ突破し、あとは耐えるという方法で切り抜ける。

特性はキノコの胞子や眠り粉に強くなれる草食。ぬめぬめでもいいかもしれない。

メタグロス

メガメタグロス
持ち物:メタグロスナイト
特性:クリアボディ→かたいツメ
性格:ようき
努力値:A252 B4 S252
実数値:155-187-151-x-110-134
実数値(メガ):155-197-171-x-130-178
技:アイアンヘッド/かみなりパンチ/れいとうパンチ/まもる
役割…先発での崩し、鋼タイプ(詰めができる)

メガリザードンYやランドロスなど、鋼タイプがどうしても重くなってしまうポケモンを上からぶん殴るために採用。

ランドロスのスカーフ地震すら耐えて冷凍パンチで返り討ちにするのは圧巻である。

リザランドに抗うためにパンチ2種が確定、残り枠をアイヘにした。

鋼タイプの苦手なリザランドを破壊して詰めに参加するメガメタグロスはまさに自給自足の化身だった。

ボーマンダからメガ枠を受け取る価値のある高スペックさ。

アイヘを地団太にすればドランやメガグロス、コケコを殴れるようになるので、もしかしたら一致技なしでもよかったかもしれない。

テラキオンが重いのでそれはだめか。ううむ。

トゲデマル


持ち物:きあいのタスキ
特性:ひらいしん
性格:ようき
努力値:H4 A252 S252
実数値:141-150-83-×-93-162
技:びりびりちくちく/アイアンヘッド/ねこだまし/てだすけ
役割…先発サポート

猫騙しの有無でコンボ系の構築に対する解答が大幅に変わるので、竜鋼で唯一猫騙しを打てるトゲデマルを採用した。

特性は電気技の一貫を切るために避雷針。

種族値がかなり低く、鋼タイプという感じではないのだが、頑丈を襷で代用しているおかげで安定して動かすことができる。

電気・鋼の技範囲と避雷針でカプを軒並み有利にできるので、基本的にボーマンダのサポートに優秀だった。

手助けはドラゴンZに乗せれば、HD特化系以外は大体ワンパンできるようになる。

瞬発火力が出せる手段を構築に1つ仕込んでおくのは重要で、手助けハイドロポンプでヒードランをワンパンできるのも便利だった。

詰めるための鋼タイプというよりは、竜の詰めを成立させるための崩しの鋼といった感じで運用できた。

ボーマンダが岩雪崩やマジカルシャインを誘発するので、同じ役割で単電気のライチュウよりも鋼タイプの分硬いのが便利だった。

ガブリアス


持ち物:いのちのたま
特性:さめはだ
性格:ようき
努力値:A252 B4 S252
実数値:183-182-116-×-105-169
技:じしん/どくづき/アクアテール/あまごい
役割…対炎

リザードンへの対抗手段としてガブリアス。

威嚇が入ってもS操作をされても炎を止めるために雨乞いを採用。

鋼での詰めを通すためにこのぐらいの執念は必要。

氷打点もフェアリーも多いのでガブマンダ選出はよほどのことだが、晴れを解除してボーマンダがハイドロポンプでスムーズに炎を飛ばすこともできる。

基本的には鋼の詰めサポートといった感じ。

雨降らしてからそのまま殴りに行けるアクアテールを採用。

竜で地面を倒す必要がある(実際はグロスもカグヤも殴れてしまうが)ので、後出しからランドロスを殴れる便利な技。

地震が味方を巻き込む以上ヒードランへの単体技を兼ねる必要があり、じだんだを対ランドまで広げたのがアクアテールっていうイメージ。

フェアリーに止められるのが絶対に嫌だったので、毒突きを入れて抗えるようにした。

あとは珠地震が超強い。

結果

1575からスタート

約100戦前後でこの形まで仕上げ、そこから30戦程度で1700に乗ったので終わり

 

サークルの交流会で行われた小規模の大会では3勝1敗で予選抜け、トーナメント1落ちしたので準準準準準準準優勝することができた。つよい!

選出パターンは竜2鋼2や竜1鋼3がメイン、晴れゴリラパみたいなよっぽどのことがあれば竜3鋼1で選出する。

実はこれ、初心者にとっても使いやすい構築になったと思う。

誰を温存して誰を倒せば勝てるか、常に意識しながらプレイできたし、自分の構築と相手のタイプ相性がかなり判断しやすかった。

基本的にテッカグヤが倒されなくなるまでにどのドラゴンが必要か、だけ考えるので、選出段階で細かい相性差に悩む必要がなかった。

あとは役割集中で「相性不利以外は全部有利になる」鋼タイプとドラゴンタイプの特徴を存分に活かして、パワーでゴリ押していくだけなので簡単だった。

QRコード

多分マンダガブテッカがランドに強く動けるので、グロスのれいとうパンチをじだんだにした型をQRに載せておきます。

https://3ds.pokemon-gl.com/rentalteam/usum/BT-4FFC-83DC

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この記事を書いた人

本人はパーティを作っていると思い込んでいるが、実際はがらくたを作り続けているらしい。

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